たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

あなたは大丈夫?「ケロロ軍曹」に学ぶ買い物依存症の心理

12月はすばらしいマンガ作品の単行本が目白押しでありますな!
青い花2巻、よつばと!6巻、パンプキンシザーズ6巻、絶望先生6巻など自分が夢中になった本の新刊がそりゃもう山のように。買いでしょ買い。
おおっと、腐女子彼女と801ちゃんも出るのかー。ブログのファンだったからこれは買いだよねー。妄想少女オタク系2巻もそろえて満喫。
そうそう普段エロゲあんまりやってないけど戦国ランスは買わなきゃねー。プラモもMGパトレイバーの再販かかったからそろえておかないとなあー。リボルテックももちろん買うゼー。おっと、キングクリムゾンのCDBOXだと?!うーん、これは保存版かもしれないなあ。
そうそう、九重りんちゃんのフィギュア出るよなー。やっぱ飾るの恥ずかしいけどゲットでありますなー。
 
…あれ?
なんだろう、このアマゾンのダンボールと、とらのあなの袋と、タワーレコード袋の山は…
(この話は1割くらいがフィクションです)
 
ケロロ軍曹140話後編「ケロロある男の戦いであります」が、そんなオタクへの強烈なシッペでびっくりしました。本来「グッズを買おうね」とすすめるべきアニメが、買い物依存症についてえぐるように描いた快作。そのリアルさたるや、そこらの文化系イタイマンガよりはるかにイタイ(けどケロロのキャラで若干和らいでる)。ケロロ軍曹以外誰も登場しないという超ひきこもり型神シナリオでした。
もうね。自分の心を読むのはだれだ!ってくらいの勢いのアニメでした。その話を交えながら、買い物依存度チェックをしてみます。

  • 開けてない箱はないかい?


部屋が妙に狭いと思い箱をみてみると、「GAMAZON」から届いた箱やオークションで買ったアイテムの箱が。まったくの未開封。
この時点でかなり重度の買い物依存症ですね。とはいってもさすがに「箱を開けない」人はあまりいないかもしれないので、自分的解釈でレベル別にわけてみました。

LV0、amazonなどでよく買い物をする。
LV1、amazonマークの箱がたまっている。
LV2、amazonの箱に本を収納している。
LV3、収納した箱が何段も平積みになっている。
LV4、開封していないゲーム、本、CD、DVDがある。
LV5、買った後開いてない箱や袋を発見したことがある。
LV6、もはやその箱に何が入っているかわからない箱がある。
(←ここまでいくと依存症

最近のネット通販の包装はありがたいくらいしっかりした箱に入っているので感謝感謝なのですが、同時に半端な大きさでかつほおっておくとどんどんたまります。
昔ラジオで声優の広橋涼さんが韓国ドラマにはまっていた話をしていましたが「気づいたら部屋に、amazonの箱がものすごいたまってびっくりする」と言っていたのを思い出します。結構心当たりある人多いのではないでしょうか。
決して、amazonの箱は悪くない。むしろあれだけきちんと梱包されるのはすばらしい。
けど!今のようにゴミを分別して捨てるのがデフォルトの時代、資源ゴミとして分別してわけるスピードに自分の購買がふと追いつかなくなったときに、その箱は空間を食いつぶすモンスターになります。そうなったらもう買い物依存症度高し。(ものぐさなだけってこともありますが)

  • だぶっている物はないかい


本を無くした、貸しっぱなしにした、どこまで買ったかわからなくなった。
そうして、同じ本を2冊買っちゃった経験はわりとオタク生活経験者ならある気がします。もちろん、きちんとしらべてからリストアップして買い物できる人なら、そんなことはないんですがね。
意図的に複数個買う人もいます。保存用だったり、布教用(人に貸す)だったり。はたまた、プラモなんかは改造用、パーツ組み換え用、壊れたとき用と数個買う人はかなり多いと思われます。自分も、パトレイバーの「ヘルダイバー」は部屋に4個、「タチコマ」は2個あります。改造用です。
まあ、改造してないんですけどね。
「滑り止め買い」と読んでおきます。
加えて、ほんとうに大好きすぎるものが出ると、熱病のように「予備」を買うことが自分はあります。何の予備だよ、マンガじゃん、とか言われるとまったくそのとおりでグウの音もでないんですが、予備ったら予備なんだよ!予備は必要じゃないか!
「ドコデデスカ?」
…そ、遭難したときとか…パンクしたときとか…ほら!
 
ムリのある話だなあと思われるかもしれませんが、洋服やアクセサリーや文房具などに置き換えていただければ、一部の人にはわかってもらえると思います。わかっておねがい。
自分も好きな服二着買って着まわしたりするんですが、そのうちどっちかわからなくなって同じのばっかり着てたりとかね。もう予備の意味は途中で消失、服という名前のコレクションです。

  • バージョンアップ版に惑わされてはいないかい


DVD、プラモ、ゲームにはバージョンアップや限定版やディデクターズカットやオリジナルカラー云々かんぬんがあります。
わかっちゃいるんだけど、じっくり待って一個だけ好きなのを買えばいいのだけれども。ファンだからなあ、集めているからなあ、という理由で買ってしまいます。
「とりあえず買い」と命名しておきましょう。
これで自分がいま泥沼にはまっているのが「ピンキーストリート」。もっともこのシリーズ、好きなのだけ買えばいいし、色だって自分で塗り替えればいい上に安い、という子どもでも楽しめる販売方法されているのですが、一回買い始めると自分のクセが出てしまい、すべて集めようとかわけのわからないことを考えてしまうから怖い。自分のその行動が。
リペイント版?買うゼ。限定版?買うさ。あ、これ改造したいからこっちのバージョンのも(同じ形だけど)買っておくか。
…ァーッ!
そもそもリペイント版なんて、好きな色の方だけ買えばいいんですよ。なのに、自分は。自分は!
いやまあ、かわいいからいいんですけどね。

  • ネットの買い物が常時ワンクリックになってないかい。


さて、ケロロ軍曹は、さすがに片づけをしようと考えて、本棚を買いました。が、部屋に収まらないという事態に。イメージの中では確かに片付く予定だったのに!
 
買い物依存症の人間の心理(全員というわけではない)の一つに「買った質量を楽しむ」というものがあります。カートをひきずる、リュックに背負う、車に積む。体積と質量を、実際のお金を支払うことで満足する、というのが買い物の一つの醍醐味だったりすることがあります。お金を払うエクスタシーです。
「そんな物や作品に対して価値のない行為を!」と怒られてしまうかもしれませんが「ほしい!」「こだわりたい!」と思ったうえで、それも一要因になってしまっているのだからもうどうしようもありません。愛がないわけではないのですよ。それが、二個買い、三個買い、という行為に走らせます。
しかしながら。買い物というのはよくできているもので、普通はお店で手に持ったとき、その重みと分量で「ああさすがに邪魔になるな」と気づいて買うのをやめるストッパーになります。電気機器とか家具みたいなでかいものだとさらにそうでしょうね。
そこがネット通販の恐ろしいところで、同じものを買っても手にもつ重量がなくしかも大きさも実感わかずさらにお金を払っているかわからない、という事態のまま買えてしまいます。
「無重量買い」と名づけておきます。
ただし、カートに入れて買うというステップを踏んでいれば、まだその冊数リストでストッパーがかかるんですよね。ああこんなに買っちゃダメだよなあ、と。また今度にしよう、と。
だがしかし。ワンクリックだと何冊買ったかわからないまま物欲のまま買ってしまいます。こわいね!でもワンクリックは本当に楽ちんなんだモンよ。
自分はいつもワンクリック買いで「やらかして」しまうので、今度からカート買いにしようとココロに誓いました。
買うのをやめていないあたり、ブツヨッカーすぎます。

怖いからさ
二度と手にはいらなかったらどうしよう
どこか行方不明になったらどうしよう
汚れてしまったらどうしよう
組み立てるときに失敗したらどうしよう
 
不安をなくして安心感がほしいために、無闇にコレクションを増やしているのさ。
 
みんないつかは死ぬ。墓の中にまでガンプラやDVDはもっていけないんだ。
今手放しても同じことだよ。ならいっそみんな捨てちゃえよ。
ケロロ軍曹

買い物依存症については、さまざまな個々の要因があるので一概に言うことはできないのですが、とりあえず一つの要因としてあげられるのが「安心感」です。
「買う」という行為そのものが自分の生活の一つになってしまうと、「買わない」ことは不安になっていきます。
レア買いやコレクション買いに足を踏み入れてしまうと、恐ろしいことにそれを手に入れない不安ががばーっと広がります。友人が「フィギュアを買うのは冥府魔道だ」と言っていましたが、まさにそのとおりで、一旦買ってしまうと「買い続けて」しまいます。もちろん、これは邪道な買い方。読まずに積む、箱から出さない、という症状に転びがち。


それでも、好きなものがある、愛しているものがある、応援したいものがある。
だからお金をためて、やっぱり買ってしまう。ここまで色々書きましたが、好きなものを買うのは否定する気もありません。
もちろん「依存症」はなんとか脱却すべきです。ホントに病気になってしまうこともあるし、置く場所は有限ですし、なによりお金に困る。今ものすごい自分に言い聞かせてます。
それでもほしい!新しい世界を本で読みたい!今これが好きな自分は否定したくない!その今の気持ちを大切にしたいですよね。
マンガ版ケロロ軍曹では、ケロロ自身が冬樹に「新しいものに出会うために、その分過去のものを捨てる」という名言を語っていました。いらないものを捨てたスペースに新しく出会ったものを置けると思えば掃除もはかどります。もっとも軍曹は捨ててませんでしたが。
実際、いざゴミを捨てる・本を売るとなると、「こんなにお金つかってたのか、次からはもっと選ぼう」という「買うための選択眼」を育てることになります。
それでも、捨てれないものってありますよね。死んだらムダになるとはわかっていても、「墓まで持っていきたい」というのがオタクのサガ。「るろ剣」で和月先生もそう言っていました。わかるわかる。

  • 作品を愛するならば。

「今日の早川さん」ブツヨッカー再び(coco's bloblog)

金でしか得られないのならお金なんて喜んで差し出しましょう。好奇心こそが人を進歩させる鍵。そしてそれこそがSFの根底にあるものだと思うのですから。例えこの後どんな貧相な生き物が出てこようと、どんな子供だましのトリックを目にすることになろうと、それは単なる結果でしかありません。私は心の声に忠実に生きます。

もう全面的に同感。その瞬間、面白いと感じたら、それは自分なんです。たとえ後から「失敗した!」と思ってもその時のワクワクと感動は否定したくないし、する気もありません。否定してしまったら、新しい一歩を踏み出すことはできません。一回飲みにいったと思って、その分の本を買って読めるのなら、そして新しい価値観に出会えるなら幸せなことじゃないですか。きれいに好きなものを並べるのも楽しいんだヨ。
しかし空間の問題は別。
オタクが物を買うことは、自分が満足するならそれでいいのですが、買わないより買うことが修羅の道になることもまたしかりなのですよネ。あとはその道を戦い抜く兵士になる覚悟があるかどうか。特にBLやエロゲやフィギュア好きな人は前線で戦う突撃兵です。戦え!
一応大人として、空間の整理をすること、取捨選択する眼を身に着けることは、その分仕事で働いたのと同じ価値を持つことをキモに命じておきたいと思います。貯金しよっと。そしてベスパ買おうっと。いいのそれで。
 


 
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病気としてみた場合の話。普通のオタクは強迫観念までいかないので、別に病気ではないと思います。「支払えないのに買う」「開封しない状態」までいったら要注意みたい。