たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

物語型エロマンガと、エロス型エロマンガ、どっちがすき?

今完全に頭がエロマンガモードで、エロマンガのことしか考えられません、すいません。コミケ終わるまではご勘弁ください。
 
 
エロマンガ好きな人にしてみたらいたって「当たり前」のことかもしれないことを書いてみます。
エロマンガを手にとって読むとき、ベクトルが二つあるかもしれない、という会話をある人としていました。それが納得だったので。

1・エロいものを求めて。
快感度重視、ファンタジー的な性も含めてとにかく、いかにエロいかを突き詰めた、性の芸術のような作品。いわゆる「抜き系」。
2・物語的自由度を求めて。
18禁=グロ描写もいける・ストーリー的なひねりも加えられる、という見方。エロシーンを毎回入れることで、一般誌ではなかなかできない内容を、18禁ステージゆえに表現できる。

この1と2の両極端ではなく、どちらかにバランスをとることでその作品の色が出てきます。あるいは横軸が「人間描写(そのキャラの人生など)←→直結エロ」、縦軸が「ストーリー←→明快さ」みたいに見ることも可能かもしれません。「バカパク」とかみたいな感じです。
 
たとえば「直結エロ・明快」に位置すると、性癖を満たすことをいかに追求するかに力が置かれます。「人物描写・ストーリー」に重点をおくと、性を交えながら事件や心情を繊細に描いた重みが出てきます。
 
この二つの方向のバランスが「どっちに寄っているといい作品」とはならないのがエロマンガの面白いところ。
抜き系求めている人に重厚な作品勧めてもイマイチなんですよね。「物語が邪魔」という人がいるとしても、それはごく当然なこと。だって「開いてすぐエロス」「最後のページまでエロス」が見たい場合ってあるじゃあないですか。そういう媒体なんだしー。
逆に、エロ嫌いでもエロを含んだ描写が大好きで心にクる、という人も多いと思います。じゃあエロいらないんじゃないの?といわれるならそれはNO。エロがあるからそのキャラの本質が深まるってものです。あとは18禁ゆえの自由度です。
 
これ、理想点ってないんですよね。なんとなく「エロくて、物語性もあって、人物描写も深くて、明快」だとよさそうですが、そもそも色々な部分で矛盾しはじめます。特にページ数的な部分で。
なんせストーリー物を描くときに「今月はエロあり、来月はエロなし」ってできない難しさ。一月のページの中でどうバランスとるかが本当に難しく、かつ読者としてはたまらないところだったりします。
 
んじゃ君はどっち好きなの?と問われるならば、「時と場合による」という答えを出しておくしかないのが事実。やはり開いて即エロが見たい時もあれば、じーっくり時間かけてページをめくりたいこともあります。なので「どちらも買いためておいて、好きなときチョイスして見る」という感じです。
 
エロ度もありストーリーもあり、という作品もたくさんあります。おそらく鳴子ハナハル先生の「少女マテリアル」は、そのような意味でもかなりバランスが取れていたためにあそこまで爆発的に人気が出たんだろうなと思います(今まで待ち焦がれていた、という要因もそこからじゃないかなと)。
関谷あさみ先生の「YOUR DOG」や、霧恵マサノブ先生の海シリーズなどのように、長期連載によってストーリーが描かれることで、よりいっそうエロくなる作品もあります。
 
「抜き系」が好みか、「ストーリー系」が好みか、「両方バランス型」が好みかはばらばら。
そのへんを自分でも見直してみると、次に「どんな本が好みにあうか」が表紙などからも見えるようになってきて、ちょっと面白いんだな。
 

あと個人的に今、楓牙先生の作品がすごくお気に入り。WEB拍手で教えてもらったのですが、それぞれ単行本別に物語が成立しつつ、全部の単行本で見るとキャラがクロスオーバーしていて関係が深まるという、テクニカルなことをやっています。「男の子女の子」はロリ寄りで、人物関係も緻密に描かれつつエロいので、ここから入るのがオススメ。あ、ロリショタ寄りです。なのでオススメ。
自己分析ですが、多分今は物語寄りに気がいっている、んでしょうねえ。物語の流れにエロスを求めているというか。