たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

思い出ってさみしいけれどね。「ミル」二巻

「ミル」って漫画がすごい好きなんです。
ちょっとばたばたしていて読めていなかったんですが、二巻ようやく読んで、ああやっぱりこの作品すごい好きだなーと痛感。
 
ネコ少女と暮らす、幸せな生活……かな?「ミル」 - たまごまごごはん
一巻のあらすじはこちらに。
化猫のミルは、何時まで経っても死なないネコ。そんな彼女が高校生の姿になって訪れる、でも年齢が86歳というのがポイント。
見た目は若くてかわいいけれど、中身はおばあちゃん。
これほんとおばあちゃん萌えの人にはたまらない作品でもありますが、同時に必ず人間の方が先に死んだり分かれたりしたりしないといけないという、ネコ側の哀しみを描いた作品です。
一見「ネコ少女」という萌えポイントを描いているように見えて、実は萌えの裏側にある悲しみを描いているなかなかに重たいマンガなんですが、重たいからこそ、お互いの関係ってあったかいんだよなあ。
 

●幸せの行方●

人間は幸せになれるかどうか分からず日々生きています。
そして幸せに出会うと、嬉しくなります。
と同時に。
不安になります。
少なくともぼくはなる。「こんなに幸せでいいのかな」と。
 
ネコはさらにその「幸せ」率が低くなります。
といっても人間の考えている「幸せ」と基準値が違うので一概に言えませんが、少なくとも野生での苦しさを考えると人間よりはるかに「幸せ」な状態は稀でしょう。
だからこそ、ミルは不安になります。

86年生きてきたからこそ、死ねないからこその不安です。
この幸せが、また、思い出になってしまうんやないかって。
 
一巻から、この作品のテーマでした。
あらゆる幸せを身に感じてきたミル。
だけど同時にそれを失うことも知ってしまったミル。86年も生きていたらね。
 
幸せになればなるほど、怖いものはある。
経験が深ければ深いほどに。
 

二巻ではもう一人(一匹?)化猫が出てきます。
化け歴は短いです。実に8か月。生まれてから15年。短いです。
といってもネコとしては15年は長寿。だからこそ化猫になりました。
 
しかし、どうすればいいか本人もわかってないんですよ。
だよね。
「ネコとしての幸せ」を捨てるべきなのかどうか困惑してしまう。

この子、ハナは野良猫でした。
だからこうして「一緒に住まない?」と言われたとき、本当に嬉しかったはずなんです。
「だからこそ、今、消えないといけないんだって。大好きな人達に怪しまれる前に・・・」
ハナとミルの抱えている「喜び」と「悲しみ」は非常に複雑です。これは言葉で説明は・・・できなくはないですがしても味気ないので、読んでみてください。
じっくり、しっかりと描かれています。
そして、解決もしきってはいません。
 

●君が思い出になる前に●

「あの・・・今日のことも・・・いつか思い出になってしまうのかも・・・しれませんが・・・それでもいいのかとおもいました・・・その・・・思い出だけでも、な、なにもないよりは・・・。すいません、変なこと言って」

「ううん。そうかもしれんね、たしかに思い出は、振り返ると少し寂しかばってん、温かくもあるけん・・・私は怖がりやって。そのとおりかもしれん。失うことばかり気にして、今を楽しんどらんかった。こんな話ができるハナちゃんに、サークルの人達に、アキちゃんに、に出会えただけで、もう十分幸せやったのに・・・」


二巻はハナと出会うという物語が展開はしていますが、やっていることは極めて地味です。
人間からみたら大した事件は起きていません。
その「大したことのない日々」こそが、ハナやミルにとっては幸せすぎて怖いのです。
 
上記のセリフ、キますね。
シチュエーション分かりづらいと思いますが、なんとなく分かってもらえると思います。
今、この瞬間幸せ。
だけどそれは絶対になくなる。いつか消える。
もしかしたら自分だけ生き残ってアキちゃん(飼い主)が死ぬかもしれない。
彼女とか結婚相手が出来て、自分はネコとして放置されるかもしれない。
なんにせよ、死なない自分たちは残されていく。
幸せになった分、悲しくなる。
 
ここで
・何も無いよりは思い出が出来る方が幸せ
・思い出ができる分、別れが辛い
どちらに思いが偏るかは難しいところです。
まして自分たちは人間ではない。人間の幸せを望むなんて恐れ多い、みたいなところが少なからずあります。
特にミルは86歳のおばあちゃん。私がそんな幸せを望み過ぎたらあかん、みたいなところ、あるんです。
 
この作品の笑えるところは、おばあちゃん心と女子高生の見た目のギャップなんです。
しかし同時に絶望的なのは、どうやってもミルとアキちゃんが「完璧な人間の幸せ」には辿りつけないことです。
結婚できるわけじゃありません。永遠に一緒にいられるわけでもありません。
アキちゃんは、死なないネコは一生ぼくのネコだ、というようなことを言ってはいましたが、アキちゃんのほうが先に死ねば、悲しいのはミルです。
さて、この後どういう風に話が展開していくのかはわかりませんが、ミルが少しでも日々の幸せを噛み締めていければいいなと願うばかり。
 
もっとも、「思い出」を幸せと感じられるかどうかは、物語の展開ではなくて「本人がどう考えるか」次第。
ネコを通じて、人間が「思い出」をどう受け止めるかを描こうとしている作品です。ネコだから受け入れやすいんよね。
 

私立桜が丘高校軽音楽部日記

まどか☆マギカ9話のネタバレを自らガンガンに踏みまくって、もう何も怖くない。
たまごまごです。
嘘です怖いです。でも見ます。
 

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そんなわけでまどっち良作MAD特集。

担当のキュゥべえさんうざい。
けどマミさんじゃあしょうがない。しょうがないな!

さやかの役回りはこんなんばっかりか!
まあでもなんか、癒されたからよし!

ネタバレ有り注意。
しっかしキュゥべえの使いやすさは半端じゃないなあ。

もう、ギャグマンガ日和とまどっちの親和性半端じゃなさすぎだよ。
とはいえ見事に素材そろえているもんです。

謎の感動。
最初ゲラゲラ笑ってのになんかあとからキちゃったよもう!

本編は後半です。
つうか桐乃より黒猫のほうがまどっちは好きそうよね。

最後にちゃんといいやつを。
この曲は、ずるい・・・さやかのための曲ってことでいいですもう。うん。
 

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今こそこの言葉を使う。
「衝撃のラスト」。

もうひとつの可能性宇宙を夢見るだけの、簡単ではないお仕事。

手に入らなかったから愛しい、ごく当たり前が幸せな日々。