たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

そしてあずにゃんは、また一歩みんなの安堵の場に心開いて。

けいおん!第10話みたよー。
もうあれだね。
お風呂シーンの湯気さんの大活躍もいいんですけどもさ。
今回最高のシーンはこれに限るでしょう!

りっちゃん隊員の素の寝顔!
全裸とか水着より、やばいですよ。
「人間寝ている瞬間はやくざでもかわいい」なんてオーケンは書いていたことがありますが、かわいい子の寝顔は通常の三倍かわいいです。なんていっても「一切飾らない素」なのが、普段とのギャップでもうドキドキノコです。
ああ…横にいたら僕は胸が高鳴って絶対寝られないよ…。
とか思いましたが、りっちゃん隊員、寝ているときもいつも通りでした。
きゃべつうめえ。
 
今回はあずにゃんによる、軽音部先輩組4人を見つめ直す回です。
で、むぎ・澪・唯は劇的な進化を梓内で遂げるのですが、りっちゃん隊員は彼女の中でほとんど変わらないんですよね。
ここはちょっと、梓の意見を聞きつつ、改めて視点の変化と「なぜこのメンツがバランスを保っているか」を見てみます。
先に言っておきます。律分多めです。
 

●澪先輩が一層親しく感じられました。●

梓談。

澪…「意外と恐がりだった。」


このシーンすっごくいいですよね。
友人が「澪と梓はスールみたい」と言っていましたが、全く持ってその通りだと思います。
まじめな梓が「いきなりなじめ」と言っても無理なわけで。それを上手くフォローしてくれて、安心して任せられるのが澪です。
 
これまでの澪描写と比較するとこれすっごい興味深いと思うのですよ。

これは6話の時の澪。
律や唯にとって、澪は「一生懸命だけど、あがり症」「恐がりだけど、一生懸命」そんな子でした。
だから軽音部メンバーは、澪を支えるようなシーンが多かったです。
もちろん梓が最初に感じ取ったように、澪が引き締めているから軽音部が無事に活動出来ているわけですが、本人も「苦手なことが多い」「人前に立つのがおっかない」というのをきちんと気づいています。
しかし、梓が入ったことで澪は、しっかりと意見を通す力を身につけました。
後輩がいるから頑張らなきゃ!という、とても彼女らしい強さです。これは大きな一歩じゃないですか。
 
しかし逆に、梓は「かっこいい澪」しか知らないわけで。
今回は基本ギャグ回なので、すんなり笑って済ませればそれでGOOD!だと思います。
しかし、こういう、いわば「くだらないこと」の積み重ねが人のつながりを強化していくものです。何の役にも立たないような遊びも、高校生には大事なコミュニケーション。

このシーンの澪と律の関係がすっごく好きなんです。
あーあという感じで見る澪、全力で、マイペースにはしゃぎまくりつつもみんなをリードする律。
そして律に振り回される澪。
完璧でかっこいい先輩もいいけど、人間味があって弱いところもあるけど、自分のことを一生懸命見てくれる…そんなのが分かると、一層好きになるじゃんね。
 

●唯先輩はちゃんと練習してた!●

梓談。

唯…「ちゃんと練習してた。でも、相変わらず抱きついてこられるんだけどね。」

唯に関しての梓の視点の変化は、顕著に見られました。
唯先輩=だらしなくて甘えん坊で何も考えてなさそう
そんな印象でしたが、原作にないシーンが追加。これがもうね…ほんと京アニはこういう細かな部分でのいい演出がうまいからたまらんですよ。

このカットだけで、ぐっときます。
何がイイってさ、唯は隠れて必死になるとかじゃないんですよ。
なぜ彼女が練習しているかというと、「みんなに追いつかなきゃ」とか「こっそり練習しなきゃ」とか、そういう義務感じゃない。
楽しいんです。
楽しいからやってるんです。
それは梓という第三者から見たら、紛れもない「努力」なんですが、彼女は努力だとは全く思っていません。好きで楽しいからやっているのです。
楽器を触りたての頃って、もうー楽しくて楽しくて仕方ない日々が続き、毎日べたべた触ったりするものですが、彼女の練習はその延長線上。
加えて、唯は今までの人生でもっとも充実した時を送っています。
こんなに一緒に遊べる仲間がいる、友達がいる!今までも天真爛漫で、友達も多いことが暗に描写されていた唯ですが、一つの目標に向かってみんなで何かをやる経験は初めて。だから毎日が幸せでならないんです。
憂の台詞から察するに、家でも毎日練習しているようです。練習というか、遊びというか。
楽器においてそんなことないよ、ずっと楽しいなんてあり得ないよ、という経験者の方も多いかもしれませんが、逆に言えばこの子の姿は理想でもあります。
うん、いいよ、理想見たいよ。
理想の「音を楽しむ姿」だから、梓は大きく彼女に心惹かれるのです。
  

●むぎ先輩はかわいい人でした。●

梓談。

紬…「みんなのことを思いやっててやさしいけど、案外子供っぽい所があってかわいい人だったよ。」


いやあもう、今回むぎかわいすぎですよ。
むぎが「いい人」なのは梓ならずともみんな一発で見て分かること。物腰は柔らかく、気配りができ、いつも笑顔。そりゃあもう見ていて幸せになれるステキな人です。
しかし今回、ものっっそい彼女、うきうきする幼子のようなんですもの!

遊びたいとか、休みたいとか。はしゃいだりワクワクしたり。
彼女は本当にこの1年で大きく変わりました。過去のむぎは「輪を外から見ている子」でした。傍観者やパトロンの位置付けにいたと言えます。
しかし時を経るにつれて「わたしも!」と自主的に動くようになりました。
メイド服の時はみんなが「裾が邪魔!」と騒いでいるのをみて「私も…あ、大丈夫か」と一緒になってみたがったり。
そして夏。彼女は率先して自分の意見を言うようになりました。
「遊びたいです!」と。
梓の目にも、「なぜ紬がこう変化したか」は、おそらく見て取れたのではないかと思います。
 

●そしてりっちゃん隊員は…?●

梓談。

律…「やっぱおおざっぱだったけど、澪先輩とはいい感じだった。」

…あれ?なんだか他のメンツに比べて「あんまり変わってないです」というお言葉。
他の3人は「意外な一面」が見えていたのに、律に関してはそういう表現がありません。
「澪先輩といい感じだった」という一文を「どういい感じだったのかねムフーン」と思うはやる心は抑えて、彼女が「いつもと変わらない」という重要なポイントを占めていたことを書いてみます。
 
そもそも律は、どちらかと言うと唯とじゃれている時間の方が長いんですよね。
もうなによ1枚目…興奮するじゃないの!
2人のツーカーっぷりは漫才レベル。君たち台本作ってるんじゃないのってなくらいです。
 
はて、そんな唯ですが、高校に入るまで彼女は「自主的に動く」ということをしませんでした。できませんでした。
しかしどんどんばく進する律に引っ張られ、そのうち併走するくらいの勢いで前にぐんぐん進み出した唯。それが出来るようになったのは澪がしっかりまとめ、むぎがフォローし、そして律が「いつも通り笑顔でいる」からです。
 
 
むぎは自分から「楽しい!」を探して笑うようになりました。
それらの多くは他の3人の真似事から始まりました。むぎがふと目を向けると、いつも唯と律が笑っています。
私も笑いたい。私もいっしょに、一生懸命「楽しい」をしたい。
それが出来るようになったのは、澪が「しょうがないなあ」といい、唯が一緒に遊ぼうと誘い、そして律が「いつも通り笑顔でいる」からです。
 

「いい感じだった」と称される、澪と律のコンビ。
澪はとてもお姉さんで、しっかりした人ですが、律といると素の、ちょっと甘えん坊だったり弱虫だったりする自分をさらけ出します。またマイペース極まりない律をしかることで、彼女がクラブ全体を締めます。
それもやっぱり、律が「いつも通り笑顔でいる」からです。
 
実は今回、「律を見る梓視点」で見ていくと、ほとんどの流れを律がうまくバランス操作しているんですよね。

まじめさ故にはっちゃけられない梓を、言葉巧みに引っ張り出す律。
まーこれがきっかけであずにゃんは、このメンバーで一番夏の海を楽しむ羽目になるわけですが…見抜いてなのか、たまたまなのか。りっちゃん隊員の空気を読む能力は異常です。

遊びすぎたあずにゃんを冷静に突っ込んで、彼女のキャラをおいしく引き立てる律。
面白いことに、りっちゃん隊員には梓は割と平気で突っ込むんですよね。先輩なのに。
澪が普段から突っ込んでいるから、というのが原因の一つとも思いますが、それが梓の心を一気に開くことになります。

しまいに、恐がりの澪の自尊心をくすぐって肝試しを実行するまでに。
バーベキューでも誰よりもはしゃぎ、乾杯の音頭も取ります。
 
これらを律が「私がリーダーだから」と考えて行動しているかというと、全然そんなことないんですよね。
単に「私が楽しいことをしたい!」「みんなで楽しくやりたい!」という、直感的な行動ばかりです。
それが最初の、寝ている場面の素がいつもと全く変わらないという点につながってきます。熟睡していても、この楽しい瞬間の夢を見て寝言を言うんだから、この子は本当に裏表なさ過ぎです。
律は唯を「見ていてなんだか安心する」と言いますが、実は軽音部メンバーがこの場にいてほっと出来るのは「律がいつも変わらないから」に他なりません。
いつも部屋に入ると、笑っている律がいる。
「楽しいことしよう!」と言ってくれる律がいる。

梓から見たら、1人だけ変わっていなかった律。
「おおざっぱでだらしない」律。でもちょっとだけ、視聴者から見たら先輩っぽくなった律。
今日も明日も、これからもずーっと、おおざっぱで、だらしなくて、そして、いつも笑顔でいてくれる人がそこにいる。
そんな安心感。
 

                                                                                                                                            • -

 
結局律ひいきの記事になりました。信用したらだめだよ!

以前も書きましたが、自然体だったり、のんびり空間だったりというのは、ある面それを意識して保たないとすぐバラバラになってしまうものです。
律が何も考えていないかというと、そんなことはないのは今までの回でもよく分かっています。学園祭のシーンの彼女の気配りには心からの安堵を得ました。
じゃあ考え過ぎなのかというと、そんなこともありません。単純明快、彼女も「楽しいからやっている」だけです。
もちろん彼女がだらしないながらもその「楽しい」を維持出来るのは、唯やむぎや、そして澪がいるからに他なりません。支えて、支えられて。
 
んで、一つ気になるんですが。

このシーン!
買い出しに行ったのは、唯・梓・むぎ(荷物が!!)でしょ?
ということは、この別荘に残っていたのは…律と澪じゃん!
これはあれか!気を利かせてとかそういうやつか!
むぎさん、防犯用のカメラのダビングお願いします。
 

 
どうしよう…。
BDドライブないのに、BD全巻予約しちゃったんですけど…いやまじで。どうしよう。
あ、後悔はしてません。