自分的カンフル剤なマンガをあげてみるの巻
なんかあっちこっちで「このマンガが面白い」的な話が盛り上がっているのでこれは便乗しようそうしよう。
マンガがつまるとかつまらないとかなんて話はどうでもいいです。
面白いマンガの話しようぜ!
といっても、「GIANT KILLINGは素晴らしい!」とか「よつばと!はいつも良くできている」なんてのは自分が言うまでもなく他の人がガンガン言っているはずなので、ここは思い切ってオシャレで知的なのは一旦外します。
思いっきり趣味に走って、自分が体調悪いとき、見るだけで気合いがみなぎる、読むカンフル剤を紹介してみようと思います。いわゆる合法覚醒剤。
ようするにドーピング。なので合わない人は多数と思われますが、エンドルフィン出す系の本があると結構日々幸せになります。
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●殴り合い、宇宙☆●
完結しました。「バキを女版にしたんでしょ?」とか言う人は、バキ全部読んでから9巻全部読んだ方がいいです。板垣イズムを共通言語にした上でさらに、高遠るい先生の善意と悪意でできあがった「いかに相手を裏切るか」で成り立ったような爽快アクションです。結構グロ注意。
自分が自己紹介求められる時は「女の子が愛し合ったり殺し合ったりするマンガが好きです。」と必ず言うんですが、まさにこれのことです。一線を完全に越えた、少女+被虐・加虐の美学は、脳の活性化にもってこい。
余談ですがチョコレートの日本公開まだかなー。
このマンガは上の「CYNTHIA_THE_MISSION」と違って、ぎりぎりの土俵際でこらえています。一線を越えるか越えないかのラインを描いているんです。そのラインを超えそうなとき「いくなら一緒に!」というリリカさん最高です。
茜のしっかりした殺人的な強さもいいけど、なんせ毒島リリカの理不尽な強さがたまらん!疲れた脳みそなんて一発パンチアウトだ。
「でろでろ」はゆるいギャグとして、「ミスミソウ」は人間不信物として描き、強烈な個性を放っている押切蓮介先生。気合い入れたいならなんといってもこれ。
なんといっても隊長ですよ。幽霊への恐怖を気合いで乗り越えて、その気合いで理不尽に殴りつける。幽霊の方が逃げていく!というむちゃなパワーにこちらも気合い注入されないわけがない。
あとは最近話が島の人間の恐怖へ向かっているのですが、歯を食いしばって立ち向かう主人公と隊長がいれば、なんとかなりそうな気がしつつこっちも歯を食いしばっちゃう作品。さあ拳握れ。
●ダウナー的なアッパー感●
食料をネタにした近未来ものなんですが、デザインされたお人形さんのようなキャラたちが、人間の汚い部分丸出しで戦う様がなんせ美しくグロテスク。続刊「ファイヤーワークス」も素晴らしいですが、まずはこちらを絶賛しておきます。騙されたと思って読んでみてください。いい意味で騙されます。
題名の「ピュアトランス」はトランスミュージックのコンピレーションアルバムから。そんなわけでガチのトランスやハードコアを聞きながら読むとさらにトリップ。
ギャグパートは基本アッパー系で、おかしな方向にどんどん突き進むのが心地いい道満晴明節なんですが、物語全編を覆うのは人の性とか業とか、人間ではない物の悲しみとかがいっぱい詰まったパンドラの箱。開けてしまうと一気に心の暗部にメスが入る感に襲われる、ダウナー系のクスリです。
だからこそ、刺激が欲しいときにはもってこい。ちなみに用法を間違えると逆にどん底まで落ちるかと思いますが、まだ大丈夫、うん大丈夫。机に常備してある本の一つです。
なんせキャラが二面性(プレイヤーと使用キャラ)もっているので単純に考えてもキャラ数は倍。しかも全員がコミュニケーション不全のような性格の持ち主。読めば読むほどどっぷりと脳みそがアッチにもっていかれます。
これは用法を間違えると本気で立ち直れなくなる可能性あるので注意。
●超絶アッパー系●
G=ヒコロウ先生はどれをとっても「なんでそういう発想になるの?」という熱気に満ちていて大好き。不条理というか無茶があるというか、ギャーっと力技で乗り込んでオチない!っていう感じがたまらなくアッパー。とりあえず考えたら負け。
一時期友人の間で「性欲オフ」ごっこが流行りました。
ここまでパワー満載な上にギャグも盛り込み、女の子は徹頭徹尾かわいくて、そしてエロいといバランスを保っているのが素晴らしい。
読んだ後もれなく、幸せっつーよりハッピーブレインになれること間違い無しです。1ページの密度が濃くてぼんやり眺めているだけでもハッピー効果あり。
とりあえず恵方巻きを食べよう。
何がどうなってるのかをロードローラーで押しつぶしながら大声で愛を叫ぶ大作、だと思う。多分。
やってることはむちゃくちゃで、言ってることもむちゃくちゃなんですが、それでもかっこいいのはガツンと正論的なことを言い切ってやりきるから。あとちんちん。熱さをギャグに昇華しながら、なにげにとてもいいことを言っているので、テンション盛り上げたい時にはオススメです。あとちんちん。
●気合い注入分●
同人を知っている人も知らない人も興奮度マックス。平野耕太節が凝縮されて手に汗握ること必至。未完ですが、1巻だけでも読む価値もちろんあります。HELLSINGのような派手さはないものの、リアリズムに基づいて強烈に熱を注入してパンパンなので、1ページ見るだけでぞわぞわ血がわきたちます。
続き見たいなあ。
島本和彦作品はどれも元気になるけど(場合によってはダメージ受けるけど)、中でもこれは手に取りやすくて大好き。
なんてったって最後の試合ですよね。あの猛烈にがんばりながら、へっぴり腰なところがたまらなくいい。最後の最後で、いざ逆転というときに逃げてしまうあの根性のなさとの闘い!うおー、分かるよ。変に自己犠牲的じゃない分かえってリアルだよ!
しかしほんとくたびれているときや弱っているとき、でもなんとか力入れないといけない時、運命に逆らい、歴史に逆らい、正義とか信念とかの向こうにあるものに歯くいしばって突き進んでいく彼らを見て奮い立たないわけにはいかない。内容の深みは話せばほんと長くなりますが、そういうのをすべておいといて、とにかくもう単純明快に見ていてゾクゾクします。
がばっとテンションがあがる、と言う意味では、脳みそにくるカンフル剤としてもってこいです。
なんてったって伊東伊衛郎ですよね。惚れないわけにはいかない。
入れないわけいかないよね。
「何よりも大切なことです」のコマを見るだけで、明日もがんばれます。がんばれるんです。
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自分流カンフル剤+覚醒剤でした。
もちろんストーリーあってこそなんですが、その本が持っている独自の熱量ってのがやっぱりあるわけですよ。作家さんが込めた魂が本にこもってるわけです。
そこに共鳴した瞬間、ページ開くだけでビンビンとエネルギーが届くわけですよ。
その共鳴度は人によるので、自分にぴったりの覚醒剤を是非見つけて、面白かったらこっそり教えてください。
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余談。
田中ユタカ先生の「愛人」とか町田ひらく先生の「卒業式は裸で」とか入れたかったんですが、さすがにアッパーではないので今回は除外。グロ系もなるべく除外。エロ系だけは「エロ覚醒剤特集」として別にやりたいかも。
あと、疲れてるときほどダウナーな本を読んで、かえって元気になるってことのほうが自分は多いです。