たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

めがねっ娘にとって、それは一番大切なこと。「キミとボクとの∞」

●そのめがねをはずすな!●


めがねっ娘教団の団員諸君。
今日も世界が輝いているのはあの娘の眼鏡が光っているからさ。
ビバめがね!
ありがとうめがね!

とまあそんな、「めがねっ娘教団」が登場したのが、2001年に出た小野寺浩二先生の妄想戦士ヤマモト」。
時代はまさに「萌え」の語が興隆しはじめた、21世紀最初の年なのにもう世紀末な、そんな頃のお話でした。
いやいや、萌える魂は何も変わってはいないさ!見よ、背中に輝く読子・リードマン」の文字を!
 
オタク趣味や特殊性癖は、暴走させると熱いと同時に(頭が)おかしくて面白い、というのを常に変わらぬ熱量で描き続ける小野寺浩二先生。
今月は同時に3冊発売というパワフルさを誇っているのですが、そのうち2冊がめがねメインの話ってどんだけだよって話です。いやあ素晴らしい。素晴らしい。「めがね狂」といえば小野寺浩二先生と西川魯介先生とTOBI先生と大朋めがね先生と……あ、やっぱり思ったよりいっぱいいますな。
めがねっ娘教団万歳!
 

●ゆずれない、めがねのコレ●

さて、今回まんがライフMOMOから出た新刊「キミとボクとの∞」は完全にまるまる1冊めがねの話です。表紙めくって2ページ目のカラーで「めがねをはずすなぁーーーー!」と叫ぶ、そういうマンガです。まったく歪みがありません。
なので、当然ヒロインの少女はめがねっ娘です。

この「絵に描いたようなめがねっ娘」である瞳ちゃんがが「彼女」だというドリーム設定。
こんなかわいくて健気で少しドジなめがねっ娘が彼女!勝ち組以外の何物でもありませんよちくしょうちくしょう!
 
さて、この絵の中に「めがねっ娘」に一番大事なものが隠されています。
さあなんでしょうか。
はい、答えはこれです。拡大してみましょう。

めがねっ娘教団の団員の皆様なら見たら一発でわかるでしょう。
そうです。めがねをかけることによって生まれる輪郭の歪みです!
分かるでしょうか…いやもう、言うまでもなく皆様ご明察でありますよね。
レンズによる光の屈折こそが、少女の美の証。
ダテ眼鏡なんてめがねじゃない!それはただのダテである!
 
めがねっ娘のプロになると、ゆがみだけでその娘の度まで分かると聞きます。
ほんのささいな歪みかもしれない…だが、そのごくわずかな光の屈折が、その娘に近づく大いなる一歩なのです。

だからこそしっかりと、屈折による歪みを描いています。
表紙も実はよくみると屈折による歪みがあります。
これぞめがね。まさしくめがね。嗚呼、めがね。
 

●眼鏡酒で乾杯●

このへんのこだわりは「妄想戦士ヤマモト」のめがねっ娘教団時代にはなかったので、まさにめがね的な進化を遂げつつ、究極形態に迫っている、と言っていいでしょう。多分。どうかな。
と同時に、ヤマモト時代から受け継がれている至高のめがね愛好術も健在です。
眼鏡の日(10/01(これは本当の話))にメガネスキーが集うフェスティバルのワンシーン。

突っ込みどころ満載な1コマですが、そう、あのめがね愛好行為の究極形が今も受け継がれていました。

眼鏡酒です!
めがねっ娘のめがねをお酒に入れて楽しむという、まさに日本ならではの風流な習慣ですね。
この眼鏡酒、めがねっ娘愛好家の間では有名なようで、かの有名な「メガネっ娘居酒屋「委員長」でも販売されたそうな。眼鏡酒ラベル、ってことのようです。
それほしいよ!
参考リンク
メガネっ娘居酒屋「委員長」
メガネっ娘居酒屋「委員長」2008春レポート(4コマなザレゴト)
追記・眼鏡、入っていたそうです。すごいぜ…。
 

●愛するものに命をかけろ!●

そんなわけで最初から最後のページまで通じて、めがねの描かれてないページが数ページしかないというくらいの恐ろしいほどのめがね度を誇るこの作品。
小野寺先生の作品は全般的にそういう暴走ノリが楽しいんですが、色々なジャンルの中においてもやっぱり「めがねは別格だなあ」と改めて思い知った次第であります。
ちなみに「オタク趣味」や「特殊性癖」についてもガリガリと激しく描く作風ももちろん健在。むしろ悪化。
たとえば後半出てくるイケメンな先輩がいるのですが、この人が本当にだまっていればいいものを余計なことをするせいでひどいことになります。

アウト!アウトだよ!
いや、その気持ちは大いに分かる、分かるぞ。そしてそこに命をかけようとするお前の生き様、男のあり方もよく分かったぞ!
でもアウトだよ!
まあー、性的嗜好なんてそもそもアウトとかセーフとかの線引きのしようはないので、「キショい!」って言われたら「はい、キショいです!」って言うしかないんですがー。
だから笑いにしてクッションをひいておこう。そうしよう。

やっぱりアウトだと思いました。
でも見たいですね。
あ、本音が。
 

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メビウスジャンパーがまた輪をかけてすさまじいです。
いやあ、小野寺先生がめがねにかける愛情は、他のジャンルに比べて輪をかけて激しい気がします。ギャグマンガとはいえここまでめがねにこだわれるのは素晴らしいです。
ちなみに内容は、かなりのいちゃいちゃバカップル物な上にものすごいショートショートなので、かなりアクの強い小野寺ワールドの入門編としてもいいのではないかと思います。

んで、唯一の裸眼なキャラである沙樹ちゃんが一番かわいく描かれているのもお約束というか。
 

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フェティッシュ暴走漫画と言えば西川魯介先生が思い出されます。

西川先生も「めがね」とか「女装」とか「レズプレイ」とか、行きすぎた方向のエロスにおいてまったくぶれることなく描き続けている作家さんです。「MCあくしず」のやりすぎ気味な戦車の絵とかもう、大好きです。大好きです。
西川先生も小野寺先生もそうですが「属性が好きなのか」「人間が好きなのか」は一貫したテーマの一つにもなっています。ギャグで笑うのもいいですが、改めて冷静にその視線から見てみると面白いと思います。
 
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マイベストめがねっ娘は「ディスコミュニケーション」の戸川です。これは一生揺るがないです多分。