たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

光学迷彩についてしらべてみた。その1


いつ見ても惚れ惚れしますね、この光学迷彩のシーン。
「透明人間」の話は昔からあったのに、あえて名前を光学迷彩にしたのがエライ!だってこれ、透明人間スーツとかだったらここまで有名にならなかったゼこれ。攻殻機動隊といえば光学迷彩光学迷彩といえば攻殻機動隊
んで、ここ数年その「光学迷彩」でずーっと話題になっている動画が、YouTubeに再アップされたらしくまた話題になっています。

何度見ても、すごいネこれ。ちょっとしたごみごみしたとこでこのレベルの隠れっぷりをされたら、ほんと見つからないです。
この研究室もやはり「攻殻機動隊」にかなり影響を受けているようです。さすがだゼ攻殻
 
もちろん、攻殻機動隊がすべての元なわけではなく、「透明人間」への憧れははるか昔からあったわけです。
姿を隠して行動できる。それは軍事のみならず、犯罪へのひそかな欲望だったり、エロースな気持ちだったりします。
ん?自分が透明人間になったら何をするかって?
そりゃもう、エッチなことっスよ!
といいたいとこですが、鏡に向かってケータイで写真撮る気がします。気弱だナ。
そんなわけで、「透明人間」の憧れからはじまる、「光学迷彩」についてしらべてみました。
その1は「文化面」、その2は「科学面」という風にわけようと思います。
 

  • 「透明人間」伝説

元祖!なのかどうかは定かではありませんが、有名な透明人間の話といえばHGウェルズの小説「透明人間」
SF作品である本作は、青年科学者の孤独と苦悩を描く作品です。小学校の図書館には必ずといっていいほど並んでいる本なので、手にして読んだことのある人も多いのではないでしょうか。
もっともこれが最古かナ?と考えてたんですが、そういえば日本に「隠れ蓑」という伝説がありましたネ。
天狗の隠れ蓑
吉四六話:透明人間の巻
大体同じ話。この話もトンチ話として有名ですネ。下のほうは割とシモネタヨ。
 
ヨーロッパだと、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」序夜ラインの黄金に隠れ頭巾なるものが出てきます。
「ラインの黄金」公演内容

弟ミーメに隠れ頭巾を作らせると、すぐにそれをかぶって姿を消し、周囲の者を思うままにいたぶっている。ミーメから事情を聞き出すヴォータンとローゲ。狡猾なローゲにおだてられたアルベリヒは、隠れ頭巾を使ってヒキガエルに変身し、いとも簡単に捕えられる。

もう最強アイテムクラスですね。
やはり昔から「姿を消す」というのがいかに脅威と憧れの的だったのか、よくわかります。

  • 透明人間が題材の作品

H.Gウェルズの名作以降、さまざまな透明人間話が描かれます。
ちょっと適当に並べてみます。

小説
『透明人間の告白』(H・F・セイント)
『透明人間の納屋』(島田 荘司)
『透明人間になろう!』 (スタイン R.L.)
『透明人間』(佐藤 チョコレート )
『透明人間で行こう!』 (中村 和彦)
『透明人間になったおれ』 (岸 武雄)
『透明人間のわな』(三田村 信行)
『透明人間あらわる!―帝都“少年少女”探偵団ノート』(楠木 誠一郎)(←この表紙なまらカワイイ

 
テレビドラマ
『透明人間』(1996年、日本テレビ放送網)
韓国ドラマ 透明人間チェ・ジャンス
 
映画
『透明人間』1933 ジェームズ・ホエール(多分初の映画)
『透明婦人』1940 米ユニヴァーサル
『透明人間の復活』1940 米ユニヴァーサル
『透明人間現る』1949 大映
『凸凹透明人間』1951 米ユニヴァーサル
『透明人間』1954年、小田基義・円谷英二
『透明人間と蠅男』1957 村山三男
『電送人間』1960 東宝
『ガス人間第一号』1960 東宝
『透明人間現わる』1960 大映 安達伸生 
『透明天狗』1960 大映
『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』1969年 石井輝男
『透明剣士』1970 大映
『透明人間犯せ!』1978日活(18+)
『アビス』1989年 20世紀フォックス
『透明人間』ジョン・カーペンター 
『インビジブル』2000年
『ハリーポッターと秘密の部屋』2003 ワーナー
『Mr.インクレディブル』2004 ディズニー
『ファンタスティックフォー』2005 20世紀FOX
 
漫画
『アラバスター』手塚治虫
『Oh!透明人間』『Oh!透明人間21』中西やすひろ
『トランスルーセント 彼女は半透明』岡本一広
『ミラクル・ワン』藤子不二雄
ちょい出。
ドラえもん』「透明マント」「透明人間目薬」
ジョジョの奇妙な冒険』「ワムゥ」「透明な赤ん坊」
HUNTER×HUNTER』「パーフェクトプラン」
(このへん書いていったらきりがなさそうですネ)

アニメ
『透明人間』(18+) 
 
ゲーム
『てこいれぷりんせす!〜僕が見えない君のため』(18+)
 
楽曲
『透明人間』ピンクレディー
『透明人間』(東京事変

アニメ・マンガは多分、一回こっきりで出てきた敵とかアイテムを入れたらものすごい数になると思います。ただ、主役が透明人間ってあんまりないですネ?ゲームもエロゲ系統だとかなりありそうですが、このくらいしか見つかりませんでした。
映画や小説ではものすごい圧倒的存在感を誇る透明人間。たいてい扱いは3つに分かれます。
1・ものすごく強力な敵やアイテム。トランプのジョーカー的に反則扱いされる。
2・透明人間ゆえの苦悩を描く。ウェルズの作品をはじめ、孤独がテーマ。
3・エロ目的。

 
1は子供向け小説で多用されますね。吸血鬼、狼男、フランケンときて透明人間。あと、マンガなどでは特殊すぎて強力な敵にも使われます。「ファンタスティックフォー」の「インビジブルウーマン」はむかーしからアメコミにいる有名透明キャラ。やっぱり強い。リアルなところでは「インビジブル」でしょうか。透明になっていく様子がスゴいです。
2は、最近の作品「トランスルーセント 彼女は半透明」が非常に名作。

3はかの迷作「OH!透明人間」とか。イクラを食べると透明人間になるという普通想像しないような発想がスゴすぎ。男の人の夢でもあります。正常です。
 

次は、「光学迷彩」のような「科学の力」で透明になるもの。
 
まず思い浮かぶのは『プレデター』 でしょうか。2、3で語られているように、光の屈折などをたくみに使った高度な科学力、だそうです。
 

小説
『ニューロマンサー』の擬態ポリカーボン (ウィリアム・ギブスン
『暗闇のスキャナー』のジャンプスーツ(フィリップ・K・ディック
 
映画
『プレデター』光学迷彩とも光屈折装置とも。)
『スタートレック』の遮蔽装置
スターウォーズ』のクローキング装置(実際には登場せず?
『007 ダイ・アナザー・デイ』のボンドカー
 
アニメ
『攻殻機動隊』シリーズの「京レ2902型・熱光学迷彩
『フルメタル・パニック! 』の電磁迷彩システム
『機動戦士ガンダムSEED』ミラージュコロイド
『勇者王ガオガイガー』「ボルフォッグ」のホログラフィックカモフラージュ
『勇者王ガオガイガーFINAL』のファントムカモフラージュ
『天空のエスカフローネ』「アルセイデス」
 
マンガ
『ゴルゴ13』のカメレオン部隊
『アップルシード』
『ダイモンズ』
 
ゲーム
『METAL GEAR SOLID』シリーズのステルス迷彩
『戦国BASARA2』の猿飛佐助の雲隠れの術
『KUNOICHI』のステルスダッシュ
『ファントムクラッシュ』光学迷彩

うーん、アニメ・ゲームはまだまだありそうだなあ・・・見つけ次第追加してみます。士郎正宗作品では他にも登場してそうですネ。ガンダムシュピーゲルとかも、ある意味消える・・・?なんか違うか。
 

こちらは化け物というよりは「強力なアイテム」という感じです。SFの定番ともいえるアイテムではあるのですが、いかんせん「使えばほぼ勝てる」「倒す手段が難しい」という諸刃の剣でもあるため、一回SF作品に出すと扱いが非常に厄介だったりするようです。
しかし、もしこれが「自分が手に入れたら」と考えると・・・凶悪ですね。しかも戦車ごと透明になった日には、戦局がいっぺんするくらいのシロモノです。
 
透明人間・光学迷彩、いずれも欠点は「存在を消せない」ということ。「攻殻機動隊」では水溜りで波紋やしぶきによって存在がバレました。音や体温も消すことはできませんね。レーダーにもひっかかります(こっちの存在を認知させない迷彩はまた別の話)。しかし、スナイパーに狙われたり、隠密行動をする際にはやはり、強力なわけです。
 
そのせいかどうかはわかりませんが、日本、アメリカ、ロシアで実際に研究されてますネ。もしかしたら本当に「攻殻機動隊」の影響があるのかもしれません。いやマジで。
残念ながら透明人間化は、ほぼ不可能です。「インビジブル」のように薬で透明とかの研究はまったくされていません。されてるかもしれないけどシリマセン。
しかし、光学迷彩となると、最初のほうにのせた動画のように絵空事ではなくなっています。
 
仕組みは何種類かあります。そのへんは、続く

参考
光学迷彩・wiki
透明人間・wiki
怪獣の部屋
光学迷彩 隠れ頭巾の仕組み