たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

4人の心がここから開くんだ!「プリキュア5第25話」

今のアイドルランクは…。

プロデューサーさん!うららが…こんなにも売れている!ランクEからDくらいにはなったんじゃないだろうか。
 
そんな回でした。なんか地道にアイドル活動していたのね。多分ぱっと見、オンリーステージじゃなくてどこかのイベントっぽいから、まだバカ売れではなさそうなのがまた生々しい。しかし前にいる親衛隊が色々な意味でよすぎですね。思いっきりはじけるあこがれー♪
さて、前回前々回と非常にトラウマ全開な回が続きました。キャラクターも見ている側も。それを超絶兵器でぶちやぶり、新たな一歩を踏み出す、というまさにターニングポイントになる回でした。ここからが後半戦です。
前二回分で力を使い果たすこともなく、今回は新たな門出として非常に丁寧に描かれていました。もちろん今回から見ても楽しいと思いますが、今までキャラクター達の閉じた部分を見ていた人達なら、明らかに今回から何かが変わっていることに気づいて目がうるんだのではないかと思います。自分はとある2シーンで完全にやられましたよ、ええ。
 

●のぞみを見る4人の視線の変化●

まずはこのシーン。よく見てください。

のぞみ(ピンク)がプリキュア合宿」とかいう、隠すつもりが全くないようなストレート極まりない計画を発表したときの4人の顔です。もっとも、マンガ版では「プリキュア部」とか作っちゃうのぞみさんのことなので、そんなに変なことでもな…いや変ですね。プリキュアってばれても問題ないものなんでしょうか。
さて、ここでのぞみを見る視線の微妙な違いに注目したいのです。
前回それぞれ心の闇をほじくりかえされて、えらい目に会いました。今回はそれを踏まえての回です。闇の中から出るきっかけを与えてくれたのは、のぞみさん。そんな彼女に対しての視線が個々に変わるのは当然といえます。
ちょっと、個々にどうのぞみを見ているのかを書き出して、この4人の視線と比較してみたいと思います。
 

●うららの視線●

まず、右端のうらら。彼女は今のところ、女優業に専念するためにこのメンツ以外友人はいない感じです。それこそ最初のぞみが声をかけるまでは、友人を作らないと決めていたくらいです。しかし、のぞみで「人間関係を作る」という入り口を手に入れたので、彼女は今は「のぞみラブ」です。のぞみの明るさに惹かれ、のぞみと共にならどこまでも前向きにいける!という信頼を感じます。
今回、うららは猛烈にのぞみプッシュにまわっているのが面白いです。今まではまだ控えめだったのだけれども、前回の「夢はかなわない」トラウマを乗り越えたきっかけがのぞみだったので、今回は徹底してのぞみ側フォロー&のぞみと行動一緒です。

できるだけのぞみのそばで。そして普段はしないくらいに「はじける」彼女はお茶目な行動の繰り返し。彼女は「のぞみさんって本当にすごい!一緒にいたい!」と口で・行動で言うくらいになりました。積極的にやってもいい場所が出来たのです。

こっそりおかしをカートにいれて知らん振りするうらら。こういう行動が今回本当にかわいい!
のぞみがいると、自分本来の明るさが出せる。それに気づいたうららが、開き直って「それでいいんだ」と悟ったのは大きな進歩です。
 

●りんの視線●

右から二番目のりん。
彼女は完全にのぞみのフォロー役です。とにかく、のぞみは基本おこちゃまなので、どんなに燃えることを言ったとしても、基本的に論理的な部分は欠けがちだし、準備もいい加減になりやすい。ほかのメンツがわりと「ああ、いいよいいよ」と寛容すぎるので、りんは、ストップさせないといけない重要なポジションになります。

「あー、もう、のぞみったら!」というセリフ、わりと毎回のように出てくる気がします。
しかし今回ののぞみへの叱責は、今までと一線を画しているんですよね。
まずなんと言っても、彼女がそれを迷惑だと思っているわけではないことが証明されたこと。前回までは「のぞみに振り回されて、呆れてしまう」という思いが少なからずありました。あったようです。しかし今回厳しいことを言うのは「のぞみのため」であり、「のぞみといられるようにするため」で統一されています。

一見すると「世話をするりん、されるのぞみ」の構図なのですが、実はのぞみの存在にかなり依存しているりんちゃん。それがネックでもあったのですが、「それでいいんだ、一緒にいたいんだ!」と肯定することで、彼女の視線は「本当にのぞみは困ったもんだな!私が付いてないとだめだなあもう!」という開き直りっぷりを感じさせます。そう、親友として「損得」のない、腹を割って話せる関係です。なんだかんだで、一番の親友なんですよネ。りんがのぞみにきつくあたるのは、のぞみの思いをかなえてあげたい、という強い思い…夢があるからです。
 

●かれんの視線●

年少組とちがって、余裕を感じさせる3年生チーム二人。なかでもかれんさんの、のぞみを見る視線のやさしさは格別です。これはなかなか今まで見せることのなかった表情じゃないですかね。じいやもびっくりだ。

この顔すごいかわいい!世間知らずなお嬢様なのは健在。
かれんさんは今まで「一人ぼっち」ということが猛烈にトラウマになっていました。実際相当の人間不信に陥っていて、「まじめな生徒会長」という殻にこもって自分を隠していました。でもそれでやっていけたからよかったのです・
しかしのぞみはそのバリアーをやすやすと飛び越えてきました。こまち以外の他の子は、かれんとどんなに仲がよくてもその一線は気を使って入ろうとしなかったのです。のぞみは知ってかしらずか、そこにずけずけと入り込んでいきます。

18話より。こういう表情をしたのは今までなかったそうなので(じいや談)、確実にのぞみがかれんの心を開いたといって間違いありません。
かれんは基本的に非常に大人びてしまう部分があります。それがよいか悪いかはともかく、のぞみに対しては「しかたないわねえ」というやさしさと「この子面白いわ」という惹かれる気持ちが同居していると言っていいと思います。だから、あのシーンでは彼女は色々考えつつちょっとだけ微笑むのです。
 

●こまちの視線●

左端、特別なリアクションを起こさず笑顔でいるのがこまち。
彼女のこの三歩ひいた距離感は他のキャラにはありません。うらら・りんは積極的に近寄り、かれんは渦に巻き込まれている、という感じでしょうか。
彼女が一番のぞみに惹かれているのは、その積極性と、揺るがぬ瞳。こまち自体は強固な夢を持っていつつも、精神的に地味にもろい面があるのが前回あらわになりました。いざこざが嫌いで、否定されることや不信感を抱かれるのを極度に嫌う彼女。和を重んじるがゆえに人の輪から一歩ひく癖ができてしまったのかもしれません。それが前回、彼女の現実逃避願望となって現れてしまいました。

しかし彼女は、曖昧にして終わらせてうわべをとりつくろう自分に気づき、のぞみのはっきり言う物言いにぐっと引き込まれ、そうありたいと願うんですよね。前回、かれんが苦しんでいたときに、はっきりと「のぞみのように」叫ぶこまちは、何かを吹っ切るかのようでした。

大体いざこざがおきると出てくるのは、のぞみかこまちさん。ちなみにのぞみはそういうの解決するのがヘタクソ。
今まではこまちさんは、これが自分の役回りなのをすこし苦痛に思っていたようですが、今回は何の躊躇もなくかってでるのです。それが、自分がこのメンバーの中でできる重要な役割なのだ、と理解しているかのように。
 

●4人の新しい人間関係●


こうしてそれぞれが心開かれることで、プリキュア5の名シーンがまた誕生。
最初なんで4人でハイタッチやねん、と思っていたのですが、これは「のぞみのためにがんばろう!」同盟でした。
今までは「のぞみと私」だったんですよネ。のぞみがプリキュアのネタを持ってきて、勧誘して、のぞみという人柄に惚れて仲間に、という特殊な流れで集った仲間でした。だからのぞみはそれぞれと深いつながりがあったものの、他のメンツではなかなかつながりがもてませんでした。しかし、4人共通の思い、「のぞみのためにその思いを成功させたい」という思いが一点に集まった瞬間でした。今はまだそういう「のぞみのため」があるのは否めません。が、タッチしている相手をみると興味深い。りんはケンカばかりしていたかれんさん、うららはほとんど会話していないこまちさんとタッチしています。
プリキュアで手を触れるのはものすごく重要なこと。まだ手をつなぐまではいきませんが、これはある意味「新しい人間関係」のはじまりととってよいのではないかと思うのです。
 

●のぞみの心●

こうしてみると、いかにのぞみが愛されているかわかります。他のヒロイン物でも魅力的なキャラは多いのですが、のぞみさんほど「自分から積極的にスカウトして心に入り込む」キャラってそうそういません。
彼女が一番恐れているのは、仲間がいなくなること、別れてしまうことです。徹底的なまでにバラバラの活動をいやがります。他のキャラは割と一人で活動している時間多いですが、彼女はほとんどないです。ある意味においては子供らしいところではあるんですが、それが4人の心を救ったのもまた事実。

そんな彼女が選んだのはラジカセ。今この瞬間を、5人で大変だけれども楽しめている日々を、せめて何かに記録しておきたい
この考え方、ちょっと泣いた。
つらいことがあったから、というのがやはり大きいのですが、そうでなくてものぞみはラジカセやカメラのように、せめて形だけでも残しておきたい、という思いは表明したのではないかと思います。
純粋だから大声で愚直な思いを叫べる。純粋すぎるからみんなとのすれ違いや急な心の変化に戸惑う。
最後にラジカセを戻したのは、よかったなあー。他の4人に比べると、まだまだ子供で乗り越えねばいけないカベは幾重にもある打たれ弱いのが彼女かもしれません。しかし同時に4人がいるから彼女は成長しつづける魅力的なヒロインであり続けてくれるのでしょうね。
 

●こまち最強伝説は続く●

全体的に、前回の余波を感じさせつつも安心して見られる良作回でした。
その他、みどころ色々。
 
その1

防御のかなめ、こまち最強伝説継続中。
なぜかバリアを張らず、一人でガチで受け止めるシーンが多い、どすこいこまちさん。
いやいやいや、強すぎだろう。これが彼女の中の「みんなを守りたい」思いなのかしら。
 
その2

一方ナイトメアの会社は相変わらずプリキュアと正反対。
ブンビーさんが中核=のぞみのポジション、だとすると、部下にも上司にも信用されおらず、何を言っても無視られ、ついでに責任やお金の管理は自分持ち…とあまりにも対極な悲しみでいっぱい。
なんて不利な立場の塊なんですか、中間管理職さん。
たまごまごは、そんな肩身の狭そうなブンビーさんを応援しています。でも彼が好かれることは一生ないんだろうなあ。
 
その3
 
かれんさんの別荘がある、というのはまあ、予想の範疇ではありましたが。
島かよ!あっけにとられる一同、妄想しまくる一同。そして、

言葉とうらはらのウルウル目でプレッシャーかける一同。こまちさん何してるんですか。行きたいんですか。…行きたいよね。
 
その4

この4人の表情の差異もまた面白い。うららは両手あげて喜ぶのがデフォルトのようです。しかし今回のこまちさんは、本当にノリノリだなあ。
 
その5
前回の壮絶すぎる特攻メカから一転して、

新必殺技きた!はて威力は…。

核!?
強すぎ。まさか一人で使う技とは思いませんでした。これ全員分あるのかな。
 
その6
今回のかわいかった大賞はかれんさんです。おめでとうございます。

あんだけ最初、「みんなのことを考えて選ぶべき」と言っていたのに、

「だって…好きなんだもの…」←ここでときめいた。
優等生でいい子なかれんから、自分の欲求をきちんと吐露できるかれんへ。これは大きな変化だと思いました。いいシーンだったなあ。
 
次回はこまちさんがナッツに惚れて大変なことに。
お父さん許しませんよ!かれんと結婚しているのに!

多分、これは「ココxナッツ」を妄想してときめいているのだ、ということにしておきます。
 
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