たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ダメな女の先生ってすごくかわいいと思うんだよね。「学校のせんせい」

●「だめな女教師」シンドローム

自分はですね。
だめな女教師がどうしようもなく好きなんですよ。
って前から何度も言ってますが、そうなんですよ。
「女教師像は、きれいで、かっこよくて、セクシーじゃないと!」という人の方が多いと思います。ええ、わかります。メガネにスーツでなー。自分も高校・大学のときはそう思っていました。
しかし、今となっては完璧な先生像より、少しだめな方がぐっとくるようになりました…。
分かりやすい例としては、「あずまんが大王」のゆかりちゃん、「とらドラ!」の独神、「せんせいのお時間」のみかセンセ、「みつどもえ」の海江田先生などなど。出来れば独身で、30前後が望ましいけどそのへんはまあ、うん。
 

●「先生」が一人の人間だと気づいた時●

最近「駄目な先生」はいい具合に増えているので(特に4コマ)自分としては大漁旗掲げたいくらい嬉しいのですが。
「学校のせんせい」はそんなダメ新人教師の団子みたいなマンガで、ニヤニヤでした。
そもそも「教育とはなんぞ」とかってのを描く気がさらさら感じられません。生徒は完全モブ扱いです。素晴らしい。
 
どんな作品かを見ていく上で、分かりやすい対比があるのでちょっと引用してみます。
出てくる女性は3人。全員同い年の新人教師です。
男子生徒から見たらこんなに美味しいシチュエーションないですよね。

まさに女教師! 
大人の女性!
そうそう、男の子にとって「女の先生」っていうのは、人生の初期で触れる「女性」像になります。だから記憶の中で美化もされるし、憧れもします。若い女の先生と義務教育9年間一度も接したことがない、という人はごく少数でしょう。大人の女性への憧れと現実をいっぺんに教えてくれる、それが「女の先生」です。
しかし先生という職業はある意味「先生を演じる」職業でもあります。
よい先生ほどよい演出家である。
 
ひっくり返せば、大人になってみたら先生達のプライベートがとても普通であることに気づくようになります。ああ、大変だったんだろうなあ…というのから、「あの先生以外といい加減だったな?」とか「独身独身っていって悪かったなあ」とか。
気がつけば自分達は憧れていた「女の先生」よりも年上に。今度は女の先生達を、自分達と同じステージで見るようになります。
そうなってくると、人間味があればあるほど…かわいくなるんだよ…!

人間味の一例。上記の先生と同じ先生です。彼氏いない歴は自分の年齢と同じ。エロゲークリア歴はパないの。
いやあ、ダメ人間ですね。すごくいい。
 
どうしても先生という職業をマンガで描く場合、生徒視点になるので視野が広い人間にならざるを得ませんが、徹底して先生達のプライベートな生活ばっかりを描いているため、超絶内輪話になっています。
そうそう、見たいのはそこなんですよ。生徒からは年上であるがゆえに先生と言われる彼女たちのダメなところを見て、キュンとしたい。
女教師達の普段見せない気弱な所や、子供っぽいところや、オタクっぽいところを見て…抱きしめたい。
 

●新人女教師の憂鬱●

また「独身新人女教師」ってのがいいですね。
この字面だけだとAVみたいですが、そんな華やかじゃないのがまたいいです。

3人のヒロインのうちの一人、サクラ先生。
割と熱血で、「先生らしい先生」に憧れているけどいつも空回りしている、駄目な感じの先生です。
いや、生徒から見たら、いい先生だと思う、一生懸命だし!
ただこのマンガ舞台裏しか描いてないので、ほんととことんダメな所しか見えない、という逆転の発想。いやあ、たまらないですね。
こんだけかわいくて、突撃豆タンクな性格だとモテそうな気がしますが彼氏がいた経験一切なし。もっともコンプレックスにしていじけてばかりなので、そこがよくないんですが、正直こんな女の先生、結婚したいわ。

このマンガそのものの体現でもあるサクラ、非常に視野が狭いです。もう描く段階で意図的に狭くさせられていると思います。
教育実習で教わらないとか、そりゃ教わる事の方が少ないよ!とも思うのですが、そんな地に足が付いていない感じが愛おしく見えるのは、自分が大人になったから。子供の時には気づかないもんです。
 

●女教師と女生徒●

もう一人の女教師、あかね先生は、極端に幼い性格と容姿の持ち主です。
やけくそに「幼く見える」、ぶっちゃけ生徒よりも小さい、というのは特に、同居している先生達から見ての視点で描かれているため。
あんまりにも幼すぎて、やっぱりダメな先生です。いいね!
しかしこれ、普段は大人目線からのぐうたらを見ているのでいいですが、いざ生徒視点になると急激に問題も起きてしまう物。
男子はいいんです。男子は。ほら、女の先生好きだから。
女子と女の先生の軋轢が複雑なのは、経験されている方多いんじゃないかと。

朴訥で純粋すぎるあかね先生と、必死にスポーツしている女生徒のぶつかったシーン。
読者はあくまでも、サクラ先生目線で、彼女たちを「ダメな感じの大人の女性」賭してみているからかわいいんです。
しかし「この先生達に子供をまかせたいですか?」と言われるとちょっと首を傾げます。
とはいっても、現代の教育に問題を投げかけたりは一切しません。
「ダメだな!」と投げっぱなし。うん、それでいい。
 
多分読んでいる時に自分達がいる視線は、「だめな先生を見る先生」視点なんでしょうね。
目下というと誤解を招きそうですが、少なくとも目上じゃない、同列です。
大人になってから、「だめな子ほどかわいい」目線で見る元目上の先生(ややこしいけど)は、反動ありあまってかわいいんだよ!
 

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全員が高校時代からの腐れ縁で、一斉に先生になった、というあり得ない設定がたまらんですね。そもそも同じ学校になること自体がありえない。しかも三人暮らし!
しかし、これって色々ある「高校生活物」のぐうたら感を、そのまま社会人しかも先生に延長戦しているわけで、そりゃニヤニヤもしたくなります。
時々差し挟まれる生徒視線にドキッとしながら、だめっぷりを存分に堪能できる、「ダメ女教師好き」ピンポイント爆撃マンガです。
一話と最新話の9話がガンガンオンラインで読めるんですがあかね先生がかわいすぎてねえ…。

 
女教師だらけ、生徒でてこないマンガと言えばこれ。中高生時代には分からなかったタイプの女教師の魅力が分かる歳になりました。
極端な話、「女子高生」と「女教師」というジョブチェンジしただけで、年上から見た年下のダメな感じのかわいさ、という点では同じなんですよね。
加えて、子供達と近い職業であるがゆえに、親近感も勝手に持ちやすいのかしら?