たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

2008年、このマンガがおいらの心をふるわせた!無節操版

2009年になりましたので、早速2008年に「これはすごかったよな!」というマンガを列挙してみたいと思います。
んで、選択基準です。

たまごまごが「ぐふう」と唸ったかどうか

これだけです。すげー主観です。
あと、順位をつけるのはナンセンスな感じがするので全部一律です。愛のままにわがままにチョイスします。
(※18禁漫画は以前やったので、今回は入れていません。)
 

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みつどもえ記事一覧
自分にとって2008年はみつどもえイヤーだったと言えるほど大好きな作品です。2009年もみつどもえイヤーになること間違い無しです。
とはいえ自分のまわりでの認知度は90%に近い作品なんですが、まだまだ知らない人が多いんだナーと冬コミで痛感したので、もっともっと読んでもらいたい作品の一つでもあります。
改めてこの作品の何が魅力か列挙すると。

・異常にテンポのいい8ページのリズム。
・変態だけど下品じゃない下ネタの数々。
・キャラの成長や人間関係の発達を、優しく見守っているところ。
・雌豚

でしょうか。
また、今の「太ましいキャラはかわいい」ブームの火付け役でもあるので、今後さらなる発展を楽しみにしている漫画でもあります。
ちなみに深読み要素も実は満載なので、そういううがった楽しみ方も有りな深い漫画だったりするんです、が、まあゲラゲラ笑うと吉!あと宮下は俺の嫁
 

いいか!アニメに限界なんてないんだぜ!「空色動画」
わたしたちが動くから、アニメは動くんだぜ!「空色動画」2巻
ガチ方面で自分を奮い立たせるカンフル剤としてお世話になっている作品。
女子高生が本気で、二次元の世界の無限の可能性に挑んで、どこまでもどこまでも遠くに駆けだしていこうとする熱さは、何物にも代えることの出来ない青春の鼓動。イメージとリアルが交錯する中で生まれる感情は心を振るわせます。
テクニック的にも様々なアニメーションの技術を漫画に混ぜ込んだりしている、実験作としても面白い作品です。今自分内では一番の注目株。
 高遠るい記事一覧
超絶理論と力技で、有無を言わさず突き進んだこの漫画も第一部完結!!完結後に高遠るい先生が3時間一人でカラオケ熱唱したのをニコニコにアップしたのを聞いたときには、高遠るい先生こそがそのままCYNTHIA_THE_MISSIONのキャラ何じゃないかとすら思いました。壮絶すぎるよ。

とにかく「愛し合い、殴り合い、殺し合う少女」がいかにかっこいいかを心の底から感じさせてくれる名作中の迷作。万人には向かないけど、スイッチ入った人には無言で差し出したくなる作品です。
第二部に続く期待もこめて…。
 今最も続きが気になって眠れなくなる百合作品。漫画としてよくできており、ポップで読みやすいというのも選んだ原因の一つなんですが、何よりも「うまく通じ合えない心」と「激しく叫ぶ感情」があまりにも心臓わしづかみにしてくるんですよ、素手で。
女の子の笑顔が好きな人、女の子の涙が好きな人、両方におすすめ。
 「ミスミソウ」に見る、閉じた社会と壊れていく心
答えと価値観の崩壊したセカイしか、見えない。「ミスミソウ」2巻
恐怖が生まれるその場所へ、拳握っていくんだろ?「ゆうやみ特攻隊」
2008年「このマンガが不安!」をやったら1位なんじゃないかと思うくらい、読んでいて不安ばかりがふくれあがる、超絶密閉型サスペンスホラーが「ミスミソウ」。
村社会の中で価値観が狂い、どんどん人間不信になっていく様子と、そこから生まれていく救いようのない惨劇がこれでもかと詰め込まれています。その上ハッピーエンドがもうすでに望めない状態になっているのに、まだまだ落下していくから見ていて不安でなりません。
なのに気になるから続きを読んじゃう…悔しいビクビク。
「ゆうやみ特攻隊」は逆に、そのような救いようのない恐怖を素手でぶん殴る爽快アクション。不安にかつにはさらなる不安を、恐怖に勝つにはさらなる恐怖を!
震えてるんだろ?じゃあ拳握って立ち向かえよ。
押切蓮介先生の爆走はまだまだ止まらない。
 このマンガがすごい!」で一位になったときに、賛否両論渦巻いた作品。まあ確かにワンピースよりも「すごい」のか?と言われると悩む所ですが、それだけ平均値が万人に受け入れられるものだった、というのも大きな「作品の力」なので否定はしません。
それに、やっぱり面白いんですよ。ギャグマンガとして買う人にとっては「なんかゆるい」という評価が時々見られるんですが、これぶっちゃけBLだと思います。いい意味で。それだけ「タイムリミットのある、二人の夏休み」的な関係性がものすごくいいんですよ。宗教ネタをからめているので逆にぼかされていますが、がっちり絡み合えない距離感と、知らず知らずに生まれている密着感が産むこの空気こそが、多くの潜在的なBL好きの心をくすぐる良作です。
あと「出オチ」なキャラ設定も、もう一つの名作「荒川アンダーザブリッジ」を見ればそれほど不安ではなくなります。「荒川」もキャラはみんな出オチですが、巻を重ねるごとに深まり魅力的になる関係性には心躍り、そして「失われる瞬間」がちらついて切なくなるばかりです。
楽しいこの瞬間。いつか失われる未来。その中で生まれる一瞬の関係性のステキさを描くのが中村光先生だと思うんです。
 入れないわけいかないですよね。漫画の歴史に残る傑作だと思っています。多分今後も毎年選ぶことになりそうです。全年齢、老若男女問わず楽しんで読めるっつうのはすごいことですよ。
でー、個人的には風香がいるだけで魅力3倍増し増量中。漫画の中には色々なアホの子キャラがいますが、微妙にしっかりしているのに抜けているというリアルさでは風香はダントツ。ぶっちゃけ結婚したいです。きゃっ、言っちゃった。
あとはみうら。みうらエロいよみうら。みうら・ジャンボフラグはもう脳内で完成しているんですが、恵那がいないとみうらはだめなんだよねー。だから恵那も大事。
あと地味にツボなのはとーちゃん・ジャンボフラグ。ありだよあり。
素直に楽しむもよし。隠された性的なイメージにニヤニヤするもよし。老若男女オタク一般人変態ノーマルみんな楽しめるすごい本なんだ。
 偽善だと分かっていても、僕はトリエラを守るヒルシャーを見たい。「GUNSLINGER GIRL 10巻」
読めば読むほど苦しくなる、底なし沼のような作品。色々理屈としては「ずるい」という意見も耳にしますし、確かにその通りなんですが、そのへんも含めて読者である自分の中のエゴと良心を丸裸にしてくれる作品でもあるんです。鏡を覗いたら、醜いすっぽんぽんの自分が見える、そんな気分。だから目をそらしたいけど、そらせない。最後まで読むこともまた自分の選択です。
女の子達はかわいくて可憐ですが、中盤からがっちりと編み込まれ始めた彼女ら全体を見つめる視線がなんとも冷静なのに、感情的。どれを選べばいいかの答えが全く分からなくなり、無力さを突きつけられたまま進むしかないこの感情も恐ろしいです。
そしてそこに性的なものを感じずにいられない自分に軽く嫌悪感。でもそれも事実なんだなあ。
2009年最も読むのが怖いマンガでもあります。
 男が感じるBL「同級生」のほんのりエロティシズム
そこまでBLが詳しくない自分ですが、これほどまでに目を閉じても脳裏に焼け付く作品に出会えたことは幸せでした。
心理描写もさることながら、おたがいの「他人の身体感覚の不思議さ」をきちんと描いているのもすごいところ。そのような意味では男に薦めるBLとしてはトップクラスです。
他の作品も含めて、中村明日美子先生は今後ますます注目される作家になるでしょうね。
 エロリ漫画として有名なこの作品。今更、とか言われそうですが、今だからこそチョイス。エロリを期待して箱に指を突っ込んだら、きっとねずみ取りに指を挟まれる羽目になります。そのくらい見事な釣り上げっぷり。
2008年のこの作品の展開にはただただ怯えるばかり。「先生えっちしよう!」みたいな明るくエロいコメディ路線が、音を立てて崩れていき、少女の幸せが何なのか全く分からなくなっていく様にはとてつもない不安を呼び起こします。
特に熱血硬派な青木先生がどんどんどつぼにはまってしまっている様子が痛々しい。だがそれでも彼なら、彼ならこの密閉された空間を壊してくれると信じたいばかり。
これからくるのはカタルシスか、絶望か。予想の付かないこの作品に期待を込めて一票。
 この作品を読んだのが今年に入ってからというていたらくで、話題に乗り遅れた感じでしたが…いやあ、このサイトの読者さんからコメントで薦められて読んでよかった!出会えてよかった!!!
最新の6巻の展開には涙するばかりですが、トータルで見てほとんどのキャラが、何か空虚でかさかさと乾いた心でいたんです。にも関わらず、どんどん道筋が見えてきたときに、焦り、叫び、もがくことで何とかしようと必死になるその様が心を揺さぶります。
この独特な空虚感と激情の狭間は、是非とも今の中高生に読んで欲しいところです。
あとさみだれのパンツな。
 ギャルゲ脳で読み解く「3月のライオン」
将棋は詳しくないですが、別に将棋を知らなくてものめりこめます。どのくらいのめりこんだかというと、電車で読んでいて乗り過ごしたほどです。まじで。
羽海野チカ先生はなんでこんなに男の子の感情を描くのがうまいんだろう。読みこみが足りないのでなんとも説明できないのですが、明らかに自分と立場の違う主人公なのに共感させられてしまい、熱くたぎる思いに震えるからびっくりします。
 チャンピオンの急上昇株。こんなマンガを待っていた!
自転車マンガは傑作が多いためどうしても比べられることが多い作品ですが、自分にとって一番これが貴重なのは、主人公がオタクだから。どうしようもない最後の最後で叫ぶシーンには「やった!!」と雑誌で見てついこっちまで叫んだよ!
真っ正直な熱血ものであると同時に、出てくるキャラ全員が隠れた魅力を持っているあたりもたまりません。登れ登れ、まだまだ登れ!
 学研風味のヒロインに恋をするよ「ホームセンターてんこ」
割と全年齢向けの、学研に載っていそうなよくできた工作マンガなのですが、おっさんビジョンのメガネをかけることで10倍は面白くなる隠れたモンスター。そのへんは2巻を読むとよーーーーーーーーく分かります。
ほんとね、工作をする少女に、同じ目線で恋をしてしまうわけですよ。元気はつらつ、真っ正面正当派ヒロインがいかに素晴らしいか、いかに普遍的な輝きを持つかを改めて思い知らされた作品。
 これ、入れないわけいかないっすよ。だって…興奮したもの!
監督VS監督の熱さ、個々のキャラクターの魅力、低いところから高いものへ駆け上る瞬間のカタルシスなど、魅力は満載すぎるのですが、自分が一番好きなのは「自分がサポーターになれる」こと。サッカーそんなに詳しくなくても、一緒になって応援するサポーターの一人として読めるんです。
サポーターは12番目のチームメイトですが、読者がまさにその位置に立たされるこの作品は、熱い。
 まず間違いなく、読み終わったらゲーセンに行きたくなる作品。
この作品は誰が読んでも面白いと思うんですが、ゲーマーにとっては格別です。「ハイスコア」という、他の人からしたらただの数字でしかない物に対して人間はここまで熱くなれるんだ、というのを魂のそこから描写してくれたからです。
1巻完結のまとまりの見事さも含め、漫画力にあふれた名作。
 泣いたり、笑ったり、おののいたりしました。
本当に心から大好きで仕方ない作品です。
色々書きたいことの多い作品ですが、完結の際のラストの台詞、「バスよりもメロスよりも早いよ」に全てが集約されていたと思います。ゲラゲラ笑いながら、じっくりと彼女たちの世界や価値観を楽しめる素晴らしい傑作でした。
多分これからも、落ち込んだとき、前に進みたい時、そして自分の姿を見つめたい時に何度も何度も読み返すことになる作品だと思います。
サナギさん、ありがとう。
 

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他にもまだまだありますが、とりあえずこのくらいにしておきます。
2009年も更にたくさんの名作に出会えることを心待ちにしています。
漫画が好きな人生を送れて、本当に幸せだよ自分は。