たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ハロウィンについてしらべてみた。


木村カエラかわいいよネ。
はて、もうすぐハロウィンです。
日本人でハロウィンやる家庭はほとんどないでしょうネ。それでもパーティーグッズ売れているところを見ると、だいぶやるおうち増えてるんでしょうか。
んで、イメージとしてハロウィンといわれて思いつくのは、カボチャ、おばけ、トリックオアトリート。
・・・あれ?これってキリスト教のお祭りだよナ?なんでおばけなんだ?
多くの人は知っている話ばかりかもしれませんが、どうも自分の脳内引き出しでは全然わからなかったので、早速しらべてみました。
基本的に、ヨーローッパ・アメリカをベースにしらべてみます。
 

  • ハロウィン、という言葉の意味

ハロウィンが日本語名で万聖節前夜祭」と呼ばれているのはご存知の方も多いと思います。
クリスマスもそうですが、当日じゃなくて前日に祝うんですネ。
万聖節のことを英語でAll Hallow'sと言います
元々の語源はHallow(神聖な)een(even=evening)の合成語。神聖な夜、ということです。
なるほど、キリスト教的に神聖なんですねー。と、いいたいとこですが、どーも事情は違うようです。
 

現在では基本的にキリスト教圏の人がやると考えられている(というかもうすでにそのへんも意味をなくして記号化しているけど)ハロウィン。
実際にはキリスト教がからんだのはかなり後期だそうです。おおまかにわけて、3つの祭りを一緒にしちゃった、というのが正解?

1、イギリスとフランスのケルトの祭り
ケルト人が信仰していた自然神の中でももっとも大切にされていた太陽の神様。その神様のおかげで農作物が育てられていたとされていました。10月末といえば農作物の収穫が終わる時期。そして冬が始まる日。
なんで冬がくるかというと、死の王と暗黒の王子に太陽の神が人質にとられるから。と考えてたみたい。
そうすると死者や悪霊があふれてきます。と考えてたみたい。
その悪霊退散の祭りとして、コスチュームを着て火のまわりで踊っていたそうな。どっちかというと死(冬)への恐怖心に戦うお祭りみたいですネ。
これが、日本でいうところの大晦日みたいなものなんですヨ。11月1日からは新年扱い。そんなわけで「祭る」というよりは「習慣」のようになっていたようです。
 
2、ローマの女神ポモナの祭り
11月1日はローマでは女神ポモナの祭りでした。
ポモナというのはなにかというと、果物の女神さまです。つまりローマの果物祭り。小惑星にも「ポモナ」というのがあります。
ローマ軍はヨーローッパに侵略をしはじめますが、そこでケルト人の祭りが同時期に行われるようになります。悪霊退散!の祭りと、果物ばんざーい、の祭りが混合して、ちょっと混沌としてきます。
 
3、カソリック万聖節
紀元前835年11月1日に、「すべての、聖者の祭り」と定めて祝うようになりました。今までのキリスト教使徒たちの死を忍ぶ祭りで、大きな焚き火をたいて天使や聖者のコスチュームでパレードをしていました。
すべての=ALL 聖者の=HALLOW'S。の、イヴ。オールハロウズイヴ→ハロウィン。
このへんでケルトの祭りとローマの祭りが合流(同じ日だし)して、ハロウィンが誕生しました。
 
そんなこんなで、キリスト教的になんらかの思いをもって祭っているかと言うと全然そんなことはなく、フランス、アメリカでは民族的な「習慣」になっていきます。キリスト教できちんとお祝いする人たちももちろんいるんですけどネ。
・・・あれ?ケルトといえばイギリスでは?イギリスは??
 
イギリスには11月5日にどでかいイベントがあります。それはガイ・フォークスデイ」。映画「Vフォー・ヴェンデッタ」にも登場した「ガイ・フォークス」の人形を燃やしてドンパチ花火を鳴らしまくると言う派手な祭りです。ハリーポッターやアリスにもちょい出するほど有名なお祭り。くわしくは手前味噌リンクですがコッチで。
ガイ・フォークスについてしらべてみた。
これがメインになったため、ハロウィンは吸収されてしまっているような形みたいですね。
そんなわけで、アメリカが現在の楽しみ方の大本を作ったので「アメリカ発祥」といううたい文句もあながち間違ってはいないわけです。
 

  • ジャックオランタンの話。


真・女神転生2よりジャック・オランタンくん。ヒーホー。
ハロウィンといえばすぐに思いつくのがこのカボチャですが、今まで書いてきたものの中にはカボチャどこにも出てきませんネ。それもそのはず、元々はカボチャではなかったからです。
 
カボチャのお化けの由来 なぜカボチャのお化けなの?
簡単にまとめるとアイルランドの人魂です。
先ほどの1にあったように、ハロウィーンは元々死者や悪霊があふれかえってくるお盆のような日。
(今思った。大晦日とお盆がいっぺんにくるとハロウィンになるのか!)
あるハロウィンの晩、悪魔は飲んだクレの悪人ジャックの命を狙いにきます。ジャックはちょっとトンチのきいた人間で、あの手この手で悪魔をだまくらかします。そして、こんな約束をします。
「絶対に命をとらないなら、許してやろう」
一本あり!タブンこんな顔してたことでしょう。

まさにこんな気分でお酒をかっくらっていたジャックですが、まあ年をとって死にます。悪人だから天国にはいけないので地獄に連れて行かれます。ところが、悪魔はこういいます。
「絶対に命をとらないと約束したから、地獄にもいれてやらない」と。

天国にいけない!地獄にもいけない!まさに夜神月状態。
ジャックは「せめて、明かりをくれないか」というと、悪魔は彼に、地獄の火を入れたカブをチョウチンがわりに与えました。ジャックはいつまでもいつまでもさまよい続けるのです。
めでたしめでたし。めでたくないです。
 
元々のジャック・オランタン
今でもカブをつかったちょうちんはアイルランドで作られているそうです。
んじゃなんでカボチャなんだよ?というと、アメリカでこの時期でかいカボチャがいっぱいとれるから。
そんだけ。
意外とそのへんアバウトなのも面白いですネ。
 

  • キリスト教の祭りでなんでモンスターの格好なんだゼ?

確かにケルトも祭りが起源中の起源なので深く考えなくてもよいのですが、キリスト教の祭りも混じっているのにあえて悪魔の格好をする、というのは疑問点も多いところです。日本で言えば、お正月に死体の格好で歩き回るかのような感じもします。縁起でもない。
しかしここは逆転の発想。
先ほども書いたようにハロウィンは日本でいうお盆のように、死者の世界と現実の世界がごっちゃになって、死者や悪霊が戻ってくる日です。先ほどのジャックのように命も狙われかねません。
それを防ぐには、「自分がお化けになればいい」
ウワーオ天才!
現世におりてきたモンスター達は「あー、おれらの仲間ばっかりだなー。つれてってもしかたないなー」となるわけです。ゲーム「キングダムハーツ」やったことある人なら「あ、ハロウィンタウンでの行動と同じ仕組みだな」とすんなり納得できるかもしれません。あれこそまさにハロウィン。
ナイトメアビフォアクリスマス
3D版!うわー、超見に行こう。こいつらみんな大好き。
ちなみに、こいつら見てわかるように「ハロウィンのモンスター(の変装)は怖ければ怖いほどGOOD!」と言われるのは、悪魔たちがそれを見てびびるから、というのがアメリカン思想のようです。
 

  • そんなこんなで今のハロウィン

そんなわけでハロウィン関連グッズを見てみます。
ハロウィン専門店ハロウィングッズ.com

見ていただけば分かるとおり、別にモンスターである必要もないみたいです。楽しいお祭り、ゆかいなお祭り。せっかくだからかわいい服に、かっこいい服にと子供たちはアレンジしています。うん、そのほうが楽しいですよね。もちろん、たまには羽目をはずして、とグロ趣味や悪趣味方面も、この日だけはちょっと容認されます。子供おおはしゃぎ。
それにしてもアメリカ人、ニンジャが大好きである。
子供たちが叫ぶのは「トリックオアトリート!(お菓子出さないといたずらするぞ!)」
この「Trick or Treat」にも一応由来があります。中世ヨーロッパで祭り用の食料を調達するために農民たちが窓を叩いて回った記録があるそうです。その真似ですネ。もちろん今はそんなに深い意味をもたない、行事の一環です。
 
さて、大人向けはというと?

(  д ) ゚ ゚
・・・どこのイメクラ?
子供たちのお祭りハロウィン! なぜか大人のコスチュームはセクシー系!?RinRin王国より)

それにしてもこれらのコスチュームを見ていると、アメリカの男性が女性に対してどんなファンタジーや妄想を抱いているのか、何となく分かった気がしてきます。女性らしい装いもいいけど、自分の仕事ウエアを着せてみたいってのもあるらしいですねぇ。

つまりはコミケのコスプレと同じで「この日はちょっと羽目はずそうぜ」的な印象が強いようです。もちろん大人向けに魔女服やゾンビ服もあります。あとは映画の悪役たちが大人気。ジェイソンとかダースベーダーですネ。
楽しければCOOL!日本のハロウィンもこっちよりな気がします。
 

  • もちろんきちんと祝っているところもあります。

アイルランド人とハロウィーン
アイルランドは今世界で行われているハロウィンと違って、ケルト色が非常に根強く残っているようです。
悪魔がやってくる、というよりも「死者や妖精たちの世界と人間の世界のつながるとき」というイメージのようですね。
時間と空間が曖昧になるのがハロウィンの夜。丘の多いアイルランドは、丘の上には妖精たちの住む場所があると信じています。ハロウィンの夜はその境目すら曖昧になります。
ここで、悪魔や死者を「脅かして追い返す」わけですが、アイルランド人は妖精に対しては「共存」を望んでいます。
妖精たちのすむ場所を邪魔しないように大切に扱い、また水をかけてしまわないように声をかける習慣すらあるようです。また妖精に連れ去られて魔法をかけられないように注意しました。
そういえばジャックオランタンに似たようなもので「ウィル・オ・ザ・ウィスプ」というのもいましたネ。こちらも地獄にも天国にも行けなかったというイングランドの人魂で、妖精のような扱いを受けています。人を道に迷わせるというちょっと困ったさんですが。
アイルランドでは「プーカ」という妖精が化けたものという話もあります。シェークスピアの「真夏の夜の夢」に出てきますヨ)
 

  • ハロウィンにこんなのはいかが

ハロウィンのちょっとしたおまじない。

Halloweenの夜は畑に行こう。
Halloweenの晩、畑に出て若者が小道に種か灰をまいて歩き、その後について来る若い娘がいればその娘はやがて若者の花嫁となるといういいつたえ。(イギリス)
Halloweenの夜、リンゴを食べよう
Halloweenの真夜中にリンゴを食べて後ろを振り向かずに鏡を覗くと、そこに将来の伴侶の面影がうつると言われています。
Halloweenの夜、T字形にくつを脱ごう
Halloweenの夜、若い娘が靴をT字形に脱ぎ、歌を口ずさみながら後ろ向きのまま一言も口をきかずにベッドに入ったら、夢の中で未来の夫に会えるといういいつたえ。

ちょっとリンゴと靴のやつ、面白そうですね。今年のハロウィンにはみんなでやってみるのはいかがでしょうか。
 
オマケ
ハロウィーンにつかえる怖い話
一個目の親指の話が地味にシュールすぎて怖いんですが(((´・ω・`)))
日本にも昔からあったハロウィン
札幌市の白石区に住んでいたときにはありましたコレ。札幌全部にあるってわけでもないんですよね。
世界のハロウィン
アメリカ以外のハロウィン話いろいろ。地方ルールが色々あって面白いですネ。
ジャックオランタン用かぼちゃ
アメリカの写真に写ってるでっかいやつ、実は全然おいしくないラシイ。ちぇ。
ジョン・カーペンターの映画「ハロウィン」
ブギーマンの出てくるアレ。にしても8作もでてたのか!にしても「ハロウィンH2O」って、一体なにがなんだか。
絵がうまい人ちょっと来てくれ その2

ハロウィンだかなんだか。
 
参考
ハロウィン
ハロウィンの歴史・イベントの様子
ハロウィンの基礎知識
ハロウィン・ジャパン・インフォ