たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「よつばと!」とーちゃんはかっこいいのか?

父性とかそのへんわからないので、感想程度に書きます。
 
今月の電撃大王の話です。
風香の学校の文化祭によつばととーちゃんが行く話しなんですが、まあうまいぐあいにのたのたと時間がすぎていくわけです。
しかし、とある点で驚いたよ。驚きましたよ。
風香のクラスの子が「風香のだんな?」とか「かっこいい」とかって言うんです、とーちゃんのことを。
その視点は・・・うすぼんやりとはあったけれど、なかった!いや、ないようにしていた。
 
よつばと!」のとーちゃんと言えば、パンツマンです。
ジャンボとバカみたいに騒ぎ、ヤンダをいじり、そしてよつばをきちっと育てる翻訳家(?)です。
見た目のイケメン度ではヤンダに勝てないものの、確かにとーちゃんはかっこいいのですよ。
でも、気づいたらあくまでも「とーちゃん」という位置づけをしてしまっていて、彼が一人の男性であることを半分忘れかけていました。
はて…本当に「とーちゃん」ってカッコイイ?
 

●とーちゃんの謎●

色々なところで語られている「よつばと!」の謎ですが、実はよつばととーちゃんは出てくる回数が多いのにトップクラスに謎だらけです。
そもそも、とーちゃんの仕事は何なのか?何の翻訳をしているのか実感がわかないじゃないですか。もっともよつば視点だったらそんなのは「イラナイ」から、描かれる必要はないのですが、おそらくその仕事がよつばとであったきっかけでしょう。多分。
また、そもそも彼がなぜよつばを拾ってきたのか(もらってきた?預かっている?)、どこの地方や国なのか、さっぱりわかりません。
 
そして、重要なこととして。とーちゃんには性のにおいがしません。
これも「よつばや風香達から見たら意味がない」からかもしれません。しかし独身男性で子供を育てていて、結構いい年齢なのに浮いた話どころか、女の子に興味があるようにすら見えません。
だからこそ、風香ととーちゃんの微妙な接触を見ては「まさか!フラグ!?」とエロゲ脳の自分は思ってしまうわけなのです。糸電話とか最高でした。
だけど風香が全くこれまた男性に興味がない(一回失恋してるけど、その後は全く。)ので、人によっては「風香ととーちゃんのカップルはないわ」という人も多いでしょう。
そもそも、そこが「重要ではない」のが「よつばと!」だから、というのが一番しっくりくるのですが、だからこそ視点の角度を変えて見たくなるのが、ひねくれマンガ好きのサガってものです。
 

●とーちゃんの見た目。●

とーちゃんはそんなにオシャレじゃありません。
ヤンダはおしゃれですよね。ジャンボはちょっとズレてますよね。
だからあの世界にオシャレがないわけではないでしょう。単に気を使ってないだけにも見えます。それが妙に「お父さん」っぽいのも事実ですが、実年齢がいくつなのか非常に興味があります。
今月の電撃で、女子高生達が、茶化しだとしても「風香のだんな?」とか「かっこいい」とか言っているので、おそらく20代後半から30代前後…が限度かなと思います。40はないでしょう。かといって20とも思えません。ヤンダが20前後くらいかな?
そうすると、確かに普段のふざける部分が見えなく、かつ割と寡黙な彼は「大人の男性」として映るわけです。とりあえず今月の電撃を見たら、女子高生との比較で確かに「落ち着いた男性」として描かれています。
 
よつばと!」のマンガを全巻読んでいる人は、とーちゃんの本当のかっこよさを知っているんじゃないかと思います。よつばをたくみに叱り、しつけ、育むあの姿。あの父性と男らしさは本当の意味でかっこいいですよ。それをはやりではない部分で描ききる作者の腕は見事です。
それが常に見た目に反映されているかというと、そうでもないのが面白い。第三者から見ると、あまりしゃべらない、のそっとしたキャラに見えるかもしれません。
しかし、そのペースこそが、風香のアホなテンションをも包みます。そこがキモだと思うのです。
 

●とーちゃんの視点●

とーちゃんメインの視点の話は「よつばと!」にはあまりないです。よつばを中心に人の輪も動いていきます。しかし実はそれを解して、とーちゃんを軸にしている作品、として見るのも面白いのではないかと思います。
よつばの成長の影には、常にとーちゃんあり。よつばの言動の源泉に、とーちゃんの姿あり。
そう、実は「よつばと!」はとーちゃんの物語なのだ!
 
と書くとおおげさっぽいですが、そんな読み方もアリじゃないかなと。
よつばがいきいきと、広い視点で物事を前向きに楽しんでいくのは、とーちゃんの視点が常に広い視点で、客観的によつばを含めた世界を見ているからじゃないかと思うのですよ。
だから、本当はかなり「いい男」なんですが、それが描かれることは今回のような特殊な場合を抜いてない、のでしょう。
 
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さて、風香ととーちゃんですが。
彼ら当人は全く意識していないようですが、はたから見るとやはり「いいコンビ」に見えるのはぼくらだけじゃないんだなあ、というのが一番の発見でした。
あの世界は基本的に、小岩井家や風香たちの視点で描かれているのであまり恋愛沙汰が起きないですが、風香のクラスメイトのようなちょっと離れた客観視点だと、実はこちら側が「こいつらできちゃえよ!」という感覚が共有できるんです。
しかしそれに踏み込みすぎることもなく、さらっと終わらせるテクニック。この小出し感がさらに客観性を増します。
 
客観的に描かれると、ファンの妄想は勝手に動いちゃうんですよう!
これからも風香ととーちゃんが接触するたびに色々なこと想像してニヤニヤしそうですて。

よつばとカレンダー 2008 ([カレンダー]) よつばと! 7 (電撃コミックス) Yotsubato 1 (Yotsubato (Graphic Novels))