たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

30代だから楽しいオタクライフ〜「好き」に終わりなんてない。〜

WEB拍手より。

どうもはじめまして。以前から時々拝見していましたが、今回初めてこちらを参考に「たまのこしかけ」を買ってみました。
現在、読むたびに自室をゴロゴロ転げまわっています。ああもう、なんですかこの反則的な可愛らしさは!!
私は日本橋オタロードや同人イベントが大好きだったのですが、三十路となってからいろいろと思うことがあり今は身を引いています。
最近は、どのアニメなりマンガなりに接しても「これは俺の(世代の)ための物ではない」という気がしてならず、もう自分はオタクとして寿命なのかと悩んでいたものですが、この作品とここの紹介を読んでみて随分と気が晴れました。無理に新作を追わずに自分の好きなものに愛情を注いでいても、別に構わないんですよね。
 
また、そんな私が代わりに始めてみたのがよりにもよって鉄道模型だったりします。
これはもう運命的な出会いだった、と言っても過言じゃないです。
 
良い作品を紹介してくれて、ありがとうございました。本当に感謝しています。

人生を謳歌する35歳独身OLはかわいいだろ?「たまのこしかけ」

やはりその作品の喜びは、作者様へ!是非!
とはいえこうして感想に感想が帰ってくるのはやっぱりうれしいものです、本当にありがとうございます!
 
それにしても、「これは俺の(世代の)ための物ではない」という言葉はなかなかずっしりきますね。
自分ももう若いわけではないので、確かにそういう世代間のギャップは感じることがあります。
いや!そもそも「楽しめたらそれは素晴らしいこと」なので、ギャップなんて感じる必要はないわけです。しかし特にイベント会場などにいくと、あるいはニコニコ動画やpixivなどを見ていると「あれ?」と感じてしまうことがないわけではないです。
まわりくどい言い方ですが、「ギャップがある」わけじゃないんです。でも「ない」わけでもないんですよね。
 
人によっては「それはもう『卒業』なんだ」という人もいるでしょう。
あるいは「パワーがついていかない」とか「空気があわなくなった」という人もいると思います。
それらはあっていると思います。生まれて育って生きていく環境によってそれぞれ変化して当然です。
しかし、なんだかそれで完結ではちょいと寂しいわけです。もう少し自分はしがみついてみたいと思います。
 

●若者感覚とぴったり合うってわけじゃないけど●

たとえば、音楽。
10代より20代、20代より30代で、流行の歌への関心は変化します。
んじゃー「流行に乗れないほど敏感ではなくなったのか」というと、そうではないんですよ。
ソースが自分でアレですが、むしろ音楽の曲数は10代の頃より断然今の方が曲数もジャンルも幅広く聞いています。ただ、たまたま今のランキングベストテンに入る曲と好みがかぶらないため、売れ線CDなどをあまり買わず「あれ、自分音楽に疎くなったのかな」と錯覚をします。
錯覚はするんですが、冷静に考えたらそんなことはないんですよね。
ようするに、歳を経ることによって「自分が本当に好きなもの」がはっきり見えてきて視野ががっちりと広がってきているんだな、と気づいた時急に気楽になりました。
別にむりに年下の友人にあわせて好きな曲をあわせる必要もない、むしろ徹底的に好きなジャンルを追うもよし、広く浅くカバーするもよし。時間もお金も余裕が出来て、今まで聞いてきた曲の積み重ねがあるからちゃんと自分で満足の出来る物を選べるようになった、と分かりました。
今は胸を張ってハードコアやプログレッシブを聞いております。
 
また、10代の時は、マイノリティな趣味嗜好だと話す相手がいなくて非常に苦しいです。しかし20代になると「自分と同じ嗜好の人はいっぱいいるんだ」とすぐ気づきます。
ネットとかね。いやもうほんと、マンガにしろ小説にしろ音楽にしろ映画にしろ、ネットって本当に偉大だよね。ネットなかったら田舎暮らしの自分はこんなに幸せにならなかったです。きっと一人で「自分くらいしかこんな趣味の人間いないんだろうなあ」と膝を抱えて趣味を隠して暮らしていたか諦めていたかと思います。
いや、それは大げさかも。でも「趣味の卒業」は考えていたかもしれません。
 
「自己が確立していくこと」と「視野が広がること」は、並行して育っていきます。
だから、オタク趣味だって「自分にあったもの」をしっかり見つけ、じっくり楽しむだけの余裕があるのが20代から30代のオタクの利点だと思うのです。
卒業?しないよそんなん。
成長はしたいけども。
 

●マイペースに好きなものがある人は魅力的●

持論ですが、「自分の好きな物」がある人って魅力的なんですよ。

たまのこしかけ」より。
価値の分からない人には「ふーん?」ということかもしれません。
しかし彼女、輝いているでしょう!
誰かに理解されなくてもいい。押しつけるわけでもない。ただ自分の中でしっかりと「価値」を見つけたら、それは恥ずかしがらなくていい。大事に大事に温めて行きたいんです。温めていって欲しいんです。
 
もっとも、「限界のある遊び」の場合は、夢中になっても追いかけ続けられないのはオタクな大人ならみんな分かっている事だと思います。その場しのぎに楽しくても、後に続かない文化もあります。娯楽なんだからあります。
それを消費しつつ、自分の中で「これだけは一生大事にしていける趣味だな」というのを見つけ始めるのは20代後半から30代、40代。
ハイカルチャーだから、サブカルチャーだからという区切りはありません。むしろ雑穀でファストフードなアニメも、じっくり練り上げられた文学も両方「自分が好きなら」楽しめるんです。今は。
幸せじゃないですか。
 
もちろん自分も10年後には、今と違う趣味を持っていると思います。何かはわかりません。
でもきっと、電脳コイルを見て涙したことは絶対忘れないし、どれみを見て感動したことは忘れないし、サナギさんに出会って人生そのものすら変わったことも絶対忘れません。
 
大人オタは「卒業」したように見えて、自分の血肉となってその「好き」が変化していくんだと思います。
だから、奥さんがいるところでおおっぴらに言えない人や、会社で言えない人でも、胸を張って自分の趣味を大事にしてほしいなと、心から願うのです。
心から「何かが好き!」という人が、自分は本当に大好きなのです。
ワイドショー的な悪口や、どうでもいい日常の罵詈雑言なんて聞きたくない。誰かが心から夢中になって、その時は子供の瞳と同じように楽しんでいる。そんな瞬間をもてるおじさん・おばさんは最高にステキです。そうなりたいです。
え?おいらになんて好かれたくない?ですよねー。でもごめんね、大好きです。
 
ん?世代論?何それおいしいの?
老いも若きも歩みよって、お互いに好きな物を話し合えたら、いいな。