たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「絶望先生」でシャフトが描く、藤吉さんのスパッツの美しさよ

俗・さよなら絶望先生」アニメはどうしても我慢ができず、友人に録画してもらっているのですが、3話からOPにアニメがつき、テンションもいきなりマックスになりました。
ああ、すごい楽しんで作っているんだなあと感じること自体が心地いい。
それはまた別に書くとして、3話の第一部には感動しました。
どのような点でかというと、スパッツ的な意味でです。
ああ、こんなところでまさか至上のスパッツ、天上のスパッツ、スパッツの桃源郷に出会えるとは!

 

●スパッツ天使、芹沢茜

そもそもこのシャフトというアニメ制作会社、スパッツへのこだわりが尋常ではないことで知られています(自分内で)。
その最たる例が、「ぱにぽにだっしゅ!」の芹沢茜ベホイミです。

ぱにぽにだっしゅ!」は、とにかく極端なまでにデフォルメを加えて、少女の柔らかみと丸みを再現したアニメでした。
そこにあったのはただ「ボンキュボンがよい」という思想ではなく、少女を一度解体した上でふんわりと「かわいらしさ」と「フェティッシュ」を抜き出して再構成しているところに面白さがあります。OPの「少女Q」は、テクノポップな曲調もあわせて、少女の記号化に一役買っています。
 
そのなかで、丹精こめて描かれたこの芹沢のスパッツ。
彼女をデザインした時のコンセプトは「躍動感」や「かわいらしさ」だったそうです。元気でのびのびと、さわやかに駆け回る、ちょっと現実離れした少女の身体を描くには、スパッツは必要不可欠なものといっても過言ではありません。そこに躍動する筋肉と、スカートを気にしないハツラツさがあるからです。
 

●うけつがれしスパッツ●

その意志を継いだのは、なんと「俗・さよなら絶望先生」の藤吉さんでした。
この藤吉晴美という少女、アニメやマンガの男性カップリング中毒で、秋葉原から晴海まで息を切らさず走って同人誌を買いに行く筋金入りのオタクです。
なんというか、猛烈にシンパシーを感じてなりません。
そんな彼女は、くせのある美少女ぞろいの中においては比較的常識的な子として描かれていますが、そんな彼女も一度本気を見せたことがありました。
にょんたか(ヤマカム)
しかし「にょんたか」はあかんのですよ。そんなとってつけてもあかんのですよ(かわいいけど)。
彼女の本気は、リラックスして素でいるときにこそ出るものなのです。そう、コンブから出汁がにじみ出るように。

そう!スパッツの素晴らしさの一つは「照れが出ない」ことです。藤吉さんは部屋で、自分が描くやおいマンガに集中するためにスパッツを選んだのです。
そんな心の機微を選んだシャフトに敬意を表したい!
 

●スパッツの及ぼす、安らぎの時間と少女エロティシズム●

スパッツというのはそもそも「動き回るため」「リラックスするため」「オシャレのため」の3通りです。ぱんつと一線を画すのは、特に1、2でしょう。そう、そこには弛緩された、そして何かに夢中な少女の真の姿があるからこそスパッツは引き立つのです。
リラックスとなると、重要なのははだしです。他の作品でも自室にいるときにはだしになるシーンはありますが、スパッツとの対比により見事にその心の開放を表現しております。
 
それはさておき、スパッツのよさはふともものみならず、ふくらはぎにも及びます。

父さん!ラピュタは本当にあったんだ!!!
ここで胸を見るのは「スパッツっ子教団」としては訓練不足といわざるを得ない。
ふくらはぎですよ。ひざを曲げたときに出来るふとももとふくらはぎのこの筋肉のコントラスト!
特に藤吉さんはオタクながらも鍛えられた脚の持ち主(オタクだから鍛えられたのです)。その筋がきっちり描かれつつ、スパッツの光沢がそのラインを強調。これは天才の所業。
しかもこれ、画面がスクロールして顔のところで切れるんです。
もちろん顔を見たかったなあと「眼鏡っ子教団」としては思うんですが、そこでストップすることで、夏コミ前の緊張感とリラックスのハザマの時間にある身体を強調し、そのスパッツのフェティッシュさを描き出します。
 
藤吉さんのスパッツ最強伝説はまだまだ続きます。
 

なめらかなヒップライン。リラックスしているはだし。
ああ、すべてにおいて完璧、スパッツオブスパッツです。スパッツ番付でいえば、今藤吉さんは10位以内に入ったね。1位はイサミちゃんなのでそれは超えられないけれども。
 
ここまでスパッツ+はだしにこだわって描くアニメ会社はそうそうないと思いました。スパッツを履かせて走り回らせるのもステキなんですが、日本の美は静の部分にもあります
スパッツを履いて物思い*1にふける静かな時間。そこに描かれる少女の、安堵感と焦燥感の壊れそうなバランスと、藤吉さんだからこその洗練されたスラリとした筋肉からにじみ出るフェチズム。
それは日本だからこそできる、安らぎの時間の美です。
ありがとう、ありがとうシャフト。
 

●パイン×ナップルか、ナップル×パインか●

なんせ藤吉さんの部屋です。アニメパロディてんこもりの回でした。部屋を見ると「アニメージョ」があるし、フィギュアはワンピー○。なんだろうこのシンパシー。
そして彼女が今一番はまっているものはあれです。あのアニメです。

1、2、3、4。プリ(略
マンガ版でも「ココナツくん+ミルク」など、ドストレートにプリキュア5をパロディにしていたのが思い出されます。しかもギリンマやガマオまで出ているからマンガ版はすごい。先週掲載分ではテニミュのチケットのヤフオクでの競り落としまで生々しく出ていました。久米田先生のオタク世界リサーチ力は半端ではありません。
関連・久米田先生の、プリキュア5好きっぷりにときめいた。
 
藤吉さんは、アニメを見て満足するだけではとどまりません。自分で同人誌を作り、部屋にはポスターが所狭しとはられているわけです。
 
今をときめく旬のカップリング、ココxナ…じゃなくてパイン・ナップルです。
なんだろうこの共感度。これは藤吉さんと一晩語り明かしたい。ケモノ状態についてや、あのナッツハウスで夜な夜な二人きりでどう過ごしているかを。そしてできれば百合カップリングの話も!(プリキュア5脳がすごい勢いで回転しはじめました。)

しかし、残念ながらカップリングの趣味が逆でした。ごめん、ぼくはココxナッツ派なんだ…。
 

 

*1:カップリング