たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

絶望先生14巻の久米田先生の道化に、哀愁を感じるソネット。

そして絶望先生14巻買ってきました。

久米田先生が小学館ネタをいかに笑いにし続けてきたかの苦労が紙ブログににじみ出ていてもう…。ええ、「さわら」「ぬ」ですね。
ただ、ここにはつい笑ってしまいました。

当然、死者にムチャ振りした漫画家も地獄行きです。

まゆたん!
レーダー高いなあ。
時事ネタや危ないネタもおさえながら、ちゃんと読み終わってから「あー面白かった」となれるのが久米田先生らしいところ。それが一番大事デスヨネ。
 
久米田先生の逆武勇伝(ヤマカムすーぱー)
改蔵時代の久米田先生については山田さんが丁寧にさらっているので、参照。
『さよなら絶望先生』第十四集におけるサンデー問題ネタの扱い(するんぱしっく・わ〜るど)
14巻のまとめはこちら。
かなり直接ネタにしつつも、それでもまだ愚痴ではなく笑いに昇華しようとし続ける姿勢にはほとほと頭が下がります。単行本作業の時の量の多さを考えるとなおなお。ものすごい追加量ですものね。
 

●ネタはネタとして、地獄から笑わせるよ●

紙ブログより。

あぁ、でもまだ僕、無間地獄にいるんでしたっけ。
こちらの無間地獄は、あちらの無間地獄より少し暖かいです。

上記で引用したサイトを見ても分かるように、どこまでか本当かはともかく、苦労はかなりしておられたようです。
しかしネタにはしても、そこで道化になる久米田先生。今回も「もうすんだことじゃん!」と、一見自虐で痛々しいような叫びを書きつつも、文体を見てのとおり笑いに変換しています。
していますが伝わってくるのは久米田先生の苦労と努力。まさに血と汗と涙の結晶…。
少し暖かいです、がちょっと涙を誘います。

いや、ネタならネタ扱いされて、失笑していただければ良かったものを。今回の一件は完全にネタ潰しじゃないですか。せっかく人が屈辱に耐えて、面白おかしく描いたのに、マジに捉えられたら笑ってもらえなくなるじゃないですか。

苦労はするもんなのは分かっているよ、色々理不尽もあるよ、でも屈辱に耐えて「面白く楽しんでもらいたい」というこの久米田先生の姿勢がたまらなく自分は尊敬します。
世界を改革するほど何かをしようとするわけじゃない、ただそれらも全部ネガティブからポジティブに笑い飛ばせばいいじゃない。

関連:久米田先生が放った、パロディ・風刺マンガとしての視点の広さ。
 
久米田先生がすごいのは、これを単行本で集約したことです。
これからえんえんと何週間にもわたってネチネチとネタにすることもできるでしょうが、そういうところだけで出すわけではなく、かつアニメのような見られない人ガ出てしまう媒体でもなく。
絶望先生が好きな人が手にする本で、久米田先生の気持ちが本当に知りたいファンのために、それでもまだ道化を演じながら、笑わせながら小学館問題をかけぬけていきます。
 
思い切り反論するのも手だったでしょうし、スルーするのも手だったはず。しかし彼は優先順位の上位に「エンタテイメント」をおきました。
今回の事件を知っていて頭を抱えている人も、読み終わったらすっきりするよ。
久米田先生の毒舌の優しさは、もっと評価されていいんじゃないかと思いました。
 
久米田先生に関しては、世界を見ながら笑わせてくれる作家さん、と受け止めたいと思います。余計なことは考えずに、素直に笑うことにします。
 
一枚5000円上がったってのはちょーっと気になるけどなー。