たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

カスタムドールと暮らす、あまーい生活。

WEB拍手より。

いつも楽しく拝見しております。わたしまさにSD(スーパードルフィー)にはまって人生狂いかけた者です。現在大小とりまぜもうすぐ二桁、俺の嫁がおります。自分の居住スペースが
「人形が一体5万前後は安いです」というのは完全に人形者の感覚ですよね……。ビスクに比べたらそりゃ安いとは思うのですが、普通の人はブライスとか momokoとかの1万ちょいくらいのお人形でも「高ッ!!」という反応です。なので、SDの値段はあんまり教えてません(笑)。
たまごさんちのSDちゃんは何タイプなんでしょうか。以前本棚出し写真にお嬢さんが写ってたので、うおおおお!!となりました(笑)。その時は初期子かな?と思ったのですが。

2桁!?
10体か…お金つかってますねえ。
とは言いましても、人形愛好家のほとんどは、こう言うでしょう。
「お金じゃ買えないものが手に入るんだよね」と。
上記にもあるように「5万が安い」とか言ってる時点で金銭感覚狂いまくりなのですが、実際そうです。
5万であこがれの人形が手に入る、自分で手を施して理想の姿を作ることのできる楽しさたるや!
…そんなこんなで5万ですむわけもなく。
 
一応自分の娘さらしておきます。

指摘の通り、初期SDのサラ]をカスタムしたものです。あと一体はキラです。本当に一番最初のやつですね。
キラがでたときは「これが5万で手に入るなんて…!」と絶句したものです。
それまでは「人形」と「フィギュア」は全く別個のもので、人形となると手に入る代物ではなかったし、手に入ったとしてもなんだか微妙な安っぽさがあったり、好みの「美少女」ではなかったりと、どうにもこうにも餓えていたわけです。
「人形が好き」という話をすると「リカちゃんとか?」と聞かれて「それも悪くないけど違う!」と。
「じゃあフィギュア?」と聞かれて「それもいいんだけど、そうじゃなくて!」と。
 
人形好きな人の思い浮かべるのは、ビスクドールだったり、天野可淡吉田良恋月姫などの球体関節人形
今でこそ球体関節人形のイメージは安定して定着してきましたが、ちょっと前までは「おっかない」という人が多かったと思います。今でも「球体関節人形はちょっと…」という人いますね。壁が低くなったのは、たぶんドルフィーローゼンメイデンの影響が大きいのではないかと推測しますが。
とはいえ、ローゼンメイデンは作品として面白くても、「自分達の人形趣味とは違うんだよねー」という人も多々。確かにSDとかから経由では同じ部分もありますが、やっぱり何かが違う。ゴス系になると似ているようで全然違っていったりします。
ハンスベルメールのようなグロテスクでエロティックな人形嗜好になるとまた別になっていきますが、「SDも好き、それも好き」という人も確かにいます。
ここまで話していて「じゃあ人形愛好家とアニメ・マンガオタク層はかぶっていないのか?」という疑問もわいてきます。
 

●アニメ・マンガオタクとドール●

今は人形好きは三層ある気がします。

1・アニメもマンガもドールも好き!
2・ドール文化はアニメやマンガと別。
3・ドール文化とフィギュア文化とカスタムドール文化は別。

ややこしいですな。
まずは、これを見るとイメージがつき安いと思います。
すたひろ先生のおたくの娘さんです。

1巻より。
アニメ・マンガ・ゲームオタクばりばりな主人公が「大きなお人形」を持っているのが明らかになる場面です。
実の娘の洋服を買えず、ドールの洋服を買ってしまっているという本当にダメダメなワンシーンなんですが、「オタクの趣味の一つ」としてドールが上がっているのが非常に面白い所です。
確かに「オタク」が題材のマンガではよくフィギュアを飾っていることが多いのですが、ドールを飾っているというのはなかなか珍しいんじゃないでしょうか。
 
で、真偽ですが…んまあ自分なんかを見てわかるように、アニメもマンガもドールも好き、っていう人はめちゃめちゃ多いです。
今多くある「カスタムドール」って、ようは「着せ替え人形」と「フィギュア」の延長線上をもカバーしているんですよね。だからフランス人形みたいな衣装だけじゃなく、アニメキャラの衣装は数多く作られています。
SDでも実際に「マリア様がみてる」ドールを販売していたことがありました。
また、こんなステキサイトも。
 
SAKURA COLOR
 
これやばいですよ!ローゼンメイデンキャラもすばらしいんですが、ヘンリエッタすっげえ欲しいんですが。
SDをはじめとしたカスタムドールは、美少女の平均値を計算して作られています。
元々はリアルな顔に近いのですが、それをなじみやすく、アニメ的に改造することもいくらでも可能なわけです。逆に、アニメ色を一切排除した、元来の「球体関節人形」のもつ怪しいイメージを保つことも可能という、どちらにでも針が振れる位置に属しています。
ドルフィードリームなんかはアニメ文化よりの傾向が強くて、オフィシャルでたくさんの女の子キャラが作られています。アルアジフ欲しいわー。
感覚としては。たとえばモンハンだったりソウルキャリバーだったり、3Dカスタム少女だったりで着せ替えをして、自分の好きなキャラを作る、あの楽しさです。
なので、ドールはあくまでも「素体」です。そこに何かをかぶせて楽しむ方法です。
 

●ドールから入るか、アニメから入るか●

リアル志向の人の中には、2のように「アニメ・マンガ文化とは切り分けたい」という人もいます。
切り分けるというのは嫌いだからではなく、単純に人形文化から入った人にしたら「人形の個性」があるわけで、アニメキャラ色なんていらないんですよね。
世界に一体の「あなた」なんだから、無理に他のキャラにならなくていいわけですよ。
なので、ドールはドール。自分の理想の着せ替えをさせて、自分の娘のようにその人形を愛します。
先ほどの「おたくの娘さん」はなにげに、そういう切り分けをしているようですね。ドールはあくまでもドールとして好いているようです。
 
棲み分けとかではなくて、「人形好きから入ったか」「アニメ好きから入ったか」の差異は意外と大きいです。
自分も最初、SDは天野可淡が大好きな故の人形趣味から入ったので「人形にわざわざ普通の衣装着せなくても!」「人形にアニメキャラのコスプレさせなくても!」と違和感を感じた物です。
今となっては「それはそれで最高だな!」と…そういう道をたどる人は多そうです。
逆にアニメから入った人は「このアニメキャラを作りたいからSDを買おう!」という人もいるわけで。
彼女たちをどのような色に染めていくかは、あなた次第。
 
で、3のがちょっとややこしいんですが…。
創作球関節人形は一大ジャンルとして人形界で大きな幅を広げています。若い作家さんも多いのですが、年期の入った有名作家さんも多いです。展覧会とかは頻繁に開かれるようになり、知名度も上がりました。
ただの「怖い人形」とかのイメージも払拭される一方、その妖艶さに魅力を感じて、美を追究する人もいます。
これは「その一体」に作家さんの魂がこもっているわけで、カスタムドールとは全く別物扱いする人も。
いわば「絵画」と「量産された絵」の違いみたいな感じです。無論カスタムドールでも芸術に近い作品を作る人は山ほどいます。そこに素体があるか、0から作るかの差異もあるでしょう。
なので、細分化して「創作人形好き」「カスタムドール好き」「着せ替え人形好き」「ブライスプーリップ好き」「フィギュア好き」等々と分けて見る場合もあります。
あくまでも個人の好みの問題なので、わけようがわけまいが変わりはないのですが、視点の違いは会話の食い違いになる状況はあるかもしれません。
「私人形好きなんですよ−」と言う人に「ローゼンメイデンとか?」と聞くと地雷を踏む可能性はあったり。この場合はあまりにも曖昧なので、「どんなの?」と聞くのがたぶん正解。
 

●安く楽しむ方法●

で、SDの話に戻ります。
「アニメキャラを作りたい!」にしても「自分好みの美少女・美少年を作りたい!」にしても、「カスタムドールは金食い虫」というイメージが強く、ハードルは実際高いと思います。
そもそもSDは5万以上しますし、安いカスタムドールでも万単位です。へたすると6桁です。
初期投資としての素体だけは、しっかりしたものを買うべきです。変なのを買うと激しく後悔する羽目になります。ドールアイもよいものを選んだほうがよいです*1
まあこれで数万くらいとしましょう。
そこから先、全部をオフィシャルグッズでそろえると、鼻毛が飛び出るような金額になります。
ここでうまく立ち回るコツが必要になってきます。
まず衣装ですが、有名なカスタムドールなら自作して売っている人がたくさんいます。即売会でも多く出している人がいますので、探してみるとなかなか手に入らない衣装が安く買えたりします。ヤフオクや通販でもやっている人はいます。
無論、自分で作れるならそれが一番楽しいです!
で、化粧もオフィシャルのものを買う必要はないです。むしろ100円ショップコスメを上手く利用。
つけまつげやほお紅なんかは100円ショップの物の方が使いやすかったりします。男性で買いにくい人でも、調べながら買うと面白いのでチャレンジ。あとはアクリル絵の具も使えます。加えて、100円ショップのマニキュアとマニキュア落としがめちゃくちゃ便利です。
つや消しスプレーはなるべくしたほうがいいかもしれませんが、これも高いものではなく、プラモデル用でイイと思います。

こういうの。
ウィッグも、実は60cmドールなら他の人形のものを流用できます。海外製などで安いのもあるので、サイズを確認して使うのもgoodではないかと。ちなみに人毛のものだとちょっと高いです。
また、「オフィシャルで欲しいのがない」という人でも、ほとんどのカスタムドールがパーツごとばら売りになっているので、0から作る感も楽しむことができます。場合によってはちょっと高く付きますが、そちらの方がより理想の顔、体型に近づける事が出来て楽しいです。あとから交換することもできますしね。
 
一つ一つ手を加え、パーテーションラインを削ったり、お化粧をほどこしたり、ちょっとしたリボンだけ買ってきたりするだけで、どんどん愛しさは増します。
最初のハードルは高いですが、その分の楽しさは確実にあるので、レッツトライです!
うーん、と悩んでいる人は実際にボークスショールームなどを覗いてみるのが吉です。惚れますよ。
 
で、「おたくの娘さん」の主人公についてなんですが、彼は一つ重大なミスを犯しています。

このシーン。
かわいい愛娘だから、明るいところに飾っておきたい。そんな気持ちは痛いほどわかるのですが…。
ドールは素材によっては日焼けがものすごいんですよ…。
実際、うちの娘もウレタン素材なんですが、日焼けてしまって大変です。
日焼けは本当に困る…どうしたものか…。

おたくの娘さん」の、アイタタぶりが妙に生々しいのがたまらなく好きです。あんまりにもひどいミスを犯すことが多いのに「やべー、それわかるわ」と共感してしまうのがたまりません。
あとは叶ちゃんだよなあ。叶ちゃんかわいすぎですよ。特に髪のピン留めの地味さ、媚びてなさが。うらやましいなあ。うらやましいなあ。
…まあ、今家に来ても養う自信が0なのも…なんとも…。
 

*1:キャラ物でシール目にするなら別