たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

きづきあきら「ヨイコノミライ」「モンスール」

以前書いた「「N・H・Kにようこそ!」はリアルか否か。」の記事に、ゴルゴ31さんがコメントしてくださいました。
「リアルな痛さならきづきあきら先生の方が上。」
くーっ、ばんばんばん(←机を叩く音
そうなんですよ!オタク向け「痛いとこ抽出濃縮還元ジュース」としては「ヨイコノミライ」はほんと痛い…痛いって言葉じゃうまく表現できないなあ、かさぶたをはがしてあえてワサビ塗るような感じです。
 
これがリアルかというと、描き方に悪意が強くてそのままリアルな出来事、というよりも、イタイ人のイタイとこ集めてあえてイタく描いてる、って方が正しいかも。
 
のたくたマン研でお互いのキズなめあいながらやってても全然ダメなんだよ挫折から逃げて努力せず自分のエゴを守る城を建ててもそんなの簡単に崩れるんだよ人をけなして自分を持ち上げたつもりになってなにができるのあいつにできて自分に出来ないのを人のせいにするの志もなしにただ金魚鉢の中であんのんと暮らしてどうするの足引っ張り合って守るつもりで人に依存してて手首にキズつけて人になにしてもらいたいの自分を築くことなんてできないんだよだからそんな砂上の楼閣を壊してあげるこの私が、というマンガ。
 
最初はのほほんでぐだぐだな空気から始まりますが、その巨乳っ子青木さんが入ってからマン研は、軽くカッターでなぞったキズを何回も削ってリスカの跡が増えていくようにボロボロになりはじめます。
とりあえずわかりやすいのは平ちゃん。

便所飯経験者。

友人の努力を見て「なぜ自分は勝てない!」「あの人が裏切ったからだ!」と念じているうちに、


こうなっていく。
 
読んだあとの爽快感はないです。
だからこそ価値のある作品だと思います。ゼヒ。なんか勢いで、ぺんぎん書房版と完全版どっちも買っちゃったヨ。とりあえずテンションの低い時に読む作品ではないですハイ。
 
関連・ヨイコノミライ感想(続・インターネット殺人)ゴルゴ31より)
 
きづきあきら作品はどれもこれもエグルようなのが多いんですが、最近再販されたモン・スールも大好きなので、紹介しておきます。
 
大学生池内くんは、両親がいなくなって小学生の妹の美波と親友の神田と、終わることがないような幸せな生活を送っていました。しかし、神田が美波に手を出してしまったことで全てが崩れていきます。
ロリコンをテーマにしているようで、実は「何もかもが壊れていく様を楽しみながら自分の心にキズをつけていくのを楽しむ」マンガだと思います。マジメに捕らえて答えを見出すよりも、流れに身を任せて絶望感味わう方がおもしろいと思います。このへんは「ヨイコノミライ」も同じかなあ。

ぺんぎん書房時代に表紙買いして、読み終わったあと絶望したのはナイショです。
でもオススメ。他のぺんぎん書房から出ていた本は大体サルベージされたのかな?
ヨイコノミライ完全版 1 (IKKI COMICS)モン・スール (ガムコミックスプラス)