たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ひとはにとっての「エロ」とはなんなのか?「みつどもえ166卵性」

みつどもえ」における、偉大なるエロの探求者は千葉氏です。
日夜、母親の下着でエロについて考える彼の姿には尊敬の意を覚えます。一本筋が通っている男らしさもかっこいい。
しかし千葉氏がさらにエロの師匠として奉っているのがひとはです。
マンガのシーン的には最近あまり「エロ本を愛するひとは」は強調されていませんでした。千葉氏が、大量のエロ本を捨てにいくひとはに出会うだとか、矢部っちのエロ本コレクション(主におっぱい)を批評するとかくらいでした。
ひとはの読んでいるエロ本について考える。「みつどもえ第120卵性」
エロ本…それは男子の持つ、偉大なる母性への憧れ(とロマン)「みつどもえ第137卵性」
矢部っちのエロ本を考える。「みつどもえ150卵性」

直接的なアプローチはなかったんです。「私は、本当に好きなんです。」という比重はガチレンジャーに偏っていたので、エロ探求を続けている彼女の姿はあまり描かれませんでした。
しかし、今回久しぶりにクローズアップされました。いや、直接的に「ひとははエロ本が大好きなんだ」というのを描いたのは初めてかもしれません。
にしても、ひとはにとってのエロ本ってなんなんだろう?
 

●私、実はこういう本には詳しいの。●

衝撃的だったのはこのコマです。

まあ、ツッコミ的には宮下の「実は…じゃねぇよ」が正解ではあります。第一話から、どんなことがあってもブックカバーをかけてエロ本を読んでいたひとはさん。今更何を。
でもこれすごくないですか。
自分の趣味嗜好について、聞かれもしないのに自分から「こういうのが好きだ」って言ってるんですよ、ひとはが。
ガチレンのときは隠しに隠して、やむを得ぬ事情で激白する、という流れでした。彼女は「自分が好きな物」を人に言ってもいい、という思考回路がそれほど働かず、かつ恥ずかしさがあったため、言えないパターンが多かったんですよね。ハムスターのチクビの件でもそんな葛藤ありましたし。あんまり自分の気持ちを表現するのが得意な子ではなかったです。
その彼女が、しかもそれほど密着していなかったチーム杉崎に、自ら「こういうのが好きだ」と言うというのは大事件な気がするんです。
 
そこまでの下積みもここまで丁寧に描かれてきていました。
いきなりチーム杉崎と仲良くなったわけじゃなくて、杉崎の本音に触れて彼女の手を繋いだり、宮なんとかさんのウザさに辟易したり、という積み重ねで彼女は人間同士の距離を少しずつ近づけています。
「一人の方がいい」と行動していたひとはが、自分から動いて話すようになった。しかも自分の好きな物について、積極的に。
唐突な出来事ではなくて、彼女がチーム杉崎やクラスメイトとの間に築いてきた一歩一歩があるから、なんだかこのコマすごく感慨深くて。
いや、笑うところなんだけども。「みつどもえ」は笑いどころで泣かせるから好きで仕方ない。
 

●素晴らしい物●

今回ひとはが「素晴らしい」と言っているのは、写真集ではなくて官能小説でした。

これは120卵性で出ていたもの。こんな感じで今までは比較的写真集が多かったです。
にしても今回のことで、かなりの読書家なひとはがさらに浮き彫りになりました。今回彼女の指していた「こういう本」というのは、エロ本というよりも「官能小説」なわけで。吉岡の家にあった本も、一見しただけで作者がわかるほど、ってそうとうな物です。
 
官能小説の世界はまっこと深すぎて自分にはよう分かりません。たまに自分の嗜好とあいそうなのを適当に買ってニヤニヤしたりはするんですが、なにげにかなりの量出ているようですし、どちらかと言うと劇画タッチのものが多くあまり話題にもならず。ジュブナイルポルノ(エロラノベ)はかなり話題になったり目立ったりしますが、それでもマイナージャンルであることには変わりないです。むっちゃ古いですが自分は「SWEET SWEET SISER」と「おませでゴメン!」は大好きでした。
そんな中でもひとはは「ベストセラー」と文を見ただけで見抜きます。これはすごい。

ひとはがかっこいいなあと思うのは、「エロ素晴らしい」と心の底からリスペクトしているところです。
「エロいものをきちんと描けるのはすごいことなんだ」。
エロ表現はありとあらゆる手法が人間の太古から出し尽くされている、ある意味「完全なる新作」が作りづらい世界でもあります。しかし「本当にエロい」と感じさせる物は、いわば伝統芸能です。職人の技術です。繊細で細かな身体の表現と、そこある心理の描写など、真剣に、真面目に作者が向き合うことで作られるものです。
見ている側は「エロいものはエロい」で満足出来れば最高ですが、ひとはは「どうしたら生み出せるのか」と真剣に語っています。ああ、かっこいいなあもう。

ガチレンの時、矢部っちにガチレン好きを告白したシーンを思い出します。
彼女の中で優劣とか、どっちの方が好きとかはありません。どちらも「素晴らしい物」。だからまっすぐに「ファンなんです」と言います。
色々成長してきちんと言えるようになったひとはは、本当に魅力的だなーと思いつつも、きっと彼女の中にあった「リスペクト」の魂は第一話から連綿と続いているものなんでしょうねえ。
 

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にしても男装ひとはがかわいすぎてどうしようかと。ずっと吉岡の手握ってるし。
 
あとはネタバレになるので書けないですが、吉岡夫妻がかわいすぎて死にそう。
夫のじゅんじぃも、ママも、かわいすぎだよ。本当に愛すべき両親達すぎだよ。
子供視点から見た親の姿を描きつつ、大人から見た大人の「案外そうでもない」という人間らしさがきっちり入っているのが本当にいいなあ。多分自分より年上な両親だとは思いますが、二人ともかわいすぎて抱きしめたくなりましたですよ。もうこればっかりは今週号、見て!
ちょっと面白かったコマはこれ。

吉岡ママの潔癖症は、性的な部分だけではなくて生活全般なんですよね。無添加豆乳オレですか。いやあ。うふふ(色々な笑み
登場当初より全身性感体状態の彼女のエロスはすごかったのですが、今回のでますますキュートに見えてきました。
なんだかんだで、そりゃこの夫婦結婚もするわー。
ここで「もうすぐ弟か妹できるかもね」とおやじギャグかますべきかもしれませんが、なんかこの夫婦の場合あんまりそうでもない気がしたり。ピュアすぎて。
ん?だからこそママはあのオチなのかしら?
 

みつどもえ 1 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 2 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 3 (少年チャンピオン・コミックス)
みつどもえ 4 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 5 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 6 (少年チャンピオン・コミックス)
みつどもえ8巻は12月8日発売です!
 
Made in USSR : みつどもえ166卵性 パパのお仕事/ひわい界の大御所
今回も紹介。やっぱり面白い感想。
にしてもその絵本は、その絵本は! 
見たいな!
 
にしても、今回も重大告知は来週に延期。「次回!」ときてさらに「次回!」となるとは。さすがだぜチャンピオン。
しかし2010年第1号で、巻頭カラー+二話掲載+スペシャルプレゼント+単行本ほぼ同時発売、弱虫ペダル祭り中なのにそれを差し置いてのトップ、となるといやがおうにも期待せざるを得ません。
アニ…いやいや、まだ、じっと待つよ!
ペダルといえば、本当に最下位からのスタートで追い上げていく、という熱すぎる展開に涙。底辺から這い上がる男の姿はかっこよすぎですって。ああ燃えるなあ。個人的に「ヒメッ!」を忘れていない坂道が大好きです。
あと、キノコボーイのこと誰か突っ込んであげてください。なんでみんなそっちに真剣なんだ。これがギャンブルの魔道か。