たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「売買春」と聞いてどう感じますか

考えがうまくまとまらないのでメモ程度です。
以前、31歳男性が小6児童をかくまっていた件で逮捕されたニュース(痛いニュース)を見て、「買春?」と反応してしまいました。冷静に考えれば別にそんな報道されてないんですよね。そういう事件ではありませんでした。思考回路がこの時点で曲がっちゃったんだなーと思いました。
とはいえ、世界で二番目に古い職業とも言われる「売春」。ふと男女間の不思議な事件があったら「売春なんじゃないの?」と反応してしまうのは自分だけじゃないんじゃないかなあ自分だけですかねえ。
さて、では売買春が本当にわるいんですか?といわれると少しドキっとしてしまいます。ギブアンドテイクで、両者合意の上ならいいんじゃないの?と畳み掛けられたら「だ、だめにきまってるだろう・・・」と思いつつも、なかなか確たる答えを出せません。
しかし、「売買春はいいことかどうか」と問われると、誰もが一瞬立ち止まることでしょう。職業に貴賎はない!とはいいますが、公務員と売春婦だと、特に親視点だとやっぱり、一般的には首をかしげるひとがいるのは仕方ないと思います(公務員が優れているという意味ではないですヨ)。中には反射的に「ダメに決まってるだろう、常識的に考えて」という人もいれば、「いいんじゃないの?」という人もいるかもしれません。しかし、後者の人も世間一般がそれを認めていないというのは理解できるでしょうし、少なくとも「いいか悪いか」の価値判断を自分の中でする、一瞬の間があるんじゃないかなあ?なんて思うのです。
ほかの職業では、これはないですよね。
 
なぜ売買春してはいけないのか(永井俊哉ドットコム)
非常にさまざまな角度から、客観的に答えを導き出そうとしているエントリなので、全ての人必見だと思います。自分の考えにあうかどうかは別としても、考えを導き出すタネのひとつくらいにはなるんじゃないカナ?

個人的にもやもや考えてたのはここ。

2. 経済的暴力規制説
買春は、男の女に対する経済的優位の象徴だから許せない。
たしかに、男が女より平均的に収入が高いからこそ、男は高値で女を買うことができる。ただ、売買春で男女間の経済格差が広がるわけではなくて、むしろ逆に小さくなるのだから、この命題からは、男女の経済格差を是正すべしという当為が帰結しても、買春を禁止すべしという当為は帰結しない。

もし世界のどこかで仮に「経済格差を埋めるためなら何をやってもよい」という考え方があるならば、自分の人体の売買もOKってことになっちゃうかもしれないなあと思いました。
たとえば、女性がおしっこをして、それをほしがる男性がいたら経済格差を縮めるために売ってもよい、となるかというと、やはり根本的になにか違うと思うのです。また、力があったりお金があったりするならば、強者は弱者からお金で買って格差を埋めていく社会を作ることへの抵抗感はすべての人間にあると思います(一部除く)。力と金がすべてを支配していく状態に自分を追い込んでいくことは、人間の理性がストップをかけようとするのではないでしょうか。
(追記・ブクマコメントで「永井氏の言おうとしているのは違う」という意見があったので、誤解を招かないように訂正しました。永井氏が経済格差を埋めるために何でもしてよいと言っているのではなく、もしそういう考え方が世の中に広がったらという仮定と捕らえていただけると幸いです。いろいろスンマセン。)
 
あと、欠かせないと思ったのは「性病から身を守る」「正しい生殖を行う」という人間の本能的な部分が、一瞬のストッパーになっているんじゃないかということ。その一瞬でも「あ、おかしい」と思ったら、やっぱりなんらかの自己防衛が働いているんじゃないかなあ?
 
とはいえ、いい意味でも悪い意味でもそれらの感情を乗り越える力を持っている人間。特に買う方はいったんネジがゆるむと歯止めが利かないでしょうネ。
んじゃ法律で撤廃すべきかというと、オランダの例にもあるように、やみくもに規制するより教育システムそのものから変えて、自分で判断できる土壌を育てる必要もあるかもしれません。刑罰を与えても、人間ってすり抜けちゃうんだよネこれが。厳しい刑罰にするなら、それだけの理由を与えられなかったら、多分いつまでもイタチごっこでしょう。
子供に売春させない最良の方法とは(なんでかフラメンコ)

「法律で禁止されてるから」では限りなく黒に近い風俗産業の説明がつかないし、「道徳」や「倫理」では毛が生えたばかりの子供をねじ伏せることはできない。つまり、こういうクソガキを抑止するには、セックスに伴うリスクをあげつらい、恐怖感を与えるしかないのである。

売買春に限らず、バランスのかけたセックスに関してはある程度「恐怖」教育も必要かもしれません。あくまでもある程度。性と生のメリットを教えずにデメリットだけ教えたら、セックス恐怖症になるかも。
 
この問題、自分ではどうも「こうだからダメだろう」という明確な答えが出ません。まあ、出ないからこの何千年という歴史で売春婦は生き続けているわけですが。常に男性よりも女性に売春が多かったのもポイントかもしれません。
もうちょっと歴史を紐解いてみないと、わからないことだらけですネ。
あえて、自分が価値基準の判断として見分ける材料にするならば、「自分の子供がそれをやっているのを見て許せるかどうか」かな、と思ってます。あくまでも空想。それで「あかん」と思ったら、ほかの人にもあかん。

この世から売春をなくすたったひとつの冴えたやり方(pal-9999の日記)
「性欲なんて出してしまえばしぼむもの」理論は面白いです。猛烈に理不尽な何かを感じますが、これはこれで。性欲枯れ果ててしまえば買う人も売る人もいないですネ。ふっと、脳みその快楽中枢に電気流すシーンを想像してしまいました。廃人世界へようこそ!
ブクマコメントにもありましたが、人が人をお金をはらって買うのは、特に自己中心的な意識を満たすためというのも多いでしょうし、この方法が一概にいいとはいいにくいところです。お金を払って優位に立つ、という意識は少なからずあるでしょうしね。それ自体は接客業すべてにいえるので、当たり前といえば当たり前なんですが、性が絡むとさらに力関係が如実に出てしまう。
ようするにこのエントリ、そのくらい「売春をなくすのは難しいね」ってことなんだと受け取りました。
 
やっぱ売春の歴史や性病や現在の風俗について、もう少し調べないとはっきりしたこと書けないなあ。個人の価値観も多々あると思うので、そのへんについてももう少し見渡しながら、別の機会にもうちょっと掘り下げて考えてみたいです。