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みつどもえ、みつばと杉崎をめぐる人間関係周辺を見てみよう

みつどもえ」の人間関係について、WEB拍手よりピックアップ。

杉崎みくのクリスマス会は興味深かったですねメンバーが。 
つるんでる筈の松岡がいなくて、杉崎と関連の浅い佐藤がいる・・・
つまり千葉氏経由なんだろうけど、杉崎と千葉はわりと親しいのかもしれないなと。
みっちゃんがあの二人誘うとも思えないし。

最新刊の4巻で杉崎がクリスマス会をやるのですが、その時のメンバーがちょっと面白いんですよね。
破天荒なギャグマンガでありながら、かなり細かく人間関係を掘り下げていくこのマンガ、ちょっと杉崎とみつばの周囲にスポットを当ててみましょう。
 

●三姉妹の交友関係●

以前も書いたものをちょっと再度引用します。

みつば…杉崎チーム3人
ふたば…千葉氏・佐藤君・あと全体的に仲がいい(物怖じしないので)
ひとは…杉崎弟・チクビ・松岡(一方的に)・矢部っち(机にいつも隠れている・ガチレン仲間?)

みんな、不器用な杉崎が大好きさ!「みつどもえ」87卵性
最近ではひとはが、ガチレン仲間を千葉氏を通じて増やしたのは大きいかも、4巻の時点ではまだ苦手なクラスメイト色を払拭できていません。
ふたばは基本的に社交的なので、「うざいキャラ」ではあるんだけれどもそんなに嫌われていない様子。特に男子とつるむことが多いです。「佐藤が好きでしようがない隊」とは軽くライバル。変な意味で。
 
さて、みつばですが1巻の時点では嫌われキャラの一人でした。

1巻より。かなり初期は毒強めで、3姉妹は「クラスでも浮いている存在」という印象が強かったです。
しかし2巻3巻とトラブルを繰り返すうちに、特にみつばの周囲の人間関係が大きく変化していきます。
 

●杉崎のクリスマスパ−ティ●


4巻の杉崎みくの家のクリスマスパーティの様子。
上段イスが宮下、吉岡。右イスが佐藤、千葉氏。下段が杉崎、みつばとなっています。
この組み合わせが非常に象徴的なんですよね。宮下・吉岡・杉崎はまあいつもつるんでいるのでよしとして。
千葉氏は男子女子すべてを通じてかなり社交的な、クラスの中心人物の一人なので、杉崎と仲がいいのもうなずけます。「おかしいと思ったんだよ」のセリフからも、距離感的には微妙といったところでしょうか。
千葉氏経由でもう一人のクラスの中心人物、佐藤を呼んだという感じがします。佐藤と杉崎はそんなに仲いいわけじゃないんですが、杉崎のプライドを考えると納得はします。
 
問題はここにみつばがいることですよ。
杉崎とみつばは相当仲が悪いライバル同士。でした。3巻までは。
しかしお互いのSっぷりが次第に惹きあって、気づけば3人組と常につるんで4人組になっているのがものすごく自然体で、桜井のりお先生のやさしさを感じます。
 

●4人組●

3、4巻での杉崎とみつばが一緒にいる率の高さたるや!

3巻より。
登下校が気づけば一緒なんですよ。1巻ではコソコソ逃げ隠れまでしていたみつばが、普通に3人と一緒に通っているこの光景にぐっとハートのつぼを押されました。しかも一緒に研究発表の準備とかしてましたね。ひとはやふたばとは杉崎チームは接触はまったくないので、いかにみつばとつながりがあるのかも分かります。
こうして、杉崎チームの一員…いや、仲良し4人組という感じでみつばが人間関係を育んでいきます。
特に、このシーンのナチュラルさに自分はニヤニヤしたんです。
 

●気がつけばそこに●


4巻の1カット。
まあ突っ込みどころはふたばの肩たたきなんですが、視線をちょっと移してみます。

隅っこで密着して遊んでいる(?)二人!しかも杉崎の様子をみるとまんざらでもないじゃないですかこれ。
こんなかんじで「ごく自然に一緒にいる」みつばが描かれているんです。いいよね。見せ付けるわけじゃないひそかなところで、日常的に仲のいいこの関係。
4巻の裏表紙も、なにげに4人組が描かれているので、この作品の中でいかに重要な位置を占める人間関係なのかもわかります。ケンカをとめる吉岡、あきれる宮下の関係もまたいいんだー。
 
みつばも杉崎も、1巻では確かに幼く、毒づいていました。お互いをけなし、傷つけるような距離を保っていました。
今、二人は相手が受け止めてくれる存在であることを理解しつつ、トゲを向け合います。
ギャグマンガながらも、少しずつ積み立てていくのが描かれていくこのやさしさ!
元々性格がねじれていたみつばが、長い時間を経て少しずつ心を開いているのがほんのり、ちょっと歪みながら描かれていくわけですよ。
みつどもえ」は確かにギャグマンガとしても面白いのです。しかしそれに加えて、ささやかな気遣いとキャラ全員への愛情がつまってるじゃないか。だから自分は、この作品がたまらなく好きです。
 
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