名探偵は大変なものを盗んでいきました「プリキュア5GOGO第9話」
一部で(主に自分)最強と名高いこまちさんのエメラルドソーサー、今まで当たったことないのですが、それが初めて当たった回でした。
どうなったかというと
どどーん。洒落にならない威力。
もちろん食らったのはブンビーさんです。
そんな回でした。
10話もあわせるとりんちゃん以外の技は一応エターナルの連中に直撃しています。とりあえず直撃しても死なないようなんですが、その中でも威力はダントツのような気がします。
はて、9話は今までのプリキュア5の中でも屈指の迷エピソードだと思いました。5人の性格を生かしたドタバタ喜劇。こういうのがクッションでたまにはいると本当に楽しいですねえ。
しかし、喜劇でもちゃんと人間関係を差し出すのが、プリキュア5。
●人を疑うということ●
話の発端は「ケーキを誰かが盗んだ」という、まあ今までの話のでかさに比べればささいなことなのです。
問題は「犯人はこの中にいるのではないか」という点につきます。
まあ、仲良しこよしなメンツです。お互いを信じて!お互いで協力しあって!で一年やってきました。
とはいえ友人を疑わざるを得ない日というのも来るわけです。
いつでもずっと仲良し笑顔とはいきません。年がら年中一緒にいたらそりゃあトラブルだっておきます。
そういうトラブルが非常に厄介ではあるんですが、「もめごともなくて何の仲良しですか」というのは大人になった人の視点。うん、いざこざがない方が気持ち悪いです。
実際、5の中盤では崩壊の危機にまで瀕した5人組。まだ成長していなかったのぞみさんもさすがにメンバーの関係が崩れかけた時には動揺しました。
関連・5人それぞれの心の闇へ。「プリキュア5第23話」
でも、1年の絆はそういうのを笑い飛ばしていきます。
まあ事件といえば事件なのですが、まるでみんながそれを「演じている」ように状況を楽しんでいるのが見ていて心地よいんだなあ。
人を疑うってのは気分のよいものではないし、誰かがうそをついているんじゃないかと感じるのも気持ちの悪いもの。
でも多分このメンツはもう大丈夫。
●名探偵こまちは「ひっかきまわした」のか●
今回事態が変になったのはひとえにこの子のせいです。
名探偵こまちさん。
つうかなんであんたその衣装持ってるの。
まあまあ、なんとも「推理」と言う名の憶測で話はどんどん妙な方向に進んでいきます。
結論として「こまちさんが何もしなかったらここまで話がこじれなかったのでは?」という感じですらあります。正直最近は「怒ったこまち」よりも「ノリノリのこまち」の方が厄介であります。肝試しのときとかノリノリすぎて話がうねっていったものです。それが楽しいんですが。
とはいえ、本当に彼女が事態を悪化させたのかというと、実は逆なんじゃないかと思います。
というのも、きっとこのメンツだと何も起きなければ「まあ、仕方ないよね」と言いながらもやもやを抱えたまま流してしまう可能性もあるからです。意外と他のメンツもそんなに厳しく糾弾するタイプの子はいないですし。
けれどそれが一番よろしくないのです。そういう「言わないで済ませたもやもや」が以前、この5人を決裂させたんです。
ならばもっとこの事態を楽しむ方がいいのではないか?楽しんだ上で膿を出してしまった方がすっきりするんじゃないか。
まあこまちさんがそこまで考えていたかは分かりませんが、約一名この状況をしっかり楽しんでいた子がいました。
女優うららの名演技。いや、おおげさすぎるけれど。いまどきその指をくわえてうるうるなんて昼ドラでも見ないよ!
5人の中ではもっとも色々な経験を積み、時に場の雰囲気をぶち壊しにする発言を繰り返す彼女ですが、時々それは計算されつくしたものだったりします。
特に今回のおおげさっぷりは、明らかに状況を楽しんでましたネ。
こまち・うららは「物語作る演じる」のコンビです。今回のいざこざも物語仕立てで、混乱を作らずうまく料理しております。
彼女達にまかせておいたから事態は混乱したけれど、うまく昇華されました。
それがこの5人の底力なのかもしれないです。
●かわいそうなブンビーさん●
おおげさな演出が面白すぎた9話。こういう回ゼヒ増やしてください。
みどころピックアップ
その1。
ケーキがなくなった時の一同、驚きすぎ。
特にのぞみさんはもうちょっとがんばれば楳図かずお先生のマンガに出れるよきっと。
その2。
想像の、つまみ食いの様子。「ウォーズマンだ」と言ったら友人が「ステカセキングじゃない?」と言いました。足して二で割ればそんな感じ。
というかそもそも5分で1ホールなんてケーキ食わないです。
しかしそこはプリキュア部。彼女らは食うんだ。食うんだよ。
その3。
ちょっとかわいい推理予測図。こういうおもちゃが出るのかと思いきや出ませんでした。
つうか。デフォルメフィギュアもいいけど、そろそろ私服の大きなお友達向けフィギュア出ませんか。特にりんちゃん。ニーソックス。絶対領域。
その4。
大物なのか抜けているのかよくわからないブンビーさん。ここでスコルプさんとの友情が芽生えました。
もうすっかりひょうひょうとしたオヤジです。もうちょっと切れがよければ後藤隊長になれたのでしょうが、どうもスベっているのでやっぱり抜けたオヤジです。
そんなわけで無実の罪を着せられて、戦闘すら許されずあっさり沈没。
ドスのきいた「YES!」が怖いよ君たち。ああ、女の子って怖い怖い。
ブンビーさんはこんなノリで一年間、やられ役であってほしいものです。
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