たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

本当はちょっと怖い「知ったかぶり」(する方が)。

ネットってほんとすごいですよね。
何がすごいって、自分がいかに井の中のカワズなのかをリアルタイムで教えてくれることです。
もしネットがなかったら、自力で歩き回りいろいろなものを見ないと「うわあ自分はこんなものか!」と言うのに気づかず、「アオイホノオ」状態で部屋で増長してしまうんだろうなあと思うことしきりです。怖い怖い。*1
とはいえ、もう毎日文章書くのが癖になってしまった自分としては、そここそが「びくっ」となるところだったりします。
特ににオタク的なことが好きだと、ある瞬間ふと、怖くなることありますよね。
 

●知ったかぶりぶり●

オタク会話は知識ありき。
…というのは別に決まりごとでもなんでもないのですが、話していて「ああもっと知識があったら3倍楽しいのにぃー!」ということはしばしば。
しかし、そこでちょーっと知識がついてくると、その楽しさがわかってしまって自慢げになるおいら。
気づけば「釈迦に説法」な状態に陥ってしまい、言い終えたあとに「あああ、ぼくは何を言ってしまったんだ、あの人10倍詳しいじゃないか!」みたいな。
ひー、怖いね。
 
なのに、なのにですよ。
のど元過ぎればなんとやら、話しているとついつい「知ったかぶり」で「そうだよねー」とか言ってしまう自分。
不思議とオタ会話以外ではあまりそういうことないんですが、なぜかオタ会話だと頻発してしまいます。
自分を大きく見せたいどころか、むしろ加賀愛レベルで「すいませんすいません」と言ってしまうくらいなのに。
 
実はむしろ「だからこそ」の知ったかぶりが多かったりします。
 

●この場を壊したくない恐怖●

もちろん知っていることを話すのは楽しいですし、それが生きがいみたいなものです。
ですが、ふと自分がそこまで詳しくないアニメの話題で盛り上がったときの、絶妙なきまずさといったらないわけです。
「つまらないなあこの会話」じゃなくて、「やばい、なんだかこの場を壊しちゃってるオレ?」です。
相手が好きなものを否定するのはなんだかイヤですし、盛り上がってる雰囲気をそっぽむくのもなんだか気まずい。
そしてちょっと背伸びしてみたり。
 
趣味人っつうのは目ざといもので、簡単に見破ってくれます。そりゃそうですよね、好きなものですし。
背伸びなんてしないで「へー、それどんなの」の一言があればいいのに!ああ自分のバカバカ。でもつい「そうだよねー」とか言ってしまう自分にビクビクです。
 
そんなわけで、「知ったかぶり」はする方が怖い、と自分は思ってます。ほんと怖い。
 

●発信者として話すとき●

ネット社会はすごいもんで、どんなに詳しいつもりでもさらに上には上がたくさんいます。完璧!とか思っても多分日本で1万人目くらいってなもんです。1位になることはまずありません。
そうなってくると「釈迦になんちゃら」は日々のことになります。誰が何を言っても、「でもそれ知ってるよ」と言われるのがオチです。
だから「これがこう好き」というのはなにげにおっかないことだったりします。
ましてや、好きな作品の作家さんがぐぐってチンすれば、ブログならまず検索に引っかかります。誰が見ているかわからないのです。
 
だから言葉をひかえます………なんてできない!
だって好きなんだもの、だって話したいんだもの。
慎重に言葉を選んで選んで、色々周りの知識も調べて…でももちろん足りない。100%のお話なんてできません。アニメ1作品が好きだからといって、その作っているスタッフや過去の作品、動画の技法や描き方などまで確認できません。もちろん知っているほうがさらに深く愛を述べられるのは間違いないです。
 
このへんは大きく意見別れるところかもですね。「知識があることが楽しみ。作品を見るために、好きではなくても知識は吸収するべし」という人と「楽しい時間だもの、好きなものを好きなだけ見ていくほうが時間の得だよ」という人と。どちらが間違いというものではもちろんないです。
 
自分は比較的前者だと思います。
苦行でもないんですよね。好きなものだから。
ただ、やはり限界があるわけで、しかもさらに上の人を見ると「オタクとして未熟」とか思ってしまうわけなんですよ。そもそも「オタクとして」という言葉自体ちょっと言葉そのものに流されている気もします。「自分自身が」じゃないあたりが。
それを考え始めると、本当に言葉に詰まるのですが…。
 

●言って砕ける●

当たって砕けよ、じゃないですが、オタク的な文化はそもそも「好きだから選んだ」わけです、どこかで発射しないと逃げ腰になっちゃいそう。
ある意味、今のネット社会が本当の自分の姿を見せてくれるからこそ、出てくる不安でもあるのですが。
怖いよ怖い。でも好きが上回ったら「言って砕けよ」。砕けたら謝ったり教えてもらったり。
 
自分の無知を知りながら、人に教えてもらえるようになるとさらに楽しくなるのもまた、自分はオタクなんだなあと思う次第です。
 
常に、タラちゃんみたいに純粋でありたいなあ、と思いつつ、エロリい話ばっかりしか浮かばない自分はすっかり汚れちまいました。でも楽しいです。ごめんなさい楽しいんです、ええ!
 
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ちょっぴり後ろめたいくらいがオタク的には心地イイ。
 

*1:アオイホノオは動き回るから乗り越えるんだけど。