たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「アホの子」という名前の癒しを得てみよう。

トラックバックをふと見てみたら、えらい面白い話が出ていたので紹介します。
アホの子萌えを考えてみた(最終防衛ライン2)
「ヤンデレ」の次は「アホの子」?(敷居の先住民)
おお、出ました。「アホの子」
しかし読んでいるとこれまたなんとも難しい。名前聞いたときはぜったいあずまんが大王」のともちゃんとかぱにぽに」の姫子だと思ったのに、こっちは「バカキャラ」っぽいです。「天然」とも違うらしい。
いや、扱い的には今までは「アホの子」なんですが、これはどうやら新しいジャンルとして切り分けようという試みのようです。
こういうの楽しいですよね。というわけで、最終防衛ライン2さんいわく「感じろ!」と言うことで、感じてみます。
 

●「オバカキャラ」の、超激高テンション●

とはいっても、マホラー*1としてはやはりそのへんは書いておきたいのでメモしておきます。
先ほどあげたような激しいタイプのバカな子としては、先ほどのキャラのほかにも、「みなみけ」の夏奈、「みつどもえ」のふたば、「ちとせげっちゅ!」のちとせ、「ヒャッコ」の虎子、「B型H系」の三郷、「それでも町は廻っている」の歩鳥なんかが挙げられる気がします。
すいません、オバカキャラ死ぬほど好きなんです。このへん詳しくは別の機会に。マホ。
苺ましまろ」の美羽はものすごく迷うんですが、実はこの子はめっちゃ頭がいい気がするのでとりあえず保留。一般的には「バカな子」と言われているとは思いますが、この子は「美羽」っていうジャンルな気がします。
加えて、自分はあまり例を挙げられるほど詳しくないのですが、男性キャラでもオバカキャラは魅力的なのが多い、と言うのはグイグイっと推しておきます。BLでも重要な役割を果たしますよね。わんこ系。このへんは詳しい方にヒトコトお願いしたいところ。
 
さて、これらのキャラはおしなべて「ハイテンション」だと言う特徴があります。
ちょっと手前味噌であれなんですが、一つ例をあげてみます。
バカな子ほどかわいい?「ヒャッコ」から見る、おバカキャラの魅力
とりあえずこの「ヒャッコ」という作品はゼヒ読んでいただきたいくらい虎子の「バカなんだけどかわいい」が見事ににじみ出る作品です。
オバカキャラ、というのはもうマンガ黎明期から存在するジャンルだと思います。ものすごい勢いでとんでもないことをする。うん、ハイテンション型のギャグマンガには欠かせないですよね。
近くにいると確実に迷惑千万なキャラばかりなのですが、マンガで見るととっても愛らしいのは、まさに「バカな子ほどかわいい」の表出。もちろん単体では空回りするだけなので、それに振り回されるキャラクターやツッコミ役が対になって出ることで真価を発揮します。「あずまんが大王」の場合はよみちゃん、「ぱにぽに」の場合はベッキーや玲がそれを担ってます。もっと分かりやすくまとめてしまえば、「すごいよ!マサルさん」のマサルとフーミンの関係かもしれません。…いやどうかな。
そんなわけで、くくりとしては「オバカキャラ=暴走気味でハイテンション」という感覚です。あくまでも自分の感覚です。
ここでさらにつきつめていくと、かーずさん推奨の「バカデレ」が出てくると思います。
 

●「アホの子」の、前向きなスローテンション●

上記を「アホの子」という場合が今までは多かったのですが、感覚的に切り分けてみます。
例としてらき☆すた」のつかさを見てみます。

こんなセリフを言って許されるキャラってほかにはなかなかいない気がします。スゴイネ。
つかさは別に「ドジ」なわけではないんですよね。普通に暮らしていて、割と能動的です。ただテンポは確実にずれていて、そこがかわいらしいキャラです。
テンポがずれている、という意味ではみさおも相当ズレているのですが、自分的にはこっちは「テンポが速い」ので「オバカキャラ」に入れておきます。作中でこなたに言われるくらいですから間違いない。
ちょっとつかさを分解してみると。

1、基本的には普通の日常を送っていて、別にドジがメインではない。
2、人よりちょっとテンポが遅かったり、別ベクトル。
3、口調や人当たりがゆるやか。

あ。あくまでも自分感覚で見たつかさですヨ。「あずまんが大王」の大阪も入れてみてもいいかもしれません。
 
他にも例をあげて見ます。

ニニンがシノブ伝」のシノブ
彼女は「ドジキャラ」かというと、別にドジではないんですよね。周りのテンションが高すぎるので逆にツッコミ側にまわることすらありますが、その突っ込みは基本的にテンポが遅いのでやっぱりずれています。
それでいて基本的な価値観が(音速丸のせいで)ずれているので、非常に視点が別のベクトルを歩んでいます。かつ、ものすごくゆるやかで、あまり負の方向の感情を表に出しません。
そう、ベースは「ポジティブ」なんですよ。つかさもネガティブな思想を持つキャラではありませんでした。
また、シノブは能動的にずんずん動くキャラですが、彼女の根に悪意が全くないので、彼女の失敗や勘違いやズレを「迷惑」と考える人はほとんどいません。みんなに愛されています。
このへん「オバカキャラ」との大きな差異だと思うんですよ。オバカキャラってなんだかんだでテンション高すぎるので、マンガ内で迷惑かけられていると感じる人が誰かしらいるんですよね。そこもひっくるめてかわいいんだけれども。
 

●明るく元気だけど、ゆったりな、そんな癒し。●

かなり自分視点ですが、これを例としてあげて「自分の考え」としてまとめておきます。先に書いたお二人のエントリとは違うかもしれない自分まとめです。

俺の嫁よつばと!」の風香
「オバカキャラ」ほど意図的に激しく逸脱していない。「天然ドジキャラ」ほどおっちょこちょいでドジなわけではない。
いたって視線は前向きで、そこそこきちんとがんばっていて、だけどどうにも時々一本ネジがとんでいて突っ込まれる。
そして、このマンガで「風香を嫌っている」キャラは全くいません。
 
「アホの子」はいわゆる一般的な思考のテンポとちょっとだけずれていて、そこが「好かれるキャラ」だと思います。
そう、「ドジっ子」みたいに気に病むことすらしない、とってもマイペースな子達なのではないかと。
だからこそ、その自分ペースを守りながらずれた道をぽてぽて歩いていく姿に、保護欲とかわいらしさと、その時間を共有したい感情がわいてくると思うのです。
なんかこれを「癒し」とくくってしまうのは難しい気もしますが、それでも彼女らの中に流れている「別の時間」を見て、そこに飛び込みたいという思いはあるわけで。「萌え」というより自分の中では「共にすごしたい」という表現の方がしっくりきます。
そういう意味では「ツンデレ」や「ヤンデレ」が比較的キツめの方向に進んだ「萌え」であるとすれば、「アホの子」はやわらかいクッションのような逆方向に進んでいきそうですね。
まあ、「いきそう」とはいってももうすでに浸透しまくっているキャラ愛だとは思いますし、「ここまで」というライン引きはしても仕方ないのですが。
あくまでもその「新しい視点」を設定して、好きなキャラを見ることが楽しいのですヨ。
 
そんなわけで、微妙なラインのキャラをおいて、個々の判断をあおぎつつ締めてみます。

デスノート」のミサミサ

ももいろスウィーティー」のなつみ。
はて、アホの子?オバカキャラ?天然?
  
〜関連記事〜
バカな子ほどかわいい?「ヒャッコ」から見る、おバカキャラの魅力
自分はテンションの高いオバカキャラの方も大好きです。
萌え型ソフトウェア音源、初音ミクはまだまだ歩むよ。
初音ミク自体に人格なんてないんですが、その「抜けた感じ」で、ネガティブさが全くなく楽しめるところは新型の魅力ではあると思います。だからボーカロイドシリーズはあまり完璧じゃないことの楽しさを、育て主(音楽製作者)が育てる楽しさも。だからミクもMEIKOも時々マイペースすぎて言うことをきいてくれないよお!なんてことも。
 
〜関連リンク〜
見られる性としての女性と、アホの子の歴史 −グロリアのメアリたんはアホの先駆ヒロイン−(ロリコンファル)
自分の考えていた「アホの子」はkagamiさんの視点とちょっと別方向だったのですが、この話は心にきたので別記。
いわゆる舌ったらずなキャラは、ストーリー内でいかにそこに愛情を注いでいくかがキモになると言うのは全く同意。決して人間性を略奪陵辱した性の「萌え」の形じゃないところこそが心を打つんですよね。

よつばと! 綾瀬風香 制服Ver.
ワンクリック予約しましたとも。ええ。
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古賀先生キャラには基本的にたまご的に見た感じの「アホの子」が多い気がします。パクマンさんは私の人生の先生です。
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オバカキャラはいずれじっくり書きたいところ。ハイスピードオバカさん最高です。マホ。

*1:ぱにぽに」の姫子のバカっぽさを演出する謎の単語「マホ」のこと。ええ、意味なんていらない。