たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ヒヂリレイ先生は目と眉毛と頭蓋骨が命。「淫牝(エロスケ)」

待望のヒヂリレイ先生作品集が、4年半ぶりに登場です。その名も「淫牝」と書いて「エロスケ」。
が、中身は驚くほど古い作品勢ぞろい。実に1998年から、最新で2004年です。つまりこれだけの作品が今まで単行本になっていなかった、ということに驚異。そして日の目を見たことに感謝!
そして、古さをまったく感じさせないところがすごいんだ。確かに比較してみると絵の技術の進歩は恐ろしいほどなんですが、98年作品でもかなりうまいです。
 
んで、この本にはえらいすごい付録がついているので、以下を要チェックです。
ヒヂリレイ先生「淫牝-エロスケ-」発売記念!未収録8p漫画小冊子プレゼント!(とらのあな)
メロンブックス限定!!「淫牝」描きおろし小冊子付属!!(めろんぶっくす)
とらのあなメロンブックスで8Pの小冊子が付くのですが、それぞれ付録が違うとか!なんということだ!
自分はメロンブックスで買ってきました。こちらはわりとライトで明るく楽しい女装少年エッチ本ですよ。とらのあなのは見た限りだとなんだか触手物っぽいですね。
 
はて、もう題名からして「じゃあ性欲のままにいこうね」という明確な意思表示が見られるこの作品集。とにかくエロ、エロ、エロの詰め合わせ宝箱になっています。
特にヒヂリレイ先生は筋肉の描写が極めて細かく、特に腰まわりと骨盤、みぞおちの辺りには執念すら感じます。
そんな体を振りかざしながら、女性達がひたすら性に溺れながら、上目遣いで見つめてくるあの視線。そう、ヒヂリレイ先生作品を一通り読んだあとに一番印象に残るのは目です。

ヒヂリレイ先生の目って、妙に人形的なのに、妙に生々しいんですよ。
マンガの記号的な目をおさえながら、涙腺や眼球の動きのしわを描くからなんですが、そのバランスは他の人には出せない特異性があります。
目がぱっちりしているのに、マンガチックなのに、確かにその向こうには頭蓋骨があって、眼球がはまっているのを計算された目をしているんです。
そんな目玉にまで神経が通っているヒヂリレイ作品。彼女たちが上目遣いで見る目玉が「エロイことしたい」という性器のようなシグナルになっているんだ。
そして一本一本細かく描かれる眉毛も特徴的。太くて明快な八の字眉毛は、「困っちゃう、でもエッチなことしたい」という男の妄想そのままの女性を描くのにまさに最適。
そして、口。ヒヂリレイ作品の女性の口はとても小さいです。それは人間の頭蓋骨のあごの大きさに皮がかぶせられた表現になっているから。そして歯も生え揃っています。意外とこの「歯」の描写ってないから、新鮮に映るかもしれません。
 
頭蓋骨頭蓋骨って書いてきましたが、それがグロテスクにならずかわいい表現の境目と、リアル描写の境目にするりと入り込むからすごいんですよ。だからこそその目にエロを感じられるのですよ。その目に。その口に。
ストーリーはほとんどないです。その分をエロ描写にすべてつぎ込んでいるからです。だから「よし、これからエロいことするからエロいおかず買うぜ!」という人向け。
あるいは人体の描写の勉強したい人向け。いやこれは冗談抜きで。決してエロマンガ買うためのいいわけじゃないんだからね!

一番すきなのは「虚戯」の亜季姉さん。部屋で盛っちゃって…というのは単純にそそられるシチュエーションです。エロいよー。
んでです。COMIC LO2月号のヒヂリレイ先生作品が大好きな自分としては「次はロリ短編集だよね!」と言っておきます。ぜひ!ぜひ!ぜひ!
もう一個。とらのあなメロンブックスでヒヂリレイ先生のエロスケを買う人で、電脳コイル本「ヤサ(ハート)イサ」を買ってない人はあわせて買うべき*1。こちらはひたすらラブラブなのですよー。

〜関連リンク〜
ヒヂリレイ☆DECOッパチ
 

*1:久しぶりに断言するくらいに