たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

うららの見る夢は、現実との揺さぶりのなかで「プリキュア5GoGo!第04話」

●うららの仕事意識●

一方子供達の中で一番明確なビジョンを描き、現実的に努力に励んでいるのが最年少のうららさん。

つうかそもそも彼女はもうプロです。仕事をすることがいかに大変かは身にしみて分かっているのです。
うららの魅力は、天真爛漫で明るいながらも、仕事面ではシビアな一面を抱えているそのギャップでしょう。

関連・社会の仕事は甘くない。「プリキュア5第10話」
アアアー、甘くないよー。そうそう簡単にスポットライトは浴びられないんだよー。
 

5人でいるときはわりと明るくハキハキした笑顔のうららさん。これも実はのぞみに会えたから、なのは言うまでもないところです。
だってね。一番最初に登場したときのうららときたら、仕事と夢のために友人を切り離したキュア友達いないでしたから。今でも相当忙しいのがほのめかされることを考えると、この4人以外に友人を作る余裕はなさそうですが、それでもプリキュア5人の中では自らをのびのび出せる場ができていることは非常に、本当に極めて重要なことです。
おそらく強さでいえば、このメンツの中でトップクラスをあらそうくらい精神的にはタフになったでしょう、1年を通じて。2位はブンビーさん。
とはいっても、彼女に「余裕」や「安定した未来」が出来たわけではないんです。某瀬川おんぷ様のようなスーパーアイドルの域にはまだまだ達しません。アイドルランク的にはEからDの間くらいですよ。多分。

だから、マネージャーの鷲尾さんも奔走します。前作で鷲尾さんが、どこぞの偉い人と「今度のみに行きましょう」みたいな話をしていたときは生々しさを感じました。でもそういう人間関係の架け橋作るのって本当に大事なんですよねえ。それを「ずるいこと」じゃなく「正しい努力」と描くからこの作品がスキ。鷲尾さんもうららも、がんばっているんだよ。
そして今、うららの中の仕事意識は「夢」という言葉のくくりの枠を超え始めました。現実につかむためには手を伸ばさねばいけない時期なのです。
寝る間も惜しんでセリフを覚え、壮絶なスケジュールの中を奔走し、オーディションには落ちて、落ちて、落ちて。受かって映画やテレビの隅っこに映って。

このシーンの逆光は見事な演出。もう一つの悩みがあるせいでもあるのですが、彼女は寝て待てば手に入るような夢に向かっていません。常にまぶしくて目を開いていられないような、過酷な世界に立ってがくがく震えているんです。
一人で…いや、本当に一人で、か?
 

●友情と仕事とは表裏一体●


最初の時点のロンリーうららだったら、今のがんばりはむりだったでしょう。あるいは殺伐として上り詰めていたかも知れません。それは分かりません。
しかし彼女が一人、逆光の中立たされても、体中が震えても立ち続けられるのは間違いなくほかの4人の応援と信頼があるからです。
それも、心の入っていない「がんばれー」ではなく、命がけで彼女のがんばりを信じきった支えがあるから。
 
「人の夢を信じる」って大げさに見えるかもしれませんが、誰しも経験したことがあるのではないかと思います。就職の時に奔走してくれた家族、結婚の時に祝福してくれた友人、落ち込んでいたときに話を聞いてくれた仲間、厳しい言葉を目を見つめて話してくれる親友。
あるいは、自分がその立場かもしれません。心の底からその人のことを考えて「だから、がんばれ」というその言葉の重み。

このアニメでいえば、それは全員なんですが、特にのぞみさんに集約されていきます。
のぞみさんはちょっとバカです。正直で信じすぎて、とてもバカです。でもそれは最大に嬉しいところなんです。愚直で、ただひたすらに信じてくれて。そしてバカっぽいけれど、実は彼女自身も色々悩んでいるのにそれをおくびにも出さない。
うららは色々考えてしまう子だったので、彼女のような子は衝撃だったのかもしれません。そして今、うららはのぞみを「尊敬する人」と言い切ります。
 


その後、のぞみさん達のピンチのためにうららはオーディションを投げてしまいます。
このシーン、賛否両論わくのではないかな?と思うんです。もちろん少年漫画的な熱い展開としては至極まっとうな流れなんですが、この作品が夢や仕事に対してリアルを追求しつつあるからこそ、なにか別の方法をとることもできたのではないか?という邪推もしてしまいます。
しかし、個人的にはうららがそこで振り切って仲間の元に行ける様になったことが非常に嬉しいんです。
絶対的に信じてくれた仲間を、自分も絶対的に信じる!って。
夢をかなえるための道は別にここ一つだけじゃないんだ!って
視野が広がったんですよ。


だから、後悔はしない。

鷲尾さんが彼女に対してキツいことを言わなかったのもまたいいですね。そうそう。確かにこのオーディションで彼女の人生は変わっていたかもしれません。そしてそう言って彼女を追い詰めるのも必要かもしれません。
でも「他にもまだ方法はある」って言ってくれる事の安心感よ!信じてくれているんです、彼女そのものを。こんなに信じてくれている人が周りにいるうららは本当に幸せ者ですよ。
といっても、棚ボタの幸せじゃないんだよね。本気で歯を食いしばってやってきたからこその幸せ。わからない人はプリキュア5のDVDが出ているから確認しようね!
 
はて、仕事といえばもう一人悩める人物がいます。

シロップくん。運び屋。
彼の中の仕事意識は今揺らいでいます。なぜオレは運ぶんだろう?依頼と信頼の違いはなんなんだろう?
今後楽しみなところです。

●本気が垣間見られた4話●

にしても、「うらら回は出来がいい」という伝説があるくらいなんですが、確かによく動いた4話。愛されてるなー。
今回の見所。
 
その1

一部M属性の人に大人気のアナコンディさん。冷酷っぷりは半端ではありません。このままクールで血も涙もないキャラを通してほしいものです。
 
その2

ミントさんの新技が、驚く事に防御じゃない!結局この気円斬当たらなかったのでどんな威力かわからないのが残念ですが。あたったら悲惨なことになりそうですが、ミント砲を果たして超えるのか?
 
その3

ビーナスラブリーチェーン。今回それぞれずいぶん個性豊かですねえ。
動いているのを見ると分かるのですが、この技何気に凶悪で、チェーンで縛る→圧殺。以前の原子崩壊といいなかなかえぐい技がレモネードらしさのようです。
 
その4



アクションの力の入り具合が半端じゃなかった4話。今までもわりとアクションシーンに力こもっていたんですが、意外なところでよく動くのでなかなかグッとくるつくりになっていました。
やっぱりプリキュアは飛び道具より肉弾戦だねー。
 
その5

のぞみさんはあいかわらずなんだかエロいのですが、一番後ろでどうしようもないことになっているこまちさん、実は彼女が一人でささえている気がしてなりません。
 
その6

来週のホシイナーは、もうなにがなんだか。コワイナー比べてまだあまりクセが強くない感じがします。

 
プリキュア5、フル・スロットル GO GO!映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!【初回限定版】(初回限定生産) [DVD] 
〜関連記事〜
プリキュア5感想過去ログ