たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

南アフリカ共和国にについてしらべてみた。その1

  • 南アの、明日を捨てた若者達。

Trainsurfing 電車でサーフィンする危険な遊び(エログちゃんねる)シャブ壱inDeepより)
南アで危険な「電車サーフィン」が流行、死者や重傷者も続出。(narinari.com)


あら、面白そうね…って、あぶないあぶない、だまされてる自分!
何この「AKIRA」の一巻の表紙はがした所のイラストみたいな退廃感。動画では華麗にパンタグラフかわしているからいいけど、これ一回でもミスったら即死ですヨ。電線に触れても感電死ですヨ。
乗客にしたって、上で誰かのクビチョンパがあるんじゃないかと思うと、気分悪くて乗ってられないですわ。にしても、乗っている時点でストップしておろさないんだべかね?日本でこれやったら大騒ぎだろうなあ。
南アの失業問題など複雑な社会問題が根っこにあるんじゃないか、とのこと。ドイツでもはやってるそうですが、そういやドイツも失業問題で荒れてましたね、一部の若者は。(関連・ネオナチについてしらべてみた
 
はて、南アフリカは超混沌の極みの国のひとつ。黒人が力を増して白人の土地を強奪したり、歩いていると必ず暴行・レイプにあう地域もある、とまさにカオス。
死も比較的身近な世界に生きている彼ら、根強かったアパルトヘイト騒動が行ったりきたりで、若者たちの鬱憤もわからんでもないです。しかしこういう形で発散してるたー思わなんだ。
とはいえ、以前書いた、南アフリカのすぐ北のジンバブエよりはまだマシ?のようです?え?ぶっちゃけどうなんだ?
よく考えたら2010年のワールドカップってここでやるんですよね。ほんとにこの土地だいじょぶなの?って先ほどの動画見たらやっぱり思っちゃうわけです。とはいっても、いかんせんこの土地のことを知らなさ過ぎる、自分。
少し南アの21世紀の動きについて、しらべてみました。
ちなみに、アパルトヘイトについてはちょっと調べてみたら、はっきりいって何日かでまとめることができるようなシロモノではないので(ヨーロッパの歴史にまで遡らないと正しい判断は出来なさそうです)紹介程度で。おおまかな概要と、うわさのヤバイ土地ヨハネスブルグ、経済格差やHIVについてなどの概観だけちょっとまとめてみます。
 

南アフリカ 外務省HP
南アフリカ共和国 wikipedia
外務省・南アフリカ
ダイアモンドなどの産出で有名な南アフリカ。採掘が非常に盛んです。またキレイな大自然にも囲まれた土地で、今でも旅行者は絶えません。ケープタウンなどはアフリカとしては大都市で、かなり文化も進んでいるようです。
はて、この国で二次大戦以来ずーっと続いていたアパルトヘイト、1990年代になって国連や反対運動があってほぼ廃止されました。94年には黒人も選挙に参加できるようになり、ここで黒人の英雄ネルソン・マンデラが大統領になります。

どのくらい英雄かってーとこのくらい。
マンデラ切手帳。
海外でのマンデラ切手南アフリカのワインを飲む会
愛されてるなー。今でもマンデラをたたえる南アの人は多いようです。
現在はタボ・ムベキが黒人二代目大統領です。もともとマンデラさんの下で副大統領だったようです。二人とも反アパルトヘイトの闘士として苦労を重ねてきた人のようですね。その他反対運動に加わり、今も活躍している人にデズモンド・ムピロ・ツツなどもいるようです。
現在ではだいーぶ経済も安定?し?貧富格差も埋まりつつ?ある?ようです??
うーん、正直「安定してます」と言える状態ではないようです。前よりは安定した、という程度なんですが、逆に黒人が白人から強盗を働く事件が多発しているからです。
 

どうしても南アフリカというと、「アパルトヘイト」(wiki)の事実は避けて通れません。
「隔離」という意味のこの言葉、別に南アフリカのための言葉ではなく、隔離する場合には様々な場面で使われます。たとえば「情報アパルトヘイト」「アパルトヘイトウォール」など。後者は中東にありますネ。
はて、南アのはほとんどの人が概要をご存知のことと思います。知らないヨーって人のために手抜きなまとめをしてしまうと「白人はこっち、黒人はあっちいけ」的な人種隔離政策です。うーん、でもこんないい加減な書き方だとまずいか。ちょっと関係リンク並べて見ます。
アパルトヘイトについて考えよう南アフリカのワインを飲む会

①国土面積の14%の土地が黒人専用とされました。そこに10個のホームランドと呼ばれる「国」を作らせ、南アフリカの黒人はそこの「国民」とされました。黒人は南アフリカという国にとって「外国人」となるため、南アフリカ市民としてのさまざまに権利は一つも持てないことになります。選挙にも参加できません。選挙したければ、ホームランドの「国」でしろ、というわけです。 【原住民土地法、バンツー自治促進法など】

その他、「隔離施設留保法(白人の使うものつかったらだめヨ)」「集団地域法(黒人地域以外に住むんじゃないヨ)」「雑婚禁止法(人種間の結婚はだめヨ)」「背徳法(恋愛もだめヨ)」などがありました。白人のベンチに黒人は座ったらダメ、白人のバスは黒人乗ったらダメ、などムチャクチャな様子がありました。リンク先の写真はなかなか強烈です(80年代)。女性はさらに男性以下のつらい位置にあったようですね。
また、単純に二つにわけていたのではなく、白人、カラード(混血)、アジア人、黒人と分けられていたそうです。とはいえ実質、黒人とそれ以外の人、という感じで分ける目論みのひとつだったみたいですネ。

アパルトヘイトの終焉
南ア女性の反アパルトヘイト活動から50年
加藤歩の世界紀行 第18回 アパルトヘイト

アパルトヘイトの歴史とその実態

アパルトヘイトが撤廃されてもすぐにあらゆる問題が解決するわけはない。アパルトヘイトがもたらしたものは貧困、失業といったものだけでなく暴力が広く国民に浸透してしまった事も忘れてはならない。さらに差別意識にしても何百年という昔からあったものでもあるのでそう簡単に消えるものでもないのだ。
 「アパルトヘイトは良くない」と発言するのは「自然破壊は良くない」と言うのと同じくらい、アフリカ以外の日本でも世界でも身近に感じることは難しい。

・・・ぐさっとくるなあ。
いやね、「アパルトヘイト」はよくないです。よくないんだけど、経験していない人が「よくないよー」と言うのはなんの説得力もないんですよね。
キレイゴト言うのは簡単。しかし差別され続け今も貧困にあえいでいる人たちの気持ちは正直自分らにはわかりません。現在はわりと安定した生活を送っている黒人もいますが、その恨みたるや。
理想論をあげるだけなら「今みんながんばってるんだし、忘れて明日を生きようや」と言いたい所です。実際そうやって生きている黒人の方は非常に多い。だから、住んでいる日本人の話によると南アフリカはほかの南部アフリカの国々に比べると危険ではないようです。
しかし、いまだに深く根に持っている、またはアパルトヘイトを体験し残虐な仕打ちを受けてきた人の数も、計り知れません。
 
アパルトヘイト時代は、住む場所が分けられていたので人口の9割近い黒人は白人の土地に入ることが出来ませんでした。しかし現在は居住制限がありません。
と、なると。
1割から2割程度の白人が多くの土地を持っているわけです。割に合わないっスよ。というわけで逆に黒人たちが白人の土地を強奪するという逆転現象が起きているようです。極端な話ですが、とある白人の牧場経営者は、朝起きたら土地に黒人が押し寄せてきて、家も土地もすべて奪ってしまった、なんて話も。まあ犯罪なんですが、実質裁きようのない事態になっているようです。
上記にも述べたように、昔は「お前らなんてシラネ。なんとかしたかったら黒人は狭い土地で勝手に国つくれば?」なんて言っていた白人たち、現在では「頼む!殺される!南アフリカから独立した白人の国をつくってくれ!」という事態に。
自分の首をしめてしまったわけですネ。
これを「自業自得」と言い切ることができかねるのも、実情。アパルトヘイトと関係ない火事場泥棒な黒人も多いのです。何度も書きましたが、ヨーロッパ・アフリカ間の問題をも拾わないとわからないほど、表層に見える現象だけではアパルトヘイトの問題は解決できないようです。
 
まず失業率の問題。若者は教育を受けているため、比較的就職もしやすくなっているようですが、30代前後の大人はアパルトヘイトの影響できちんとした教育を受けていません。なので、せっかくマンデラ元大統領やムベキ大統領が公共事業を行ったり新しい採掘事業をはじめても、解雇されまくるという異常自体に。んで、その親が育てた子の心も荒み、白人許すマジ、と。もうなんだか悪循環です。

  • 希望は見えるが時間はかかる。

アパルトヘイト時代の黒人居住区、タウンシップを訪れる(世界一周ハネムーン日記)
いやあ、なんていうかこんなツアーがあるってどういうこと?とか思ったんですが、見世物にするためのものじゃないようです。

このツアーは、世界中の人々にタウンシップの現状を知ってもらうツアーでもあるのだが、ただそれだけではなく、ここに住む人々に対して、自分たちが世界中の人々から注目されている
ということを認識してもらう目的もあるのだ。
子供たちは、世界中の人々が自分たちを応援してくれていることがわかっているからがんばって勉強するし、自分たちのルーツを誇らしげに歌うのだ。
このツアーはなかなか奥が深い。

写真見ると、なかなかしんどい住居の様子が見れます。強制収容地域とでも言うべきなのかな。苦しんで、悩み叫び絶望する人も多いこの国、しかし明るい未来を信じている人は非常に多いようです。
 
と、キレイにまとめたいところですが、ここで終わらせれないのが南ア。
狂気に満ちた犯罪都市とも言われる「ヨハネスブルグ」「プレトリア」やケープタウンの貧困者居住地は、指折りの危険地域。特にヨハネスブルグにいたっては「世界最悪の犯罪都市」とも呼ばれます。
その地域がどのように危険なのかは・・・続く。