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「電脳ヒゲコイル12話」などより、考察あれこれ6+α

電脳コイル 第12話「ヤサコ、発毛ス」(BWSのダイアリー)
12話で見る、電脳コイルと元ネタ作品のイイ関係『電脳コイル』(きなこ餅コミック)
「電脳コイル」第12話“ダイチ、発毛ス”――ヤサコは沈黙せず(toruotの日記)
『電脳コイル』12話  磯光雄 脚本・コンテ「ダイチ、発毛ス」ギャグ & 奇想 & バカSF & 感動作  すげぇ(★究極映像研究所★)
どのサイトも12話のネタを深く、独自に切り込んでいるのでオススメ。これだからネットの考察を見るのはやめられない。
はて、ちょっと遅れましたが、12話のヒゲ話にいただいた考察を紹介いたします。
 

●ヒゲ文明の元ネタ色々●


おそらく、多くの場所で語られている12話ヒゲ文明の元ネタ考察。どれが答え、というよりも、客観的に世界全体を見る、というモチーフを電脳コイル流にした、という感じでしょうか。
しかし、それで「このシーンってここに似てるよね」という話をすること自体が楽しいんだな。パロディかどうかというよりも、SF煮込みスープのような感じ。SF好きな人なら、次々そのへんの作品名が出てくるのではないでしょうか。自分はシムシティやシビライゼーション程度しか出てきません。勉強不足。
再掲・今回の電脳コイルを見て思い浮かんだ作品って何?(Triple3のつれづれ)

電コ・連想作品…『ブラッド・ミュージック』『スターメイカー』『竜の卵』『フェッセンデンの宇宙』等

今回の電コ、「幼年期の終り」よりは80年代の幼年期の終りと称された「ブラッド・ミュージック」の方が
より近い感じがします。ぜひ一読を。
ていうか、今回はいろいろ深読みできそうな気がするけど電コ全体から見るとたいして意味は
ないんじゃないかな。なぜかっていうと、脚本が磯光雄氏なんですよ。原画仕事の方が多いですが、
エヴァ13話「使徒、侵入」の脚本を書いた人でもあります。「使徒、侵入」で出てきた第11使徒と
今回のヒゲイリーガルって有り様がそっくりなんですよね。物語が内包してるテーマも近いものがある。
けれど結末を含めて細かい差違もあるのでテーマの行き先にも違いが出てるようです。
第11使徒とヒゲイリーガルの違を詳細に検討してみるのも面白いかも。
ともあれ、基本テーマはA・C・クラークの頃から繰り返されてるモチーフなので、お遊びの話と見るべきかと。

くしくも「ブラッド・ミュージック」が2つあがっていました。こうなると読んでみたくなります。あ、「幼年期の終わり」も読むべきでしょうねやっぱり。
関連
ブラッド・ミュージック
幼年期の終わり(はるの魂 丸目はるのSF論評)
幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341)) ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)(AA)
「使徒、侵入」と同じ人というのは面白い。内容やテーマは違えども、全体的な雰囲気似てますよね。
アニメやマンガでも同様のテーマ扱っている作品っていっぱいあるんだろうなあ、と思います。とりあえず思いついたのが手塚治虫くらいしかないですが。あとは各地で言われているサウスパーク。根っこのモチーフは同じジャンルになるのかな。個々にそれら面白い作品いっぱいあると思いますが、ヒゲは他にないと思いました。独創的というべきか、常人には思いつかないです。
真剣に悩むよりは、笑ったもん勝ち。「戦争ってむなしいわ…」の言葉も、あのカオスさの中ではブラックユーモアの一つとも感じられるのがすばらしすぎます。

後々まで「電脳コイルのヒゲの回」と言われるんだろうなぁ…と(w。「文明批判の回」とかじゃなしに。

うん、批判というより、「ヒゲの回」のほうがなんか開き直ってていいと思いました。いいヒゲ部でした。
 

●ヒゲの行く末●


とにかく夢に出てきそうなヒゲたち。
コメントの中に、ヒゲの行く末について真剣に考えていて、それがよくできているので載せてみます。これは作品の楽しみ方としてかなり面白いと思います。あ、意味の分からない人は(ネタバレ)→*1

「最後、ヒゲ達はどうなったのか」というのは気になるところですね。それが狙いなんでしょうけど。
1.自分達が変わらないといけないことに気づけず、どこかにある「約束の地」に行けば 平和があると思い続けて彷徨い続けて、やがて衰退していく
2.本当に平和の尊さを学んだので、どこかでひっそりと穏やかに暮らしていく
3.「争い」の元になるような感情をテクノロジーで排除(ある意味進化?)。強固な社会体制を築く。
…ってなところでしょうか。まぁ、最後の手紙の内容からすると1っぽいですが…
(他の結末だとわざわざ移住する理由がない)

4.移住を繰り返したにもかかわらず、絶望と破滅を繰り返し、むなしさの中滅びてしまう。
とか。やりきれないけど。
とりあえず自分も1の流浪っぷりがリアルだと思うので一票。
もちろんこれ解答はないのですが、こういう後日談を考えてみるのは非常に作品にのめりこむ上で楽しいことだと思います。あのヒゲがどうなったのか、興味のある人は自由に妄想してみるのも面白いのではないでしょうか。
 

●おばちゃんたら。もう。●


女性キャラだろうがわけへだてなくヒゲが生えるあたりすばらしいアニメだと思いました。その上、イサコ様だけちゃっかり出てこないのがさらにすばらしいアニメだと思いました。自分的に。

電コ…オバちゃんの感染経路は、きっと、ねー(笑

あー、ねー(笑

第8話より。
こりゃー。ねえ。おばちゃんたらもう。最近玉子おばちゃんの欲求不満ぷりに、小学生男子が見た大人のお姉さんの(子供的に勘違いした)色気を感じてたまりません。
実際にハラケンにキスしたりしてるので、それはどうよ的な部分はあるのですが、玉子おばちゃんはトータルしてみて、男子のお姉さん憧れ願望の詰め合わせ真空パックなんだろうなあ、と思いました。
  

●その他、電脳コイル考察●

12話はあまり本筋にかかわるような重大な部分は出てきていない…と思うのですが、この作品、ありえないようなところから話が発展するので、あんまり気が抜けない。
とりあえず間違いなくなんかありそうなのはコレ。

新校舎の話。何があったのか考えると気になります。

電コ12話:なんとな〜く、エヴァのコミカルな場面と似たものを感じたり。
にしても。イリーガルが自分で増殖できる(ものもいる)となると過去の予想のいくつかは外れということに。
ヤサコの友人とのトラブルは独りよがりの善意によるおせっかいとかでこじれてシカトとかだったりするのかな
あと前回も思ったのだけど。イサコが探してるタイプのイリーガルが、あんな極小サイズだった場合は
どうやって鍵を差し込むのだろう…と。イサコが探してるのは、「絶対に」あんな小さくならないのか?

イリーガルが文明を、っていうのは確かにパロディ的な要素も大きいのですが、自分たちできちんと知能をもって増える、という部分は大きいですよね。しかし金魚にしてもヒゲにしても、カギは入らないよなあ。ただ、ヒゲは数が増えますが、育て方によっては金魚みたいに大きくなるのかも??
ヤサコトラブルはまだぜんぜん語られる気配ないですよね。イサコが絡んでこないとやっぱりむりなのかなあとも思います。とりあえず今はイサコ休止中でダイチクローズアップ期間の様子なので、しばらくはヤサコ・フミエ・ダイチたちの様子を見守ることにします。今のところまだまだヤサコはトラブル起こしそうな気配すらないですものね。…いや待てよ、ちょっとおせっかい気味かな?

思ったのですが、もしかすると「コイル電脳探偵局」というのは元々は(結成当初は)今とは違う組織だったのでは?
公式に認められた「探偵局」だったとか、そもそもが公的機関だったとか…
それが何らかの事件に巻きこまれた結果今のような立場に甘んじている、とか
そうでもないとおばちゃんが今でもバッジをつけている理由が判らないんですよね。
腕はそこそこあるみたいだから、外せないってことでもない気がするし…思い出のためとかでもない気がするし
あ、今でも、現役の、何か重要な組織ってことも考えられなくはないか。「暗号屋」イサコの正体を探らせたり
「あるいはイリーガルが関わっているかもしれない」行方不明のペットの探索をさせたりしているわけだから。

おばちゃんの存在がだんだんギャグっぽくなってきていて視界が霞むのですが、やっぱり彼女の過去や今の動いているウラの部分、気になりますよね…。ヒゲも、もしかしたら捜査中に拾ったって可能性もあるのかも。
暗号屋組織の話もそろそろ見たい気がしますが、この流れだとそういうのを詳細に描くよりは、におわせながら少しずつ…のほうが面白そうです。時間かかりそうですね。
 

●おまけ●

ヤサコさんに「シュガシュガしい」って言わせたい。・・・言わせたい!!

このネタ分かる人がいるのがうれしい今日この頃です。サナギさん4巻参照。
個人的にはイサコ様に「シュガシュガ…なに言わせるんだ!」って言われて踏まれたいです。

考察でも何でもないですが、先週の電脳コイル観てたらダイチが
あたるに見えました。うる星の。

この意見聞いてすごい視界がパーっと開けました。そういえばここまで明快にダメだけど一本槍で隠れ純情なキャラって、あんまりいなかったかもしれません。そういう意味ではあたるの血筋ひいているというのに大納得。うる星でもヒゲ生える話があったようなないような…曖昧。
 
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*1:ヒゲというのは要するに知能を持った小さなイリーガルで、文明を発達させて進歩したものの、人間同様戦争を繰り返して、自滅への道をたどっていく。ヒゲたちが最終的に行き着いた先はおじいちゃんの頭だったのだが、その後手紙をおいて消えてしまう。