たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「かわいいは怖い」。

●プランBだ。●

欧米製ゲームが日本市場で売れない理由 「日本のプレイヤーは若くてアニメ的なキャラを好むが、米国のプレイヤーは30歳くらいの大胆な男性を好む」(2ch)
もうそりゃそうだよなあとは思いつつも、ララ・クラフトにはやはり萌えられません。燃えるけども。
でもそれならいっそ「ガチムチの男にしてくれないかなあ」と思う気持ちがなんだかわかります。
 
おそらく、日本でもX箱360ユーザーはかなりの割合で局地的にマッチョ好き。絶対「ギアーズ・オブ・ウォー」のドムに萌えてる人多いです。多分。きっと。ベアードのツンデレっぷりはすごいんだぜ。
とそんなことを書きたいわけじゃないです。
 
このスレの450に注目していただきたいんです。ハーフライフ2のガッポイ*1を幼女化した3Dイラストが載っているのですが、これが日本的にかわいいもんだから、かえって恐ろしい。
 

●「かわいい」の凶器●

少年少女が攻撃的な視線を向けてくることの恐ろしさは、ある意味非常によい意味での、あざとい行為です。
なんせ少年・少女というイメージが神秘的だったり、守られる弱いものだったりするのに、それが牙を向いてくるんだもの。そりゃ不意もつかれます。
ガチムチのクリーチャーが向かってきたら覚悟も出来てるので銃をかまえるっつうものですが、年端もいかない幼女が凶器振り回してきたら腰も抜けます。
加えて。マッチョ戦士なら倒しても安心できるのに、子供キャラを倒すとなんとも言えず後味が悪い。やってること同じなのにね。
 
この奇妙な感覚は、日本だけのものではないとは思います。在に、ホラー映画での少女モンスターキャラは定着しています。
しかし、日本人はすごい。何がすごいってその「怖い」を「萌え」に変えられる力すらもってるんだもの。雑食というべきか、なんでも吸収できるというべきか。
 
もちろん個人差はある部分です。誰しもが受け入れられるものではありません。
しかしオタク文化・サブカル文化の中での「かわいい」の暴走は、とどまるところを知りません。
苺ましまろの名キャッチコピーにかわいいは正義というものがあります。必ずしもそうではないかもしれませんが、場合によって「かわいい」は義をねじふせる力は持っています
どれだけ屈強な戦士が挑もうとも、「かわいい」という名前のモンスターはどんどん膨れ上がり、圧迫していく。かわいい子が凶器を持つんじゃなくて、「かわいい」自体が凶器になっている気がします。
それが、快感なんですよなあ。
 

●「守りたいもの」が牙を剥く●


以前も引用しました「銀星倶楽部」の一枚。
「未来日記」から、「萌え」世代のモンスターについて考えてみる。
エース連載の未来日記ヤンデレの名を一躍轟かせ、もういい加減ムチャしないだろうと思ったのにまだまだ底抜けに攻撃をしかけてきます。なのに、由乃はかわいいのです。「かわいい」ことが最大の恐ろしさです。
また、電撃大王ガンスリンガー・ガールに出てくる少女達も非常にかわいく、トリエラは俺の嫁とか思います。思いますが、あの中に萌えを感じた瞬間、その罪をも問い詰めてきます。すでに人格も曖昧で、大人の都合で一度死より酷い目にあいつつ、戦いのためにいじられている子供達。彼女たちの澄んだ瞳は攻撃こそしないものの、こっちを見ることで人間の悪意をむき出しにしてガリガリ傷をつけます。
こわい、こわい。これがどちらもガチムチの男じゃないから恐ろしい。
 
由乃ガンスリ少女も、少女の姿をしているため非常にかよわく見え、一瞬でも「守ってあげたい」という気持ちがわきます。それ自体が時にはエゴだったりもするのですが、実質は自分達の方がはるかに弱いというトリックにしてやられます。
 
先ほどあげた作品は比較的明確に、かわいいものがキバを剥いてきます。
しかし他の美少女キャラクター達が出てくる作品も、中にはキバを剥いて飲み込まれているもの、あるかもしれません。
こちらが無防備になったところを、喰らいつくす軍隊アリ。
かわいければかわいいほど、少年少女たちはムキムキの戦士やクリーチャーよりも簡単に僕らを倒していきます。
そこに気づいた時、その萌えの力におののくか、それすらも包含して愛しきるかはその人次第。
自分はただただ、「かわいいもの」に手を伸ばしても届かないことをわかりながら、ひたすら求めひれふすばかりです。
アイドルと書いて、偶像と読むが如し。
 
〜関連記事〜
「ガンスリンガーガール」が「ガンスリンガーガイ」だったら僕はどう受け止めたのだろう。
リコの澄んだ瞳がきれい過ぎて、怖くて逃げたくなる。


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でもフィギュアは買う。嗚呼。

*1:エイリアンみたいの