たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「HENTAI」って時として正しいんだよなあ。

人気作品のHENTAI同人誌は病気でしょうか(AskJohnふぁんくらぶ)と聞かれたら、「はい病気です」と答えつつ押入れの扉を閉めます。

架空キャラへの愛着はあくまでプラトニックであるべきだという声にはロマンチックかつ騎士道精神的な理想を感じます。

騎士道って言葉を使うあたりのたくましさにホレた。
もう今は同人誌市場やファンサイトもただの自己満足の場とは言い切れなくなってきているし、へたするとプロとの境目もわりと曖昧。でも同人誌があえて商業誌と違うところをあげるとすれば、「自分はこの作品のこういうところを愛しているんだ」「自分はこういう視点で見ているんだ」というのを制約なくダイレクトにあらわせることですよね。
だから、「マリみて同人誌でエロはかんべんナ」という人が多いのもその「好きなものを大事にしたい」という思いとして受け止められます。あ、自分もマリみてエロは二の足を踏むんですが、ちょいエロは大好きです。特に運命堂さん大好き。

そのキャラが別の物語設定に置かれたらどうなるのか、そのキャラの人格の秘められた部分をなんとか掴めないか。そういう想いを反映した感情なのです。

エロりたい気持ちもよくわかる。原作では寸止めだったあの子が!あんなことを!みたいな。ただそれを安易に「売れるから」といってエロパロにしているのもまったくないわけではないですネ。だから、上記のような騎士道派と対立が起きちゃうのかも。でも売れるってことは需要と供給があるから仕方ないカナ。あと同人作家さんのファン層からのリクエストとかね。
とはいえ、往々にしてエロパロ作家の大部分、特にやおい系の人はキャラへの愛情表現は深いですよね。エチィーのプレイの仕方にキャラ性を出したり、エチィーよりもその前後の流れに心血を注いだり。
自分も「エチィー中よりも、ピロートークが好きすぎて困る」派です。ぶっちゃけアニパロ同人誌だったらダイレクトなエチィーシーンはどうでもいい、終わったあとのピロートークや次の日の微妙な表情の方が見たくて見たくてもう何人も殺してしまったヨ!(鷲巣の眼で。
まあ、自分だけかもですが。
 
エロが前提にあって、そこにあいそうなキャラをすぽんすぽんと当てはめるAV女優的なエロパロややおいもなくはないですよね。陵辱なんちゃらーとか。キャラ愛というより1000人斬りみたいな。それは自分の性癖をいかに描くかという意味で限界に挑戦しているので、これまた同人誌らしくていいなあとは思います。キャラは材料なので、一番最初の質問のように「病気?」といわれちゃうこともまああるでしょうね。自分はちょっとこの手のは苦手です。だってかわいそうだもん。
結局エロいことにはかわりないので、アニパロのそのへんの「同人誌を作る側の気持ち」を考えたことのない人からすると「HENTAI」って言葉は言いえて妙な気がしました。褒め言葉でもけなし言葉でもないビミョーなニュアンスだなあもう。
一部の同人作家が、そんな「HENTAI」部分と呼ばれる自分の性癖を表に描き出せるだけの能力がある、という時点ですごくうらやましいです。だって自己表現だゼ?単なるキレイゴトを乗り越えた、プチ芸術家なのかもしれませんネ。