たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

男の子向け「やおいを楽しむのススメ」

ここしばらく百合ネタばっかりだったのですが、たまには「やおい」の話も書いてみようと思います。
っと、書きたいことは山ほどあるんですが、自分の「やおい」観を今まで一回も書いたことないので、今回は面白いスレを二つ紹介しながら書いてみたいと思います。
 
「まーた何をいいやがるキモいもんはキモいんじゃ」という人も多いと思います、特に男性。「百合」が比較的女性に受け入れられやすいのに対して、「やおい」は男性からはほとんど拒絶されてますネ。最近は「やおいおもしれー!」という男子も増え始め、だいぶ温和になってきた感じもしますが、やおいを指さして笑う男性が多いなあと言う感想です。このへん、乙女たちと男オタたちの、やたら分厚い隔絶の一要因になってる気がすんだけどなあ。
もっとも女性オタにも「私達の世界に踏み込まないで!」という意見もあると思いますが、純粋に「やおいおもしろいねー」と思ってる男性も最近は多いヨと、書いておきます。んで、交流できたらもっと面白いヨ。

  • やおいとリアルを同列に並べちゃダメー

腐女子「男性同士の愛は、純愛です!」…"ボーイズラブ"にハマる年齢、「11〜15歳から」が6割(痛いニュース)

16 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2006/11/17(金) 16:04:36
頭の中はお花畑なんだろうか…。
男からするとマジで気持ち悪い話だな。
221 名前:名無しさん@七周年
投稿日:2006/11/17(金) 16:32:48
オタの妄想2次元女性と同じなんでないの?

よりによって出てきたのがかの有名な「ぼくのエクスカリバー」なので、変化球な感じがしてイヤンですが。
参考・エクスカリバーの気持ちがよくわかるよ。(再掲・つまり本気じゃなくてシャレなのヨ)
個人的には221さんの意見と同じです。
ゲイと比較している人が多いですが、根本的に違うと思うのですよ。逆にゲイの人にBLをすすめても「こんなんリアルじゃないよ」と言うでしょう。当たり前だと思います。百合とビアンのときにも何回か書きましたねコレ。
たとえば、少女マンガがリアルな恋愛ですか?と聞かれたら9割がたが違うのと同じ。「耳をすませば」は恋愛の教科書にはなりませんヨ。ということじゃないかなと。
少年マンガのアクションは「リアルじゃない!」という人はあまりいませんが、恋愛絡みになるとリアル非リアルを求めてしまうのは、やっぱり本能にかかわる部分が題材だからなのかなあと思ったりします。ともかく、あくまでもファンタジーだし、それを「ファンタジーかどうか」と確認するのも無粋ですネ。
実際それが暗黙の了解のうちに納得されているから、女性での間の「やおい」の爆発力はでかいんだと思います。
もちろん女性の間の「やおい」好きにも2通りいて、現実と混同している人もいれば、それとこれは別とする人もいます。後者の方が圧倒的に多いとは思います。彼氏持ちでやおい好き、って結構多いと思いますヨ。

  • 自由に遊べるやおい空間

どうして、やおいエロ漫画で興奮するの?(喪ゲ女)
あくまでも「その人それぞれによって好みは異なる」のは大前提としておきます。
その上で読むと、やおいの面白さの入り口の見えるスレです。

18 :彼氏いない歴774年:2006/07/29(土) 20:16:40
鬼女の友達が読んでるから借りたよ性欲のためじゃなく心(萌え?)を満たすために読むんだって
男女のエロはリアルすぎて嫌らしい。私は普通の男女物語がいいけど
 
28 :彼氏いない歴774年:2006/08/06(日) 20:39:59
興奮はしないが好きなキャラ同士がからんでるの見るのは楽しい。

やおい=エロではない。ただ少女たちが男性たちがエロエロとからみあう本を手にしているそのアンバランスさが、非常にインパクト強くて「やおい=エロ」になったのかなあ、という気がします。
興奮するかしないかは個々でかなり違うと思いますが、「とにかくバリエロ上等!」という人と、「エロはあってもなくてもいい、関係性が大事」という人で、大きくベクトルが違うと思います。このへんはそっくり美少女物や少女マンガなんかにも置きかえれると思います。
個人的にはエロはおまけで、「関係性」を楽しむジャンルだと思って楽しんでます。

<ちなみに、「やおい」という言葉には「ボーイズラブ(ライトな少年同士の愛情を描いた作品・一次創作が多い)」「JUNE(耽美系作品)」「パロやおい(アニメの少年愛パロディ)」全てを包含する意味があります。エロもエロじゃないのもひっくるめて、ですネ。「やおい」の響きがなんかイヤラシイ感じのイメージになってしまったので、「ボーイズラブ」と呼ぶ人も多いです。>

60 :彼氏いない歴774年:2006/09/12(火) 23:28:34
ぶっちゃけ女が出てこないから嫉妬したり劣等感を感じたりしないですむ。ノーマルなラブストーリーのヒロインて自分とはかけ離れ杉てて白けるし。やおいはコンプレックスを感じずに恋愛気分を楽しめる娯楽だな。女いらね。男大好き。

60の意見を読むと、中島梓がかつて「やおいを好きになるのは女性自身の女性嫌悪の結果」と書いたのを思い出します。そのへんは男性の美少女好きの少女幻想主義と似ているかもしれないなーと思います。ただ、それはあくまでも一説で、実際にやおい世界そのものを覗いてみたら、あんまり関係ないんですよね、楽しみ方としては。
女性が出てこない分、性を失ったオトコノコたちを自由に思いのまま、「純愛(あるいはそれっぽいもの)」を描ける面白さはあると思います。個人的には最初の方のスレで出てきたこの「純愛」という言葉、ある意味それを分かってどっぷり浸かって楽しむのがテクだと思いました。

「それに自分とは、あまりにかけ離れた世界だから妄想に際限を作らないんです。好きに妄想し放題(笑)」

ファンタジーと割り切って遊ぶ「ごっこ遊び」は、最高に楽しいデス。
たまたま男性だと「自分と近い」感じがして抵抗があるのかもしれませんが、「男性ではないなにか」が突拍子もない何かをやっている、と思ってみると、かなーり面白いと思いますヨ。あれだ、「テニス」と「テニヌ」の違いです。いやどうかな。

  • 通過点としてのやおい、安息地としてのやおい。

125 :彼氏いない歴774年:2006/10/04(水) 21:58:28
一番ハマッてたのは中学のときだったなぁ。その頃は男2人いればCP、キャラクターは全員ホモって感じだった。エロければエロいほどいい!と思ってたし。

でも実際に自分が恋愛をするようになると、あの頃の熱意みたいなものは自然となくなったな。

恋愛やSEXをリアリティを持って感じられない人の方が濃いエロやドロドロしたものを好む気がする。
その最たるものがヤオイなんだと思うな。ファンタジーなんですよ。

主婦のヤオイ好きは、よくわからん。
 
130 :彼氏いない歴774年:2006/10/05(木) 21:26:42
どっかの腐女子考察サイトに自分に自身が無くて少女漫画の 可愛い主人公には自分を当てはめられない(共感できない)人がやおいにハマるって書いてあったな自分とかけ離れてる存在(男)の方がまだ 自分を当てはめやすい、とかなんとか
喪女で腐女子な自分はなるほど、と思ってしまった
私はエロはあんま好きじゃない。(キスとかまでが限界)
姉は・・・(ry

130さんのお姉さんが見てみたいですネ。
男性向けエロの女性が、すでに女性ではなく性器の塊のように描かれるように、やおいの男性もどろっどろのガチエロ液まみれさあ俺の下でもがけ!なこともあります。確かにこれはハードルが高い。とはいえ、それを好む人は多いかというと、別に大部分なわけではないんですネ。
「ライトで、エロはあってもなくても」なやおい派と、「がっちりどろどろに描くよ」なエロやおい派は意外と別に住みわけされている気がします。百合や少女マンガや美少女マンガも同じだと思うので、そんなに違和感は感じてません。個人的には「二人の関係性重視」な作品が好きです。ほんのり風味なやつ。そういう作品はアニパロでもキャラ愛と関係性のこだわりがあって、楽しめると思います。
 
というふうに、楽しめるようになったら「安息地的やおい」だと思います。別にストーリーやエロが必要なのではなく、シチュエーションに酔うのが楽しいという安らぎ方。こうなると、彼氏ができようが結婚しようが、普通にやおいを楽しめるようになる!これは男性でも楽しめるテクだと思います。
逆に、自分の思いや性癖、性そのものへの関心をぶつけて「エロ重視!」という若い子たちのやおいの場合、彼氏ができるとスパーンと離れてしまう場合が多いのを見てきました。奥様たちのディープやおい好きにもエロス寄りを好む人がいるみたいですね。「通過点的やおい」と名づけておきます。こちらは男性にはよくわからない世界ですよネ。ひっくり返すと少年から見たちょいエロマンガみたいな感じ。そういえばレイプ物が比較的多い気がするんですが、関係あるのカナ?

  • ドリーム。

自分をキャラに当てはめて男性になり、やおいを楽しむ「ドリーム」というのがあることを知りました。最初聞いたときはびっくりしましたし、第三者視点じゃないことを嫌悪する人も実際多いみたいですが、考えてみたらギャルゲーって「ドリーム」ですよね。主人公と同化して擬似恋愛を楽しむ。やおいの場合は先ほども書いたように、女性視点を交えると感情がこんがらがるので、そういうのを一切排除するために男オンリー。だから自分をオトコノコにして好きなキャラを攻めたり攻められたりしてもイイジャナーイ!という三段論法で理解。違ったらスンマセン。
精神分析的には「男根主義」とかの考え方が絡むのかもしれません。百合でも「自分を女性化して男根不在の絡みを楽しむ」という人もいらっしゃるそうで、このへんは少ししらべてみてから書いてみたいです。
 
エロとはまったく別の話になりますが、こうなってくると欠かせないんじゃないかと思うのが「コスプレ」。男装コスプレ同士の絡みポーズ写真を撮影する光景をよく見かけます。かっこいいコスプレイヤー同士のポーズって、かーっこいいんだよこれが。
彼女らはコミケのコスプレブースという年に何回かしかない空間で、思う存分キャラとの同化を楽しんでいるわけで、自分はそんな楽しみ方を全身でできるのがちょっとうらやましかったりします。

  • 意外とすんなり楽しめるやおい。

「バリやおい」やキワモノな部分にだけサーチライト当てられてマスコミに取り上げられてしまっている感じのある「やおい」ですが、個人的に見てきた分には男女問わず楽しめると思います。攻め受けの対立なども確かにあるんですが、みんながみんなそうじゃないですしネ。それに読み手側としてはどちらも面白ければOKですし。
たとえばエロマンガやエロ映画の中には、「18禁」の名を冠することで自由気ままに作者が羽を広げて、一歩踏み込んだ思いを描写する作品があると思います。同様に「やおい」というジャンルにほおりこむことで、キャンパスを広げて自由に描く作品もあると思います。ちょっと笑えるぶっ飛び方(エクスカリバーとか)もあれば、切ない気持ちを描く「純愛」を描く場合もあるでしょう。自分も後者は「やおいだから描けるよなー」と思って見たりします。そういうのが魅力で、続きが読みたくなるわけですヨ。
男同士はありえない、キモいキモい!という人ほど、「性別」をとっぱらって読むとどっぷりはまるんじゃないかなあ、なんて思ってます。あ、人によりますね、そうですね。
 
自分も読み漁るほど詳しくないので、このエントリはあくまでも自分の主観です。これが一般論ではないと思います。もちろん男性がムリに踏み込む必要はないと思いますが、ただ「やおいだから」という理由だけで避けたらもったいないよな、と言うのが一番カナ。男女わけへだてなくカップリング遊びをするのも面白いですヨ。
同じような理由で百合もオススメしつつ、閉じておきます。結局そこかよとか言わないでネ。
 

YES!