たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

義理チョコについてしらべてみた。

マリア様がみてる クリスクロス」がよすぎて、いまだに余韻を引きずっています。もうバレンタインのチョコ渡すシーンがよすぎてネー。
一年前のバレンタインのシーンも最高でしたね。

チョコを渡すことでものっそいテレテレになる志摩子さんかわいすぎ。お持ち帰りー!と言いたいところですがマンガ☆ライフさんと同盟を結んだので志摩子さんはお譲りします。
はて、バレンタインといえばマンガでもドラマでも格好のネタになるわけで、多くのバレンタインシーンに出くわします。恋愛要素が絡む話しだと大体盛り上がる上にいい話が多いんですよネ。

らいか・デイズ」より。
竹田め!なんてラブコメしてるんだクソウ。シアワセになれヨ。
そんなこんなでほんわかしたキモチになっていたら、こんな記事を見つけました。

イラクの白血病の子ら「義理チョコ募金」で救おう

“義理チョコ”を買って白血病に苦しむイラクの子供たちの支援を――。諏訪中央病院(長野県茅野市)名誉院長の鎌田實さんが代表を務める「日本イラク医療支援ネットワーク」(JIM―NET、事務局・長野県松本市)が、チョコ募金に取り組んでいる。
1口500円を寄付すると、協賛する製菓会社のチョコレート5粒とイラクの子供たちが描いた絵をあしらったカードが送られてくる。1口につき400円が、イラクの子供たちの薬代となる。

ほにゃあ。義理ですか。普通のチョコじゃだめなんの?とか普通に寄付すればいいんじゃないの?とか思うのですが、義理です。これ2,3年続いてるみたいですね。こんなのもあります。
共栄火災“義理チョコ、あげたつもり・もらったつもり”バレンタイン・チャリティー募金を実施

バレンタイン・チャリティー募金は、職場でなかば儀礼的となっている義理チョコの配布とホワイトデーでのお返しを、もっと有意義な目的に使えないかと女性社員有志が発起し、1993年から全社員を対象に“義理チョコ、あげたつもり・もらったつもり”バレンタイン・チャリティ募金のボランティア活動がスタートしました

なるほど、儀礼的という言葉は言いえて妙です。
そもそも他の行事でもお歳暮やら年賀状やらで儀礼的なものはありますが、チョコで男女限定なバレンタインの義理チョコの存在はかなり複雑な気がします。
そんなわけで、「義理チョコ」についてしらべてみました。
 

●聖ヴァレンティヌスの伝説は一つではない●

バレンタインデーの由来は正直自分もよくわかってませんでした。簡単にまとめてみます。
もともとは「ヴァレンティヌス」と言う人が語源になっているのですが、この人物実は一人じゃないです。3人います。
・ローマ司教
・ローマのテルニという町の司祭
296年頃に殉教した司祭。

それぞれどうも別物のようなんですが、情報はごっちゃになっています。3世紀の話だし仕方ないですネ。この3人いずれも殉教したやらしないやら、エピソードがあるやらないやらで誰が誰なのか分かりません状態。
その3人の誰がやったかわからないけど、エピソードとして残っているものをあげてみます。
一つ目は結婚にまつわる話。
ローマの皇帝クラウディウス(在位268-270)は当時のローマを強化するために軍隊の育成に努めていました。が、兵隊に行く若者が減っていました。理由は「家族がいるから」。まあもっともです。そこで「結婚を禁止する」というものすごい策に出ました。当時は「恋愛」そのものがほとんど許されていませんでした。しかしそこで、恋愛に共感した聖ヴァレンティヌスは結婚式をとりおこないました。それがばれてしまい、ヴァレンティヌスは処刑されてしまうのです。切ない…。
二つ目は自分の恋愛の話。
処刑される前に監獄に入れられます。アステリオという判事が取調べをしていたのですが、召使の娘は目が見えませんでした。その少女はヴァレンティススの元に通いキリスト教の話を聞いているうちに、心が通じ合い恋が芽生えます。すると、驚くべきことになんと目が見えるようになったじゃないですか。奇跡に驚いてその後アステリオ一家キリスト教に改宗します。が、キリスト教はその当時はカルトで異端な宗教。アステリオ一家も処刑された上に、ヴァレンティヌスは棒なぐりの刑で処刑されました。
アステリオの娘に残した最後の手紙には「あなたのヴァレンティヌスより」。悲しすぎる手紙なのです。
三つ目は269年にキリスト教をやめなかったために処刑されたという殉教の話。特に恋愛は絡みません。
この三つが全員同じ人なのか、別々なのか分からないのですが、少なくとも恋愛エピソードと関係している人である説が濃厚なようです。恋人に残した手紙が、今のバレンタインカードの由来とも言われます。
これらの逸話は、どこまでフィクションかは謎のまま。でも、ほんとだとしたら切ない話です。
 

キリスト教じゃない2月14日●

中世まで、殉教者として様々なエピソードがついたり離れたりして聖ヴァレンティヌスは敬愛されていました。どのくらい敬愛されているかというと、ヨーロッパ各地6箇所もの所が「うちに遺体があるんだゼ!」と主張するほど。多いな!
しかし2月14日にセクシャルなニオイをはらんだお祭りはすでにあったようです。
2月15日、ローマでは豊穣の神「ルペルクス」のお祭りが紀元前から何百年も続いていたそうです。お祭りの名前は「ルペルカーリア」。14日はギリシア神話の女神「ヘラ」、ローマの家庭の女神「ユノ」の祭りで、こちらも関係あるという説もありますが、多分流れ的に見てルペルクスがメインかも。
この祭り、面白いことに今と正反対なんですよ。
2月14日に入れ物の中に未婚女性が自分の名前書いた紙を入れておくんです。そして男性が15日に紙を開くとカップル誕生!つまりはくじびきアンバランス。「バレンタインの恋人」と呼ばれる関係が「お祭り」の名の下に成立します。時には一年後までカップルごっこが続くことも。
これ何のために行われていたかというと、出生率をあげて強力な軍隊を育成するため、なんて説があります。…えっ、ごっこじゃなくてマジでエッチして生むの?くじびきで?
うーん、エロい祭りだゼ、と思うのは自分だけですかそうですか。今もこれ続いてたら大変なことになりますネ。
実際、風紀があまりにも乱れちゃったらしくて、496年教皇ゲラシウス一世が「えっちなのはいけないと思います!」と言って、女性の名前の札のかわりに聖人の名前をいれて、それを真似た人生を送るようにと決めました。セリフはうそです。
そのときに持ち上げられたのが「聖ヴァレンティヌス」。彼は2月14日のお祭りのイケニエとして処刑されたから、なんていう説もあります。都合でローマ神話の風習とキリスト教をくっつけちゃったってことだそうです。ハロウィンやクリスマスもそうでしたネ。
関連・ハロウィンについてしらべてみた。
 

●日本だけちょっと特殊なバレンタイン●

14世紀になると恋愛がらみだった風習は復活します。14日にはじめてあった異性を一年間「バレンタインの恋人」と呼ぶのです。これまたずいぶん特殊ですネ。今度はどっちも選ぶ権利なしってことでしょうか。また、普通に恋人達が贈り物をしたり、カードを交換するようになりました。「あなたのヴァレンティヌスより」と。女性からは「わたしのヴァレンティヌスになって」なーんていう情熱的なのも。
完全に「恋人の日」になったのは1次大戦後のアメリカ。チョコを送るようになったのはイギリスのキャドバリー社より。ただしチョコはプレゼントの一種で、花とかプレゼントとかカードがメインのようですし、別に女性からのプレゼントの日ではないです。
チョコレートメインになったのは昭和10年以降の日本の戦略で、モロゾフが最初に考えました。その後、メリー森永が頑張り続け、昭和50年以降は「バレンタインは女性が男性にチョコを贈る日」と確立したそうです。

ダウト。
 

●義理チョコでいっぱいいっぱいな女性達●

告白チョコや恋人同士のチョコはほぼ日本の文化と言ってもよさそうですが、一応外国でもチョコをあげてもOKです。しかし義理チョコとなると日本オンリー文化。
義理チョコ屋さん
感謝系義理チョコ
上記の二つを見ると義理チョコ文化の面白さやら大変さやらがじわじわと伝わってきます。値段とか。
いい意味でも日本人らしいんですよね。お世話になった人の感謝とか、確かにやりそうです、日本人だから。
ただーし。お歳暮やお中元ですら結構大変なものですが、義理チョコとなると「女性からオンリー」「男性上司から期待される」というめんどくささが伴ってきます。
実は義理チョコ反対派〜女性の半数以上
「虚礼」ね、なるほどです。友人やお世話になった人に渡すのはいいんです。ただ、仕事部署内で、学校の先輩に、乱れ配布せざるを得ないような人もいるわけで、もう財布がきつぅて仕方ないわけです。60%もの人が「廃止がいいな」ということだそうで。中には義理チョコをあげたはいいものの当然のごとくお返しをしてもらえない部下の人も多いようで。お返しを最初から望むもんじゃないのは分かりますが、渡す礼儀があるならお返しする礼儀もあるよなあと思ったりしました。まあそうなってくとキリがないので「ならやめようゼ」という意見もごもっとも。
イライラする義理チョコ(理系のための恋愛論)

別にお返しがほしいわけではないけれど、お礼をいうとか感謝の気持ちをあらわすとか、そういうこともできない人たちに、本当にお義理でチョコレートをわたす必要があるのだろうか?」
と毎年のことながら、どうしてもイライラしてしまうEちゃんなのでした。

これはキズつくネ。この記事によるともらってお礼を言わず半年机に乗せっぱなしの人もいたとか。うーん、イライラどころかチョコのかわりにパンチ食らわせたいキモチでいっぱいになったのではないでしょうか。
 

●義理チョコでいっぱいいっぱいな男性達●

義理チョコに対する攻防は、男性の心の葛藤としてもえらい大変なことになっています。
もらうんだからいいじゃん、なんて思ったりもするんだけど、反面0の時の恐怖感もあるのが男心と冬の空。
男から見た義理チョコ論

「もらってお返しをするのが面倒くさい」「義理で渡されるぐらいならもらわないほうがいい」というプライド高い意見がチラホラ。

なんてことを言うんだ失礼千万!とか思ったりするのですが、確かに記事の写真みたいな義理チョコを受け取って「お礼返してね」みたいなことを仮に言われたら滅入る、なんて経験の方もいらっしゃるのかも。「バレンタインは3倍返し」なんて話題も、ネタ的な側面もありますが、それが気になって夜も眠れない男性なんかもいるのかもしれません。
また、奥さんがいる人からすると、いわれのない嫉妬を買うことになったり、また会社で義理をもらったかチェックする奥さんもいるようで…結構苦労してる人もいるのね。
義理の中にも本命あり?(恋タメ)
そして、義理チョコ一つにこもった恋愛感情に一喜一憂するのは、男の子が思った以上にロマンチストだから。まあ、単なる義理チョコでも夢見ちゃうこともあるわけです。もちろん義理の中に「ちょっといいかもなあ」という撒き餌的なチョコがあるのも事実で、このへんが女性と男性のかけひきになるのかもしれませんが、ごくごく一部というか、女性側にしてみたら義理チョコでそれだけやきもきされまくり期待されまくりも困っちゃうわけです。期待がでかければ、もらえなかった時のショックもでかいわけで。
義理チョコさえも貰えなかった僕
せめて義理チョコでも…ギブミーチョコレート!という心の叫び。

欲しがるのは「義理チョコ」じゃなくて「本命チョコ」にしましょうよ!!
ね?お願いっす〜(´;ω;`)

どうか義理チョコすら一個も貰えなかった男にご教授下さいませ。
このワードはかなり地雷のようです。
 

●結局義理チョコってどうなのよ●

義理チョコ廃止運動(「走れ!プロジェクトマネージャー!」)
「義理チョコなんて男女にとって、悪しき日本の風習だ、やめてしまえ!」と言う声は案外多いようです。理由は上記のとおり。
そもそもセクシャルな観点が混じってしまうのが最大の難点なんじゃないかなと考えました。女性の負担、男性の心労、どうしても男女間というシバリが日本の場合強いのでなかなか面倒なものです。
同じお礼なら、お歳暮でいいじゃんと言われればそれも確かに。
 
本命の話はまた別として。あんまり難しく考えずに「お祭りの一種」と考えて楽しめれば一番いいんでしょうね。
礼儀としてってのはともかく、プレゼントするときは心を包んで差し出します、というのは日本古来のいい心のあり方。過剰包装が問題になってるとはいえ、包装されたギフトはやっぱりうれしいものなのです。
個人的には、義理チョコ文化を男女ともにプレゼントする日にしてしまえばいいのになあ?なんて思ったりします。男性からもプレゼントしちゃえばいいんですヨ、そのほうが楽しいし。あと、同性間でプレゼントする日でもいいですよネ。商業的にもその方が盛り上がるだろうし、義務的にチョコ排出マシーンになるよりは、性別関係なくプレゼントのキモチを大切に出来る方が好感持てます。どうすかね?

まあ、お金の流れを意識しだしたら、どうでもよくなっちゃうのもまた事実。難しいネ。
なんか日本の文化的に迷走している感のある「義理チョコ」ですが、根本にある「プレゼントする楽しさ」と「される喜び」は大切にしておきたいものです。そっか、それが一番最初にあげた、チャリティーの心につながっていくわけネ。納得。
関係ないですが同じやるなら「サンジョルディの日」は結構かっこいいよネ。
 
余談。
ブラックデー(韓国)

4月14日に行われる一種の記念日である。バレンタインデーやホワイトデーで贈り物を受け取れずそのまま恋人ができなかった者同士が黒い服を着て集まり、チャジャン麺(黒いあんかけをかけた韓国の麺料理)やコーヒーを飲食する日、とされている。

チャジャン麺は食べたいけどそんなの切なすぎです(´・ω・`)韓国は毎月こういう記念日があるんだなこれが。ほとんど全て商業なネタかららしいですが。
バレンタイン川柳

振られチョコ 脈ある男(やつ)に 再利用
餌はチョコ 社内の海に 竿を垂れ

これはうまい。
義理チョコ短歌
 
〜関連・参考リンク〜
バレンタインデー
ヴァレンティヌスWikipedia
ヴァレンタイン・デー…起源を知れば、いー感じぃ(極東ブログ)
ルペルクス神についてかなり詳しく書いてます。
バレンタインデー(テ・ト・ラ・ノ・オ・ト)
バレンタインデー(バレンタイン司祭の悲しい運命)
バレンタイン・デーの由来(起源)
バレンタインデーの起源
バレンタインデーの由来
バレンタインデーについて
「あなたのヴァレンティヌスより」というフレーズ
バレンタイン特集
義理チョコの経済学
今年も募集しています オフィスの義理チョコエピソード
バレンタインデーのすごしかた
勝ち組・負け組、それぞれのチョコ事情
義理チョコにもこだわりたい コトノハ
オレンジデー(日本)
ハヤテのごとく!パロディ 聖ヴァレンティヌス撲殺記念日
最後のナギのセリフに不覚にも萌えました。