たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

アッパーオタクとダウナーオタク。オタクだからこそ、ペースをつかんでみよう

年末です。
忘年会やオフ会シーズンいかがお過ごしですか。
 
知っている人はご存知と思いますが、自分まったくの下戸です。お酒は一切飲めません。飲めなくはないけど飲んだら青くなります。だがしかし、飲んでないくせに人一倍うるさいのが自分だったりします。基本的に「飲んでないのに常時酔っ払い」。
それがオタ会話となるともう止まりません。好きなもののオタ会話になるともう歯止めが利きません。迷惑かけてごめんね。
大人数で「イサコ様だよな!」と盛り上がる時のテンションの高さたるや。もちろん、マナーは守りますけれどもっ。個室でハイテンション!
まあ、はたから見ると、ちょっとイタイんですが。
 
はて、友人と話していたときにちょっと話題に出ていたことなんですが、オタは必ずしもそういうハイテンション型ばかりではありません。
むしろ人とは群れたくない、のんびり自分で好きなものをたしなみたい。そんな方も多くいます。
それを友人が「アッパー型とダウナー型のオタク」と言っていました。
なるほど、これは言いえて妙だ。
 
検索してみたところ、こんな興味深いページが。
アッパーオタクとダウナーオタク(仮設(仮))
ちょっと古いネタですが、非常に面白いですねコレ。
らき☆すた」のひよりとこなたのような、「能動オタクと受動オタク*1」の話も混じっているようですが、そのへんは微妙にまた別件になるかな?
とりあえず何かを見る時のの捕らえ方、楽しみ方についてちょっと書いてみます。あくまでも「どう楽しむか」。オタクは、楽しむために前向きに動く人々なのですから。
 

●さあて、みんなで共有しようぜ。アッパー型オタク共有感●

大好きな作品について、友と語り合うのは最高に幸せなこと。
さあ、みんなで○○について語り合おう、第101回○○面白かった会議ー。
このとき、もちろんその作品が好き、というのは大いにあるのですが、それと並列するかのように「その作品で誰かと共有したい」という思いが湧き上がることがあります。
みんなでニコニコしながら合唱したくなるような。あるいはツバを飛ばして激論したくなるような。
そんな「人との会話」を何よりも第一にするオタを総合して「アッパー」と自分は捕らえました。
整理しなおしてみます。

・人と共有し、会話するのが非常に好き。好きな作品については真っ先に誰かと話したい。
・新しいものにはどんどん挑む。なければ作る。
・作ったものは人に見てもらうのが好き。叩かれるとちょっとへこむけど次へ次へと進む。
・こだわりについては妥協せず、信念を貫く。
・何かに挑戦するのが大好き。おれそういうの嫌いじゃないぜ。
・テンションあがりすぎて時々金銭感覚とか時間間隔が狂う。

 
アッパーといっても、それがプラスになることもあればマイナスになることもあります。それはオタに限らずどの世界でもそうなんですが、プラスだと新しい人間関係作りを積極的に行うでしょうし、マイナスだとやりすぎてヒかれるでしょう。「げんしけん」のクッチーとか激アッパーです。
しかし、最終的にそれらの人たちは「オタ文化が好き」というメーターと「人との接触が好き」というグラフが同じようにつりあっている気がします。
もしかしたら、比例関係にあるといってもいいかもしれません。楽しいことが増えるほどに、誰かと共有したくてたまらなくなるこの萌える心!
 
面白いのは先ほどのエントリにあったコレ。

・外交的で明るく見えるが実は打たれ弱く、言動がスベったことをいつまでも気に病んでたりする。

アッパーだからこうなる、とは限らないとは思いますが、確かにそういう心理は働きやすいかもしれません。
なんてことはない。オタだからとかじゃなくて、人との絆が大切だから、それを自分の趣味と同じくらい大切にしたい、って思いもあるってことですよね。
両手を振り上げて、どんどん楽しいことを手に入れて。そして「面白いんだぜ!」と大声で高らかに叫べるのがアッパーオタのステキなところです。あとはそれを、迷惑にならないように気をつけながら調節しつつ、元気にすごすのが紳士のたしなみ。
辣韮の皮―萌えろ!杜の宮高校漫画研究部 (1) (Gum comics) 大同人物語 (1) (Gum comics) 妄想戦士ヤマモト 1 (ヤングキングコミックス)
アッパーオタ集団といえば、やっぱりコレ。物を創作するのはどちらもすると思いますが、攻撃的に攻めたり、熱く語るのはアッパー集団ならでは。時にははずしてイタい思いもするけれど、それもまた楽しいんだな。情熱で作品を輩出するのもアッパーならでは。
さすがに「ヤマモト」は極端だよなあ、と思いつつ、こんなノリの熱さはあるある。血の涙を流しながら愛するもののために熱弁をかわしますよネー。妥協せず、こだわりを高らかに叫びますよネー。
 

●愛するものを温め育む。ダウナー型オタク熟成感●

「ダウナー」と書くとなんだか暗い感じしますが、言い変えればこれって、こつこつ打ち込める職人肌タイプってこと、と認識してます。
大好きな映画は一人で見たい。好きな作品はじっくり何度も読み込みたい。人と語り合うより余韻を楽しみたい。
アッパーだとすぐに人に「これ面白くて最高ですげー」とか言うんですが、ダウナーだとおそらく一人で家でじっくり読み込んで、本当に感動した時にそれをコツコツ調べたり読み返したりする人が多い気がします。
だから、基本的にはオフや宴会をそれほど好みません。いやっ、キライなわけじゃないのです。アッパーが比例だとしても、こっちは反比例じゃない。ベクトルが全く別なだけ。
こちらも、自分流に整理しなおして見ます。

・好きなものに囲まれて、くつろいでいたい。
・人の意見に流されるよりは、一人で大切なものを守りたい。
・コツコツと溜めたり、好きなことをやり続ける職人肌。作業中に何か声掛けられるとちょっと困る。
・知識蓄積量や練習量が異常に多かったりする。
・でも人にひけらかすよりは、自分内で完結することも多い。核弾頭級作品が眠ったままなんてことも。

友人で「映画は誰かと見ると、その人のことが気になったり、人の意見に左右されるから一人がいいなあ」なんて人がいましたが、その気持ちもすっごい分かります。自分はワイワイ見に行く方ですが、確かに本気で見たい時は二回目一人で見に行ったりします。
 
いわゆるダウナー型の人って、作品をものすごく大事にして、繰り返し繰り返し愛し続ける人が多いのではないかとも思っています。
基本的にはそれをあまり表に出さないし、誰かに批評されたいとも思っていないけれども。コツコツと一人で何かを心の中に溜め続けることの出来る人もまた、多いと思います。また、誰に見せるでもない莫大な量のデータベースを自力で脳内に蓄積している学者タイプも多そう。
「出せばいいのに!」と思いつつも、一番大事なことはその作品を愛すること、最終的にはそれに囲まれてゆったりとくつろぐことだから、それで、いい。
だからこそ、アッパーにはないような、猛烈に熱い情念が心に眠っていることも。それが爆発したときの破壊力は絶大。でも出さない。
げんしけん(1) (アフタヌーンKC) おたくの娘さん (第1集) (角川コミックスドラゴンJr. (KCJ100-1)) 今日の早川さん
ダウナーで真っ先に思いついたのが、「げんしけん」のくがぴー。「おた娘」のコータも人と接する努力をし続けていますが、基本コツコツタイプのダウナー。でも彼らって、好きなものに打ち込むだけ合って、絵とかめっちゃうまいんですよねえ、ひそかに。
「早川さん」だと、国生さんは比較的ダウナー。冷静で客観的にメンツを見ながら、自分がマイペースなのを保っているのが特徴な気がします。
 

●アッパーとダウナー、どちらも最後は●

もちろん全員がこれにはまるわけじゃないです。自分もアッパーもダウナーも波がある気がするので、躁鬱型みたいなものかもしれませんが、どっちかというとうるさいのでかなーりアッパー寄り。
他人をこれで分類することには意味がありません。しかし、自分がどちらのタイプかを考えるのは価値がある気がするんです。
 
というのも、アッパーもダウナーも「何かが好きで追い求めたい」という気持ちも、「何かを作って見たい」という気持ちもそれなりに生まれるからです。その時に、アッパーの人がコツコツためてためて出さないように溜め続けるのはあまり自分のためにはならないでしょうし、ダウナーの人がムリに作り笑顔で押し出すのも疲れ果ててしまう気がするから。
自分にあったペースってのが、やっぱりあると思うのです。
 
最終的にどちらのオタクも、到達したい地点は、好きなものを追い求めること、作品を完成させること。どちらがえらいわけじゃない。
「本当にしたいことをする時に、そのペースをどう配分すればいいのだろう。」
自分も常にそれで迷いますが、焦らず迷わず、自分の作品への向き合い方を考えながらペース作りができたらいいな、と思うのです。
 
そしてそれぞれの性格の人が、好きな作品で触れ合えたら最高だなあ。
ダウナーの人の小出しにする知識の含蓄に触れたり、アッパーの人の作品を楽しむ姿勢に刺激されたり。
そういうのが入り混じる、ネットっつうのはオタクにとってほんと偉大でありんすな。
 
はて最後にアッパー寄りだと思う自分の悩みを書いておきましょう。
楽しいことあると寝れなくなって困ります。睡眠不足が目下の敵。
きっと・・・こんな人多いですよね?
 

*1:作る、発信する側と、見る、受け取る側の話