たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

もっと自由に、好きなものを好きと言える感想文を!

読書感想文のエントリに対して多くの意見をいただいたので、ちょっと紹介してみます。
意外と「こんなのでも書いちゃうんだぜ」という「楽しんで書く感想文」が多いので、面白いです。その文が読みたくなりますよ。

そういえば、自分の友人が言っていた話なのですが、
友人の通っていた学校には「タウンページの読書感想文」を書いた生徒がいたそうです。
なんでも「タウンページだって本だから」という単純な理由で書いたとか。
そしてその生徒は翌年「広辞苑の読書感想文」を書いたらしいです。
いやあ、読書感想文の猛者って探せばいるものなのですね。

アナーキーでかっこいいです。それで文章を書ける発想力がすごすぎる!たいした子です。
そのくらい型破りなほうが面白いですよね。多分最近の先生の中には柔軟な方も多いと思うので、そういう感想文大歓迎の場合も多いかも。
しかし電話帳で何かいたんでしょう。気になります。

読書感想文のエントリ、興味深く読ませていただきました。自分も読書は好きだけど感想文は嫌いなたちだったんですが、無理やり書かせられるからだったんだなあ…と今更確認。でも中学時代にブギーポップは笑わないで感想文書いたことがあります。中学生の自分にとっては衝撃的な作品で「怒られてもいいやー」と好きなように書いたらなぜか先生にえらく気に入られました。
どこかのコンクールに出したいから清書しろといわれたんですがあれどうなったんだか(笑)

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ど、どこに原稿が…。
本当に好きな作品で好きなことを書く、というのが一番楽しいんですよね、実際。課題図書は面白くないのが多い(たまにすごいのもあるけど)ので、特に中学生の鬱憤たまる時期にはしんどいです。
しかしブギーポップはいい選択のような気がしてなりません。「怒られてもいい」っていう気持ちののびのび具合が先生にも伝わったんでしょうね。そもそも「ラノベ」ってどこからどこまでという区切りはないので(「ヤングアダルト」だと割りと感想文書いている人も多いでしょうし)、もっとラノベで感想文書くようにしてもいいのかもしれません。
そして、好きなラノベをほかのクラスメイトにも読んでもらおう!でも「ルイズたんかわいい」だけとかはちょっと恥ずかしいのでなしな!

読書感想文といえば、私は小4の夏休みの宿題で「磯野家の謎」といういわゆる謎本で感想を書いた記憶があります。中二の時にはエドワード・ゴーリーの絵本の感想文を書いていました。 「ウエスト・ウイング」という挿絵しかない本でしたが、がんばって書きました。自分なりの反骨精神の表れ…だと思います。

ウエスト・ウイング
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これで書いちゃうのかあ!それは才能ですよ。本当の意味で物語を読める人だと思います。
ギャシュリークラムで感想文書けたら、それはすごい才能のような。「絨毯の下で圧死した子について検証して、人間を知りました」。いや、わからないか。
感想文の授業も「絵本で討論する」からはじまったら意外と楽しいような気がするんですけど、どうかなー。

読書感想文、何の疑いもなく漫画原作の小説で書いてました。もう○年前ですが…。

物語は物語ですものね。自分も「オネアミスの翼」のノベライズ版で書いたことあります。いや面白かったんだもの。

読書感想文についてのエントリー面白かったです!好きでもない感想文を書かされて毎年賞ってたものの、苦痛すぎて『◎◎を面白いと思うのは私だけでいい…誰とも共有できなくていい!」な、立派な引きオタが完成しました…

あああ、そ、それはありそう…。結局「感想」が求められない「感想文」ばかり繰り返すと、よさげなことを適当に言える能力は身についても、本当の感受性が育たなくなってしまうんですよね。

僕は今18歳ですが、中学生の時に時雨沢恵一氏の「アリソン」で読書感想文書いたことがあります。
「本当に正しいことは何なのか」という葛藤が受けたのかコンクールに出す羽目になってしまったのですが、先生に本を見せると「あ、こういう本か……」みたいな反応をされたのを覚えています。
しかし裏を返せば、ラノベを知らない人達はその本が純文学かラノベかで先入観的に価値が決まってしまってて、内容の優劣が後からつけられているということもあるということですかね……
漫画でもそうですが、外見にこだわって本質を楽しめないのは勿体無いことだと思います。これから、もっとラノベで感想文書く人増えそうですしね……。

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うーん…まさに外見で判断、なのですね。いや、100%わからないわけではないのですが、やはりそれはどうなのかなあ。
純文学がえらいわけじゃないですが、それだけの価値があるのはまあ間違ってはいないとは思います。でもラノベのすばらしい作品に価値がないわけでも決してないです。本当に先入観なんでしょうね。
例として、桜庭一樹氏の作品がラノベ版と絵なしハードカバーが出たのも興味深いところ。文章は同じなのですが、そのへんのボーダーがあるのはわかりつつも複雑な気分です。手に取る機会が増えるのはいいことなんですけどね。
少なくとも、マンガだろうとなんだろうと、価値を認めた文章に対しての返答を見た目で変えちゃあならん気が自分はします。
アリソンとか、キノの旅とか、感想文にしたら面白いのががんがんあがってきそう。

自分は高校時代、ラノベ通り越して、『下級生』のノベライズ版(18禁)で読書感想文書いたことがありますね。
勉強合宿の時「読書感想文の本だ」という建前で持って行って、先生に取り上げられたのもいい思い出です。(後からちゃんと戻って来ましたが)
それが長じてか、今では外注でエロゲーのライティングとかやってますので、人生分からないものだなと。

プロの方ですか!
愛をこめた文章に貴賎はないです(年齢制限はある)。それが高校時代からしっかり通っておられたんでしょうね。逆に言えばそれだけの突き進む力があったからこそ、という気がします。すごいなあ。
そのくらい「これが好き、面白い!」といえる力は、子供の時はもちろん大人になってからでも持ちたいものです。

どこかで、原爆ドームについての講演を聴いて感想文を書きなさいと言われたある小学生が「原爆なんてスゴいものを落とされたのに吹っ飛ばなかった原爆ドームってスゴい!」という感想を書いて先生からは「わかってないな!」と怒られたが、その後その子は有名な建築家になった。という話を聞いた事があります。
たぶん架空の話だと思うのですが、とはいえそういう独自の感想があるだけで本当にモノの見方って広がりますよね!子供の想像力って凝り固まった思考のオトナには中々マネできないから、もっと自分に素直な感想文を自由に書ける国語教育だったら今よりもっと面白い意見を考える人がいっぱい生まれて、あらゆる文化が発達して、今より更に面白い世の中になると思うんですよねー。

あー。それ仮に自分たちが先生だったら、いろいろ悩んだ末「不謹慎だよ」と言わざるをえない気持ちが痛いほどわかってしまいます。やっべこの子の文超おもしろっ、とか思っても、クラス全員の前でほめずらいですねこれ。「戦争はよくないけれども、この文の書き方はとても面白い」と言うのが精一杯か…。
なんにせよ、感想文に関しては「こういう答えを書いてほしい」というのを先に出しちゃだめなんですよね。おっしゃるように、絶対子供はもっと柔軟な発想で返してくるでしょうし、それをつぶしちゃいけないと思います。
ああ、ACのあの宣伝思い出しますね。

いろいろ突っ込みどころもあるかもしれませんが、それらも含めて色々考える価値のある部分かも。
 
教育自体難しいものですし、そんな簡単に「感想文をうまく使う方法」が実践できない場合も多いと思います。絵本すら読めない中学生もいっぱいいますし。
しかし、そういう中にだからこそ自由に爆発させられる子もいっぱいいると思います。大人が何か答えを先に出すのではなく、感想文くらいは子供が自由にできるといいのですが、そうなってくると「国語は言葉の勉強なの?芸術教科なの?」という問題も。

井上ひさしは子供たちに読書感想文書かせるのに反対だそうで。いわく「子供をみんな作家か詩人に育てるつもりか」とのこと。感想文より要約文の練習をさせた方が将来に役立つと述べられておりました。僕は要約文が苦手ですけどね。どれもこれも重要な気がしちゃって。 ちなみに中三のとき、読書感想文を『バトル・ロワイアル』で書いたのもいい思い出。

「バトルロワイヤル」は話題になりすぎちゃいましたが、自分もあれは中学生の時だからこそ読んで感想を書く価値はある気がします。トラウマっちゃう子もいるかもですが。
はて、確かに要約文のほうが間違いなく役に立つでしょうね。そういう授業はあったほうがいいと思います。
ただ、「感受性表現の国語」をなくしてしまうのもなんだか味気ない。作家にしなくてもいいけど、「これ面白いよ!」を言葉にできる力は身につけてほしいなとは思います。「感想文」じゃなくて「感想」を出す場があればいいのにな。その自由な受け皿は、ほしいところですよね。

Web拍手で読書感想文について取り上げて下さってありがとうございます、ここまで長文で熱く語ってくださった事に感謝です!

こちらこそ、面白い話題ありがとうございます!こうやって話できるのがサイトやってて一番楽しかったりします。
 
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