たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

人をつなぐ架け橋になる人って、大切なんだよね。「プリキュア5第29話」


そんな回でした。
これ思い浮かべた人日本に30人くらいいるんじゃないでしょうか。
 
さて、今までずっとここでも「のぞみの夢ってなんなのよ」という話を書いてきました。
実力の伴わない夢は持ってはいけませんか?「YES!プリキュア5 第4話」
有名なみんなと、そうでない自分と。「プリキュア5第9話」
今がんばることは、ムダじゃない!「プリキュア5第11話」
アニメ本編でもこの部分は何度も光の当てられていました。他の4人が割りと明確に「自分のやりたいこと」が出ているのに対して、のぞみという子はそのへんが非常に曖昧で、本人も時々悩んだり迷ったりしていました。
また、他の4人が非常に分かりやすい「技術」を持っているのですが、のぞみは運動もダメだし勉強もできないし不器用だし、という極端な対比がされています。
んじゃこの子って魅力ないの?と言われるとそれはNO!むしろ「セーラームーン」のうさぎやおジャ魔女どれみ」のどれみ並に魅力あふれるキャラであることは、本来の視聴者層である子供達の支持を見れば分かります。
んじゃその魅力・・・彼女の持つ最大のものってなんだろう?
 

●スマイルGO!GO!●

まずこれを見てください。

笑顔。
日曜朝のヒロインにとってこれはものすごーーーーーーーーーく大切だと思いませんか!
作り笑いじゃない、真に心から素で表れる笑顔。そのキャラに子供も大人も一気に引っ張りこまれるのは、この相手を信頼しきった笑顔なのですよ。「SplashStar」の咲の笑顔も最高でしたよネー。
関連・「プリキュアは、咲のマユゲが一番太くあるべき」論。
 
プリキュアにあたる残りの4人、りん・うらら・かれん・こまちは、それぞれ人間関係が出来つつあるものの、基本的にのぞみを中心に人間関係が組まれています。このへんは、前半のクライマックス、カワリーノトラウマの回できっちり描かれましたよネ。
だから、彼女はそのくったくのない笑顔で、困難を乗り越えようと常に思考を働かせています。どういう方向にかというと、自力でどうこうするのではなくて、「信頼できる相手にお願いする」という形。
   
うららの仕事が鷲尾さんのいい加減さで詰まったとき、のぞみがとっさにとった行動が友人への助力でした。
確かに正しい行動ではあるんですが、今までこういうコネを利用して最善の方向に持っていくのを、イヤミ0でここまですがすがしく描いた作品ってない気がします

 
だから他のキャラ達も、本当に忙しい中なんですが、のぞみの協力要請を笑顔で受け入れるんですよ。
このへん、「友情だから」とかいう言葉じゃないものを感じます。いや、友情なんです、ですけれど、大人との対比もしっかり描かれているため、いかに彼女のような人に信頼される人間が重要なポジションをしめるのかを見ることが出来て面白いんです。
 

●大人の世界の人間関係●


のぞみがマネージャー鷲尾のかわりに、うららが出るショーの主催者さんたちの現場に紛れ込んだシーンなんですが、これがなかなかリアル。もんのすごいピリピリしているのですよ。

春日野うららの魅力を最大限にアピールする、わかってるのか?」
「だからそういう考え方じゃうまいくいくわけないだろう!」
「だからカラオケを用意しておけといったじゃないか!」

怒号が飛び交う会議室。これ正直のぞみじゃなければちびってしまいそうなシーンです。
それにしても、遊園地のショーの裏側の緊迫感を描く子供番組ってのもすごいです。
 
しかし、のぞみだから、のぞみだからこそ、笑顔でこれを乗り越えるわけです。もちろん、彼女は窮地を抜け出す力はありません。だけど「完全に信頼している友人」ならいるんですよ。
これは別に子供の世界に限ったことではありません。
大人の社会でも「この人になら任せられる」というのは多ければ多いほどいい。
いやあ、意外とそれを言うのって、難しいです。だって、その人が失敗する可能性もあるわけですし、断られたらどうしようというのもありますし、機嫌損ねたらどうしようという恐怖感もあります。ありますよそりゃ。自分はなかなかそれが出来るような器を持ち合わせていません。
のぞみはというと、自分がどれだけ信頼されているから…とかは考えないんですよ。彼女はストレートに相手のいいところを見ることのできる人間なので、素直に「この人に任せたら大丈夫!」と言ってすぐ行動に出ます。
 
一方、大人の描き方はというと。

ご機嫌をうかがいつつ「今度いっぱいどうですか」とお酒に誘っていました。いやまあ…そういう付き合いはすごく大事だけれどもね。うららをほっておいてそれはどうよと。
これは鷲尾さんが悪いわけじゃなくて、もしかしたらそういう表面的なつながりがある大人社会を描くことで、率直に手を差し出すのぞみの魅力を浮き上がらせているのかもしれません。

もう一人、微妙な位置づけで今回はギャグ担当だったブンビーさん。いや、いつもギャグ担当ですが。癒しです。
彼の滑稽さは、同時に大人の哀しさでもあったりします。前回はカワリーノさんにガン無視されて、今回はうららにガン無視されて。彼はほんと一生懸命働いているのに、なかなか上司には見てもらえず「薄い給料袋」に夢を乗せて戦う中間管理職。なかなか使ってももらえないし、人を使うのも下手で、胃をいためる日々です。
本当にいいキャラなので、のぞみさんみたいになればなあと見ていてホロリと涙しつつも、のぞみとの対比キャラとして今後も滑稽な姿に笑いながら複雑な気分を大人に与え続けてくれることでしょう。
このへんが「プリキュア5」のすごさなんですよねえ。
 

それらを全部ひっくるめての、のぞみの笑顔。
彼女がこの作品の中でどういう立ち位置で、どういう道を歩んでいくのか。おそらく今回の話がくっきりそれを描いたと思います。彼女は「誰かの夢におぶさる子」から、「人をつなぐ架け橋になる人間」へと成長しているのだと思います。そしてそれが、人間にとってある意味「技術」と同じくらいとても大切なことだというのを肯定して子供に見せた、というのがステキなんです。
 

●ビバ時代劇●

んで、それをおいておくとしても今回は非常にユカイな回でした。いやー、やっぱりキャラクター達がコスプレする話ってのは、通年タイプのアニメには欠かせないです。


のぞみさんの要望で、「時代劇のエキストラ役」としてうららと急遽共演することになった面々。自分はせっかくだからりんちゃんを選ぶゼ。
にしてもココかわいいよココ。ナッツはマフラーがポイント。かれんさんは一回り年齢が違う気がします。

そしてブンビーさんも含めて超ノリノリな彼女達。いやあ、みんな一皮向けた後はいい具合に弾けてます。特にこまちさん。感覚がずれているのを隠さなくなりました。んでかれんさんは一回り年齢が違って見えます。

そして、ブンビーさんと戦闘するために居合いの構えにはいるナッツ。やたら強そうですがぶっちゃけ死ぬほど弱いです。見た目はいいシーンなんだけれどもなあ。そしてかれんさんは一回り年齢が違う気がします。
 
着ぐるみ、浴衣、私服ととにかく服装のバリエーションが多いこのプリキュア5。それがちゃんと反映されている変身バンクがまた面白いのですよ。もう使いまわしなんていえません。

この一回きりの特別変身シーン。やっぱりかれんさん(略
変身シーン、見ている方は分かると思いますが、服装の細かな違いはもちろん、泣いているときの表情など非常に緻密な部分まで反映されているので、意外と目が離せません。
 

●最終兵器うらら●

今回のみどころ
 
その1
5人の超必殺技、うららが最後です。かれん・りんはちょっと強くなった程度の地味な実力派、という感じの技の変化でしたが、ここにきてとんでもない威力を持っていたのがうららでした。

原子レベルに分解!?
これは使いようによっては洒落にならん気がするのですが…。のぞみの核を越えたかもしれない。
 
その2

着々とナッツxこまちフラグが立っています。敵から逃げるときにこまちの手をとるナッツとか。くそうくそう、こまちさんはかれんのなのに!ナッツめ!
にしても、ほんとアレ以来毎回フラグたててますねえ、ナッツときたら。お互い本妻がいるから、心の余裕の部分の仲なんだよね!とかたくなに信じている自分はブレているなあと思います。コミケでこまxかれ本をいっぱい買ったのは内緒です。
もう一人フラグをたてまくっているのがうらら。

もうね、彼女がのぞみを見ているときの目の輝きときたら、ぜんぜん別物ですからね。
 
その3 
ちょっとびっくりしたのぞみさんの表情を一つ。
 
うららをベタほめしすぎる鷲尾さんに対して、どん引きするのぞみさん。これちょっと珍しくないですか。
彼女もヒくことあるんですネ。まあ今回の鷲尾さんは、もうちょっとがんばって欲しい感じだったので仕方ないかしら。
 
その4

時代劇撮影のシーンの再現がなかなかリアルで面白いです。のぞみのいる位置にも注目。ノリノリなわりに本人が出ない、ってのがいいんですよ!
 
その5

最近のコワイナーはやたらサイズがでかいんですが、それがまたアクションの幅を広げていて、非常に戦闘シーンが面白いです。特にりんちゃんのスピード感は毎回なにかしら魅せてくれます。
あと、今回のコワイナーのおおげさなまでの大振りっぷりがたまらなくステキ。釣鐘に叩きつけられるりんちゃんと、障子をがっつり突き破るかれんさんのシーンは必見。
 
その6
 
次回は今までにじりにじりと描かれてきた、のぞみvsミルクが明確にぶつかりあう話。もう予告の時点で神展開の予感がひしひしとします。
プリキュア5のキャラの多さは、こういう人間関係話で最高に生きてきますよネ。
それにしても・・・

アラクネアさん、死亡フラグの予感。
 
Yes!プリキュア5 キュアドール! 春日野うらら Yes!プリキュア5 キュアドール! 秋元こまち Yes!プリキュア5 キュアドール! 水無月かれん Yes!プリキュア5 キュアドール! 夢原のぞみ Yes!プリキュア5 キュアドール! 夏木りん
アクションフィギュアコレクション Yes!プリキュア5 キュアレモネード アクションフィギュアコレクション Yes!プリキュア5 キュアドリーム アクションフィギュアコレクション Yes!プリキュア5 キュアアクア
Yes!プリキュア5 プリキュアシンフォニーセット Yes!プリキュア5 ドリームトーチ
うららのカスタネット、もーっとおジャ魔女どれみを思い出します。
  
以下、過去記事
 
   
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