たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「『向いてない』って言われて素直にやめるような人間だったら」

●みんな大好き、うさくん

どかーん。うさくんです。長くなったよ。(LO作家限定ラクガキ掲示板)
みんな大好き、うさくん先生の明るいあいさつ。
あけましておめでとうございますうさくん先生。
 
あらゆるマンガ好きや作家さんに愛されているうさくん先生。その魅力はマンガの面白さのみならず、にじみ出る作家さんの人間っぽさと自虐ギャグです。
特にLO掲示板でよく使われるのは
「うさくんのエロマンガの単行本三冊目がでない」という話。

個人的には見ていて幸せになれること間違いなしのうさくん先生エロは大好きなんですが、やはりうさくん先生はあまりにも「ギャグが面白い」部分で頭3つくらい飛び抜けているため、LOという雑誌の中でのポジションは「巻末ギャグ担当」になってしまいます。適材適所、と言う言葉があまりにもぴったりこん。
それはすごいことなんですよね。誰もが「うさくん先生のギャグマンガが最後にあるとうれしい」って思えるほど、人の心を揺らす作品を出しているってことですもの。
しかし、相手が欲する「需要」と「供給」は必ずしも一致しないのが、最大の問題点なのです。
 

●自分の表現●

先ほどのリンク先のうさくん先生の言葉は、非常に強烈でした。書いてることは明るいのですが、プロの漫画家としてのものすごいしっかりとした芯を感じさせる一文なのです。

ちなみに。
「残念な報告」になる方もおられるかもしれませんが・・・
うさくんはまだエロをあきらめたわけじゃないです。
エロ描くの楽しいですし。でもずっと思ってるだけで実行できてないよ。
わかっています。「エロは向いてないよ。」とか
「ギャグに専念したほうがいいよ。」とかメールもらったりするし。
そういう意見が多いのはわかってますけど。
「向いてない」って言われて素直にやめるような人間だったら
そもそも漫画家になってないと思うよ。そう思います。

最後の二行は自分が衝撃だったので太字にしました。
ギャグが素晴らしい、という褒め言葉は、そりゃあもう褒め言葉この上ないのですが、その人が「エロマンガを描きたいのに」と思っているときには軽い傷にもなります。「エロは向いてないよ」というのが本当なら胸が痛いです。言った人はおそらく好意で、褒め言葉としていっているのだろうなとわかるからこそ、複雑です。
でも複雑な思いをしているのは外野だけで、うさくん先生は強い。
 
そもそも、ものすごい苦労を重ね、ひたすらこつこつと絵を何百枚も描くマンガ家さんです。
傷つくことも山ほどあるはずです。だけど描くのは「描きたい」という激しい衝動がそれを乗り越えるから、なんでしょう。むろん全員ではないですが、そういう人はやはりいるはずです。
売れっ子の作家さんだけれども、コミケに向けて同人誌をマイナージャンルで描いちゃったりする上に、突貫で寝ずにコピー本まで作っちゃう人だっているわけです。
なぜなの!?と聞かれたら「好きだから」でしょう。*1
 
何かを発表することは、非常に有意義でうれしく楽しいことです。人に評価されたら天にも舞い上がってしまいます。
しかし同時にそれは間違いなく色々な形で傷つくことでもあります。永遠に傷つかず表現をしつづけられる人間なんていません。むろん!傷つける側がいいわけでは決してないです!でも気づかないうちにそうなってしまうことも、あります。人間同士ですし。
ただ、表現の激しい情動は、そんなささいなものは容易に突き破り、食い破ってのたうちまわるのです。

本当は毎月
LOに限らず、エロく活躍してる作家のみなさんに対して
悔しさのようなものを感じています。やっぱし。
そういう気持ちは当然、皆さんお互いにあると思いますけども。うんうん。
ないはずはないと思います。ライバルですから。競争ですからね。
その辺のことも語りだすとすごく長くなるからやめるよー。
もう十分長いですけども。

常に色々な面で幸せとプレッシャーの板挟みになる、表現者の方々。
他の作家が嫌いなわけではないでしょう。むしろ大好きだからこそ、このようなガチの視線が生まれるんだと思います。
「ぼくは悔しいです」とまっすぐに言えることのできる人は極小。
うさくん先生の持つ仕事への情熱と、表現への強烈な思いに、ただただ圧倒されてしまうのです。
 
自分は、その情熱が見たい。
見たいからこそ、自分の小さいちっぽけな器を、せめて少しでも受け止められるよう読者として広げて待ち構えていたいのです。
無言の、情熱のキャッチボール。ばっちこーい!!
 

にしても、うさくん先生のギャグマンガの面白さはやはり才能の結晶だと信じて疑いません。すごいんだよ、すごいんですよ。「マコちゃん絵日記」の単行本が待ち遠しいです。そして、うさくん先生の新作エロマンガも。

*1:「ファンに喜んでもらいたい」って人もいるでしょうね。人それぞれ。