たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

僕らの恥部をどうどうと代弁してください。「いいなり!あいぶれーしょん」

いいなり!あいぶれーしょん (1) (角川コミックスドラゴンJr. (KCJ110-1))
北海道なのに本州と同じく当日に買えるっつうのがすごいんですが、いいなり。普通は1、2日遅れなのになんとしたことか(本州の一部は前日発売とかなんとか)。
 
はて、このマンガ、自分が説明するのもなんだなと思いました。多分各地でブレイクしているだろうなあと思うし、メロンブックスで鬼積みだったし。それに、作者サイトの紹介があまりにも秀逸すぎて。
おんぷの絨毯
こういうマンガ、っていう一言に尽きる。
全力でアホな妄想を膨らませ、アホな発想でつなげて、アホになって楽しむ。もちろんこのアホは最大級のほめ言葉です。
 
にしても中嶋先生、「おんぷちゃんがおしっこ我慢するマンガ」→「祐巳のスカートめくるマンガ」と同人を経てきて、おしっこだだ漏らしマンガ。すごい流れです。
1巻の時点でへたなエロ本よりはるかにエロいんですが、まだ序の口な香りがします。回を重ねるごとにさらに極端なことになっているんですよネ、これ。最近ではまるまる一話を女の子がおしっこをガマンしてトイレにいく話として費やした挙句、おしっこを拭くために男性が自分の制服の腕の部分を引きちぎって「これで拭いてください」という展開になっていて感動しました。
 
このマンガや「ユリア100式」の面白いところって、むちゃで下らなくてフェティッシュなことを、胸張ってどうどうと代弁してくれること、なんじゃないかなあと思うようになりました。
いやね、ストーリーとかエロさとかギャグとか、わりと二の次じゃないですか。
それ以上に、自分が普段恥ずかしくなって言えないような、理性が邪魔して「くだらない」と一蹴するような、そういうことを恥ずかしげもなく突きつけることで「アホすぎる!www」って指差して言われる立場に立ってくれるんですよ。
小学校で下ネタは言いたいけどあまり言ったら怒られる笑われる…という心理があったとき、志村けんのバカ殿様を見て「バカだ、エロい!」と言っていたあんな感覚が自分の中で蘇ります。
だから真剣に何度も読み返して感動するタイプの作品ではないし、好かない人もいるだろうなと思いつつも、ツボに入ったら時々読み返して「ニヤリ」とDMCカミュさんみたいな笑いを浮かべて後ろめたい爽快感を得られるんかな、なんて思いました。
ましてや「いいなり」はおしっこ、「ユリア」はダッチワイフだもんネ。みんなエロ会話するときでもスルーするようなネタを代弁してくれるからいいんですよネ。
 
合わない人にとっては本当に受け付けないマンガ、ともなりうるんだろうなあと思いました。そうでない場合は、あんまり突っ込んでどうこうするよりも、みんなで指さして「アホだ!ww」と一斉に指さして笑いながら楽しむ共有感の入り口になる、そんなマンガなんだろうと思います。
もっとぼくらの恥部を代わりに背負って派手に咲いてください。それみてニヤニヤしますから。
 
エロ方面でのそういうのって多い気がしますが、その他の方面でも胸をはってどうどうとバカやって、読者の後ろめたい感覚を代弁してくれるマンガが増えたら面白いなーと思いました。きっといっぱい今の時点でもあるんでしょうけど、自分詳しくないのであんまり知りません。その一部が誇張された「オタク生活記録系マンガ」なのかな。
 
〜関連リンク〜
今年は聖水の年になる予感がします。 - いいなり!あいぶれーしょん(1)(真・業魔殿書庫)