たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

まゆげで見る「おたくの娘さん」

“マンガダイバー”たちの宴(マンガがあればいーのだ。)
昨日、酔拳の王 だんげの方さんのネットラジオを聞いてました。色々な人が好きなマンガをどんどんスレに書いていたのですが、それをだんげさんたら次から次へと「あのマンガはああでねえ」とこなしていくんですよね。しかもかなり細かいシチュエーションまでおさえて。もう何冊マンガ読んでるんだろう!ダイバーどころか航海者だと思いました。マンガがあればいーのださんも、ものすごいダイバーだと思います。
たかすぃさん書かれているように、ダイバーになるのが必須なわけでもなんでもなくて、自分がマンガが好きでそうしたいんだ!という楽しみ方なんでしょうね。
個人的にはダイバーの話を聞くのが大好きです。作品愛がなかったら出来ないですものね。そういう人が楽しそうに、しかも思いもしないポイントを突付いてくれるとうれしくなっちゃう。だからマンガ系サイトめぐりはやめられない。
自分も時々は、浅くでいいからダイブしたいなーと思いますが、そんなに知識もないので波打ち際で水遊びをしようと思います。どらみそら。さん、自分は全く手練でもなんでもないので、浮き輪ください。
とりあえず憧れもこめて、マンガダイバーには程遠いけど、マユゲダイバーになろうと思います。
 

●とにかく私は眉毛で買いました●

おたくの娘さん (第1集) (角川コミックスドラゴンJr. (KCJ100-1))
おたくの娘さん」買って来ました。
WEBマンガでも読んでいたのですが、やはりこれは買うしかないと天がつげました。決め手はマユゲです。
激オタク青年耕太の元に、突然9歳の少女叶がやってきます。しかも耕太を「お父さん」と言うじゃないですか。そこから話ははじまるのですが、その耕太のオタクっぷりが面白い。けど今回はおいておきます。
今回は、叶のマユゲについて色々書きたいと思います。
 

●叶ちゃんのまゆげだけでマンガが読める●

とにかく太い眉毛の叶ちゃん。1話から最後まで通してみると、ちょっとずつ太くなってます。
これ単に太いだけなんじゃなくて、耕太との血のつながりを表現しているのは見てのとおり。顔は先輩、まゆげは耕太、。確かにこれは親だなあと感じさせられます。
しかし彼女のまゆげの真骨頂は、その上下幅。
びっくりしたときは三日月のように跳ね上がります。もうね、きれいな弧を描くんですよ。表紙の絵見ると分かるとおり。
心に悩みがあるときは、両端がきゅきゅーっと下がります。この悩むマユゲも一様ではなく、様々なバリエーションに富んでいるのがすごい。同じ悩みでも全然形が違うのです。
お父さんがオタクと知ったとき、非常にこまったまゆげになります。ただ、「困ってもいいのかな?」というのが本音なので、まゆげもどうすればいいのか分からないのか右と左が微妙に違います。
耕太の原稿を見てしまった叶のまゆげは、平静を装うとしつつ、怒りやら困惑やらもまじってひきつったまゆげになっています。しかもこの絵、髪の毛の色は薄くなってるのに、マユゲは黒いままという、まさに「強調まゆげ」。心を隠そうとしてもまゆげで全てを物語っています。
隣の席の知美ちゃんと会話が続かなかったとき、彼女のまゆげは硬直します。笑顔作ったのに!このまゆげどうすればいいの!?というまゆげ。ここでも髪の毛がトーン処理されているのに、まゆげはくっきり描かれています。
ケンカした後二人でチャーハン食べるときのまゆげもいいですよね。そうそう、怒ってるんだけど切なくてどうしよう、って時、まゆげの真ん中に力が入って膨らむんだよね。このまゆげ大好き。 
作者のすたひろさんのまゆげ愛もさることながら、ここまで徹底してまゆげで感情を描くマンガはなかなかないと思います。正直なところ、まゆげを追っていけば彼女の感情が大体わかる仕組みなのがすばらしすぎです。
帽子なんかも簡単に透過してしまうそのまゆげ力。必見です。
 

●まゆげと画面のアングル●

この作品、視点が非常にめまぐるしく変化します。
一番好きなコマの一つが、叶がウソをついて、学校の友達が耕太のとこに押し寄せてくるシーンでの叶と耕太のアングルなんですが、耕太から見た視線で叶が描かれ、叶から見た視線で耕太が描かれています。
こんな感じで、どっちの視点で見ているかでアングルがぐいぐい変わるので、「うーん、どっちの気持ちもちょっとわかるんだよなあ!」と思わせられます。ここまで見事に視点の高さが変わりまくるマンガも珍しい。
はて、面白いことに「びっくりまゆげ」「にこにこまゆげ」「怒りまゆげ」の時はわりと叶の視点の高さで描かれています。たとえば買ってもらった服を着ているときとか、「マンガ家」と聞いて驚いているときとか。
しかし「困ったまゆげ」は、最初のうちはほとんど上からの視点で描かれています。ベランダで「オタク」なのを知って悩んでいるとき、路頭に迷った理由を話しているとき、部屋が汚れすぎていて困っているとき。
耕太の視点が高いというのもあると思いますが、同時に彼女がいかにかしこまっているかも感じられます。小さく見えるんですよね。あと、太いまゆげは上から見下ろすと、非常にヘの字が強調されていいんだなこれが。上からまゆげなでたくなりますネ。
しかし、後半になると困っているまゆげシーンでも、必ずしも上からの視点ではなくなってきます。
おそらく、「悩み」や「葛藤」が耕太のものではなく、叶自身のものになっていったからでしょうネ。むしろ耕太よりも叶の目で「オタク」をどう見ているのかを強く感じさせられます。彼女の目の高さにおりてきたときのまゆげの動きが、人間関係や「おたくの父」についての見方を象徴していると思うのです。
加えて、アップじゃないときは俯瞰のシーンがすごく多いんですよねこのマンガ。おそらく「まゆげばっかりに集中しちゃうからたまにリセットして読者の視点に戻ってね!」ってことなんだと思います。ん?自分だけですかそうですか。
 

●パーフェクト太いまゆげ。●

以前「太いまゆげが大好きなんだ」ということを書いたら、多くの人にさまざまな意見をいただきました。

・太いまゆげは、幼さが出ているのがいい。
・太いまゆげは、素朴で温かみを感じさせる。
・太いまゆげは、感情の起伏が顕著に出る。
・太いまゆげは、困ったときの角度がものすごく目立つので最高。
・太いまゆげは、さりげない包容力を感じさせる。
・太いまゆげは、簡単には曲がらない強い意志を感じさせる。

意見やコメントくださった方、ありがとうございました。みなさんの方が自分よりはるかにマユゲダイバーです。
さて、「太いまゆげ=精神的特長」かと言うと、マンガによっては個性の一つなのでそんなに言い切れるものではないです。むしろ言い切れません。このへんは自分の妄想ですので聞き流してください。
しかし、この娘さんこと叶の場合は、意見いただいたこれらが全部当てはまる気がしませんか?
なんかあったかみがあって、友達や耕太への包容力もあり、感情の起伏は非常に激しく、時々幼くて、困ったへの字が印象的。
まさに、ある意味「パーフェクトまゆげ」なのではないかと思いました。
ちなみに自分の中でのパーフェクトまゆげをもう一人あげるとしたら、星里もちるりびんぐゲーム」の氷山一角ちゃんだと思ってます。あと「よつばと!」風香。あと「スプラッシュスター」咲。ほら一人に選べない。
 

●まゆげ温まる交流●

耕太と叶が今後どういう生活を送っていくか、考えるだけで「叶ちゃん…」とつぶやきたくなります。自分もオタクなので耕太の気持ちは分かるけどさ。でもスーパード○フィーのときのあれはないゼ。
地味に、ニコニコ笑っているまゆげがほとんど見られない第一巻。
彼女のまゆげがいつも半月の楽しそうな形になるのは、いつの日になるのやら。続きが非常に楽しみです。
うーん、まだまだマユゲダイバーとしては甘々でした。精進します。というわけで、自分も娘の写真載せておきます。
 

うちの娘です。名前はフィオリーナです。
(説明しよう。大半のおっきい人形愛好家は、自分の人形を娘(以下略))
 
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すたひろBOX
もともとはここから。今は雑誌にうつったので終了していますが、今でもかなりのページを無料で読むことが出来ます。
ヲタパパとロリ娘のドタバタ親子生活「おたくの娘さん」(にゅーあきばどっとこむ)