たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

君は格闘ゲームのヒロインに恋をしたことはないか。

以前白球さんのところのネトラジに参加させていただいたとき、Days of memoriesの話で盛り上がっていました。自分だけ。
どんなものかというと、こういうものです。
SNKのヒロインたちが登場する恋愛SLG SNKプレイモア、DS「Days of Memories」
Days of Memories Days of Memories2
Days of Memories 大江戸恋愛絵巻
「SNK WORLD - i」にてSNK男性キャラが勢ぞろいの恋愛シミュレーション『Days of Memories〜彼と私の熱い夏〜』を配信!
“SNK WORLD-i”にてシリーズ待望の第5弾『Days of Memories〜恋はグッジョブ!〜』配信

 
最初はね。正直小ばかにしていたんですよ。「おれは硬派な格ゲーマーたまご、おっと萌えだけはかんべんな」とか言いながら。しかしPS版ポリゴンサムスピのマイナーキャラ凛花が出ると聞いてさっくりFOMAをそのために買い、「大江戸恋愛絵巻」やりこみました。もう何度幻十郎にケツ掘られて泣いたことか。あ、バッドエンドの一つで幻十郎に寝取られるウホッなイベントがあるんです、まじでまじで。

この子のために「サムライスピリッツ 剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃」を買ったものです。キャラはほかのも含めて最高ですがゲーム的にはおしい感じの格闘でした。
自分がかつて格闘ゲームの中で恋にも憧れにも似たような気持ちで操作していたキャラクターと恋愛ができると言うのは、ファンとしては初恋の相手に会いに行くくらいときめくものなのです。
いや、もちろん「格闘ゲームは男のゲーム、俺は『武力ONE』と『堕落天使』があれば十分さ」というゲーマーの方もいらっしゃると思うので、みんなが納得してくれるとはまったく思いません。しかし、男性が女性キャラに、女性が男性キャラに「使いやすさ」以上のもの…つまり「ときめき」を求めた経験は、多くの方にあるのではないかと思っています。
 

●そしてボクは恋をした●

はて、かつての自分のイタイ思い出を掘り返してみます。
自分はスト2から入った格闘ゲーム好きですが、別に春麗はわりとどうでもよい派でした。なぜならザンギエフ様にときめいていたからです。だから春麗を使っている人を見て「軟派なゲーマーだぜ」とか、上から目線で語っていたそんな青い頃が私にもありました。
しかし、衝撃的なキャラに出会ってしまいました。

ナコルルさん。
言わずと知れた「サムライスピリッツ」のアイヌ娘です。
それまで格闘ゲームの女性キャラと言われたらですよ、むきむきだったりバインボインだったりするいかにも強そうなネーチャンを思い浮かべていたわけです。実際春麗の脚のムキムキっぷりときたら。「ワールドヒーローズ」のジャンヌのタカビーっぷりときたら。そこがいいのですが。
しかし、ナコルルの登場は若い自分の心を打ちました。
「こんなに可憐な少女が命を賭して戦うだなんて!」
サムスピの世界は斬新なことに武器格闘でした。負けたらナコルルのような少女であろうと容赦なく真っ二つなのです。リアルに描いたらシグルイも真っ青です。そんな世界にこんなに弱弱しそうで清楚可憐な少女が出てきて強い敵を倒していく様を、感動と憧憬のまなざしで見ていて、コロリと恋に落ちてしまいました。

しかもそんな少女も命がけの戦いの中で、涙を飲んで残酷な技を繰り広げざるを得ないという運命の歯車。その切なさにときめいたネ(という風に見えた)。
初代では反撃をくらうと即死するような非力キャラでしたが、真、斬紅郎、天草と続くにつれてめちゃ強キャラに変化していきました。アンヌムツベ急停止の強さときたら半端なかったなあ。

真・サムライスピリッツより。
グラフィックの進歩でこんなにかわいらしく。
ほかにもたくさんの少女格闘キャラが登場している時期になっていましたが、やはりナコルルは飛びぬけて清楚可憐でありました(という風に見えた)。

サムライスピリッツ天草降臨より。
初代から2Pキャラが別人格のようにブラックだったのも魅力。そう、少女の二面性はキャラクターとしての少女性の深みでもあります。
自分主観でベタホメしてますが、この時期のナコルル人気は異常でしたよね。もちろん不知火舞やアテナ、春日野さくらモリガンなど人気女性格闘キャラは多くいたものの、「弱そうだけど戦う」と言う少女キャラの原型を作って浸透させたナコルルは本当に偉大。そしてSNKは偉大。
 

●SNKとカプコンARC SYSTEM WORKS

格闘ゲーム全盛期になると、女性がゲーセンで腕を振るう姿を見かけるようになり、驚いたものです。
単純に格闘ゲームが好きというのも大きくあるわけですが、それに加えてSNKから大量に、イケメンキャラが放出されたのは大きかったと思います。
特に、「キングオブファイターズ」草薙京八神庵の恋愛にも似たライバル関係は熱かったですよね。BLのにおいがぷんぷんしていました。男性が好んで使っていたテリーやキムとは何かが違う、そんな空気が確かにありました。…いや、テリーとアンディってのもまた…むふぅ。
美形率の高い「月華の剣士」もおいしいゲームでした。SNKキャラで、男女とも好きな異性キャラクター一人くらいはいるのではないでしょうか。もちろん、「俺は山崎様に操をささげるぜえ!」という人もいるとは思います。うん。
 
カプコンはそんなにアニメチックなイケメン・美少女キャラを連発はしていなかった気がします。どっちかというとムキムキが多くて、女性もちょっとひねった硬派なイメージがあります。とはいえ「ストリートファイターZERO」シリーズの春日野さくら神月かりんは紛れもなく男のハートをがっちりつかむキャラでした。また「ヴァンパイアセイヴァー」のロリ率の高さは異常でした。しかも人外ロリ。度肝を抜かれつつも後ろめたい気持ちで、ゲーセンでリリスを使ったものです。

リリスはエロすぎです。存在が。
 
PSから一気にブレイクした「ギルティギアシリーズ」はキャラ総数はKOFにはかなわないものの、「ゲームとして面白い」というだけではないキャラ人気が大爆発しましたよネ。今でも現役でキャラ人気が高まり続けているからすごい。ただ、システムが難しくてハードルが高くなり、今から参戦するにはなかなかしんどいのも事実。そんなわけで自分は紗夢を使いこなすプレイヤーをはたから見てニコニコしてるだけのへたれです。
 

格闘ゲームキャラにときめくワケ●

今だと、よくできた萌え2D格闘「アルカナハート」なんかがあります。自分も大好きでしょっちゅう「きら様」使っているのですが、確かに萌えるんだけど春麗ナコルルを見たときのときめきとはどうも違います。うーん、自分だけでしょうか。
格闘ゲームキャラは2Dも3Dも、押しなべて「男性>女性」という比率です。逆はほとんどありません。女性だけ、というのは結構ありましたね、「あすか120%」とか。昔はそれこそヒロインは1人しかいなかったものですが、「男:女=8:2」くらいの割合に変化していった気がします。それがなんか、すごいいいバランスなんですよねえ。
 
格闘ゲームは基本的に「格闘を楽しむゲーム」。なのにそのキャラにときめいてはまりこむってのは二次的なことなわけです。萌えメインに作っているわけでなければ。しかしどうにも、ギャルゲーやBLゲーと明らかに一線を画している「萌え」がそこにはあります。
このへんが原因かな?というのを考えてみました。

1、自分が自由に意のままに操作できる。
2、動きに個性が出やすく、そのキャラクターの性格を考えやすい。
3、あまり設定が詳しく書かれ過ぎない分、妄想の余地がある。
4、何度も練習して使い込むため、愛着がわく。

1はRPGのキャラでも同じことが言えますが、本当に思ったとおりに動かせるという意味ではアクションのバリエーションとしては格闘ゲームは強いですよね。まさに体と連動している気分になります。
これが自分の好きな見た目のキャラクターだと、思ったままに動くのが快感、というのを通り越して「そのキャラになれる」んですよ、自分が。ナコルルを使って一進一退しながらじりじりと技を出しているとき、自分はナコルルなわけです。絶対になることのできない少女だからこそ、自分はそこに憧れ、ときめきました。まあ、同じ理由でザンギエフを選ぶわけですが。
 
2は、3D格闘に至っては覚えきれないほどの量のアクションがありますものね、そのキャラの覚えている流派の面白さはもちろん、ちょっとした動きのかわいらしさ、かっこよさの中にそのキャラの性格がにじみ出ます。印象的なのはやはりモリガンでしょうか。技の一つ一つが極端な上に大胆で、しかも技名に「エクスタシー」「オーガズム」と付いていたのが印象的、というか仰天でした。ああ、やっぱりこいつ淫魔なんだなあ、と。
 
3は自分も常に妄想しているところです。いや、気持ち悪いのはわかってはおります。でも画面の中で戦うさくらとかりんの関係を考えるだけでドキドキしてしまうし、庵ってどっちかってーと「実は受け」だよなあとかぼんやり考えてしまう、そんな腐り脳。でもね、それが楽しいんですよ。同じことはRPGやノベルゲーでもいえるのですが、どっちかというと格闘ゲームやアクションゲームのように、設定が文字であまり語られないからこそ妄想の幅を広げやすいと言うのはありますよネ。
 
で、4は格闘ゲーマーならうなづいてくれると思って書いてみました。格闘ゲームって本当に好きなキャラで勝つためには何度も何度も何度も同じキャラ使い、技を覚え、連続技を考えるじゃないですか。そうしてるうちにそのキャラに偏愛してしまいます。もうそのキャラしか見えない。また弱ければ弱いほど勝たせてあげたくなるオタク心情。これって女性ゲーマーでもあることだと思いますが、どっちかというと男性ゲーマーに強い感情じゃないかなあ、なんて勝手に思うのです。弱い女性キャラってやりこんで愛着わきますよね。
 
加えて、小柄キャラ限定ですが「ちっちゃいやつが、でかいやつをなぎ倒す爽快感」もときめきにつながる気がします。このへんはマンガの仕組みなんかともつながる気がするので、別のときに考えてみたいトコロ。
 

●戦う男・女に惚れるのは必然なんだヨ●

今は格闘ゲーム自体やったことのない人も増えているほどに、格ゲー下火時代。ほそぼそと新作は出ているものの、一時期の活気は二度と戻らないだろうなあと思うとちょっと寂しくなります。
でもね、絶対なくならないと思うんだ。
だって、1対1でガチの勝負を真剣にする男女って、かっこいいじゃないですか。もう本能の部分でキュンとときめいちゃうんですよ。それを確かにマンガやアニメや映画でも表現はできるんだけど、そのキャラと一体となって一瞬の緊迫感と恋に似たときめきを感じられるのは、格闘ゲームだけ。これは世代を超えて、永遠に変わらない人間の憧れの一つだと思います。
大の男が少女キャラを使っても何もおかしくない。女の子がイケメンキャラを使ったってミーハーではない。だって、心に正直になったら、そいつのことが好きなんだもん。そのキャラは自分なんだもの。
選ぼうゼ。
そして今日も、初恋のようなときめきを持って、オタクは異性キャラを胸を張って選択するのです。
といいつつザンギエフを選ぶ自分はザンギに恋してるんでしょうか。
 
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