たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ぼくらが本にさようならをする日。

WEB拍手よりピックアップです。

たまごさんは漫画をよく好んで、大量購入していらっしゃるようですが、本やゲームを廃棄したり、手放すことはありますか? 
自分は、もういい歳ですしライトノベルやら漫画やらは始末しようと思いますが、たまごさんには、こういう基準で始末しているとか、あるいはこれだけは絶対に手放せない、墓場まで持っていく!という本はおありですか? 
自分は本の選別をつつ、堤抄子先生の「エルナサーガ」は手放せないなあ、と本棚に戻しました(未読でしたら是非に読んでみてください。無印は国家間の戦争、エルサガ2は宗教テロや自爆?テロがテーマなので現代社会に通じるものが あります)。

ええ。もちろん本はある程度は整理します。それでも普通の人に比べたら相当貯めっぱなしだと思います。また多く買っている人に比べたらおそらく全体量は少ない方です。
ちょっとここらで、自分が本を処理する場合の基準と、絶対に手放せない本を書いておこうと思います。参考になるかどうかわかりませんが、「こんなオタもいるんだなあ」と思っていただければ幸いです。
 

●1、いつでも手に入る本やマンガ喫茶で読める本●

自分はジャンプサンマガのマンガも大好きなのが多くて買ってはいるのですが、正直「読みたい本」全部は買えません。
となると優先度として「なかなか手に入らない本」>「大好きな本」>「面白い本」になります。
この「面白い本」がクセモノで、面白いから巻数が多いわけですよ。
途中まで買っていて、確かにすきなんだけれども本棚を圧迫してきたなと思った場合は思い切って切ります。好きなのに切ります。
だって、絶対いつでも手に入るのわかってますし、読みたいときはマンガ喫茶にいけば読めるわけです。
それでも手元においていつでも読みたくなるとまとめて買っちゃうのですが!ようは本屋さんが「お金を払って読む書庫」みたいな感覚です。
 

●2、肌にあわなかった作品●

最も多くの人が本を手放す理由はこれだと思います。自分ももちろんどうしても肌に合わない作品というのは存在します。
ただ、なんというか変な意地みたいなものがあって、「ちょっとまて、それは自分が気づいていないだけでもっと読み込んで楽しさを探すべきじゃないのか?」というストップをかけます。そうすると大体が面白いところあるもので、さようならはしなくなります。
それでも「さようなら」をするのは、多くの場合感覚の違いで受け入れがたいものに絞られていきます。他にそれを好む人は絶対いる。しかし自分が読んでいて妙な違和感を覚えて心地悪さを感じてしまった場合は、それは「うまいへた」ではなく完全に「肌にあわない」ので、とりあえずよりわけていきます。
意外とマンガの好き嫌いって、うまいへたの部分じゃなくてこういう感性の違いでうまれるんじゃないかな?と思ったりします。だから一般的に評価がものすごく低くても、肌にあって心地よいものは自分は高評価として手元に置いておきます。
 

●3、卒業。●

色々書きつつも、いやあ本を売ったり捨てるのはしのびない。
「なかなか手に入らないものではない」「資料として今すぐ必要ではない」「がんばったけど肌にあわなかった」となると、絞られていった作品にさようならの儀式をします。
でもねえ。本を好きな人、というかフェチな人はわかると思うんですが、どんなに自分が「この本は嫌いだ!」という作品でもさようならするのは辛いもの。置く場所あるなら取っておきたいものです。
ようするに、夢は図書館に住むことなのでしょう。しかし住んでいる場所がそれを当然許しません。
ケロロ軍曹」が本を捨てられなかったフユキに「新しい本に出会うためには古い本とお別れしなければいけない」というポジティブな発言をしていてぐっときたことがあります*1
そんな意味で、自分をリセットする卒業の意味もこめて、本を手離すことも覚えました。
まあ「また手に入るだろう」という保険はかけておきますが。
 

●面白いか面白くないかではない、本とのわかれは出会いのはじまり●

「本を手離す」というのは、実は自分の視点を切り替えるきっかけでもあります。
そりゃもちろん、どうしても肌にあわなくてさっさとさよならしたい本もあるでしょう。
しかし、今までどうでもよかった本も、いざ手離すということを考えた時に「いや待てよ、本当に自分はこの本のことをわかっていたのか?」という問いかけができます。
捨てようとした本を改めて読んでいたら「むむ、これは惜しい」となることは多々あります。
また逆に「この本は本当に面白かった。だから今はあえてさようならをするべきかも」という別れかたもあります。
 
できれば無限に買った本をおいておきたいものですが、そうもいきません。
特に本を「捨てる」っつうのは気分の悪いものです。「売る」のはまだ、誰かが手にすると考えられる分ましです。
あとは、自分との折り合い。今もっているものを手離すことが次の出会いのはじまりと信じて、さようならとこんにちはを繰り返し。
 
なーんかお金を媒介にはしていますが、人間の出会いみたいなもんですよね。
 
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オマケ。
「絶対捨てられない本」ということで書いてあったので、いくつかあげてみます。列記。
夜想シリーズ(ペヨトル工房のコンセプトマガジン。血眼で集めました)
・「わずかいっちょまえ」(私の人生を変えた本。何冊も持ってます)
・「サナギさん」(いわずもがな)
・「なつのロケット」(常に読みたい本ではないです。年に一度は読みたい本です。)
・「上海丐人賊」(どっぷりはまって今でも好きな自分の宝物的なマンガ。)
・「究極超人あ〜る」(人生ではじめて買ったマンガだから。今も理想。)
・「ヤンデレ大全」(自分が始めて書かせていただいたお仕事だもの捨てられるわけないじゃん!)

*1:当の軍曹は捨てずにためっぱなんですが。