たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

反面教師気味だけど正直三十路間近必死女教師はかわいいと思う。 「みつどもえ172卵性」

みつどもえにおける三十路女性キャラ担当(おっとまだ29歳!)の海江田先生。
実は、日本人1億5千万人はその魅力にちゃんと気づいていると思います。
先に書いておきます、雌豚みつばといい、根暗ガールひとはといい、脳筋ふたばといい、うざ下さんといい(以下長いので略)、こういうキャラクターのアクや毒ってかわいいって分かっているから書けるんですよね。
雌豚なんてかわいくないブヒって思ってたらみつばは描けません。ぽっちゃりでうるさい子のかわいさを意図的に拾い上げているのが、桜井のりお先生。
みつどもえ」内で描かれている海江田先生も「独身女性教師かわいい」というのありきで描かれています。
そうでなかったらこんな絵は描けない。

かわいい!海江田先生かわいい!
ふうあぶない…宮下に誓った愛が揺れ動きそうだったぜ…。
 
キャラの作りとしては「海江田先生かわいい」がベース。一旦固めてしまえばそこからアホなことをすることによっていくらでもギャグに持っていけます。
独身女性教師のキュートさ、というのは色々な漫画でも描かれていますが、「みつどもえ」ではその属性っぽさを毒におとしめ、そこからギャップを作って「あれ、すごくかわいくない?」と萌えに遥か高く打ち上げます。
だって、仕草もそうですが、ちゃんとかわいく描かれていますもの。
 

●子供から見た大人の恋愛●

考えてみたら、「みつどもえ」内で大人の恋愛らしい恋愛が描かれているのって、必死な海江田先生と、一方通行な矢部っちくらいかもしれません。あ、吉岡夫婦もあるかな…と思ったけどあれはなんなんだろう。性欲?
矢部っちはドン引きするくらいのリアクションを起こすこともありますが(例・サンタ衣装)基本的に受身なので自分から何かをしません。だからあまり恋愛にがっついていないように見えます。だからある意味ひとはとの仲がいい感じに見えるんですが。ヘーイヘーイ。
しかし、海江田先生がっついてます。いい具合に焦ってます。しかも誰か特定の相手ではなく、結婚を早くしなければという焦りです。
実際のところはよくわかりません、海江田先生視点で漫画が描かれていないから。多分裏表を作れるような器用なタイプではないと思いますが。
子供視点から見ると、その焦りっぷりはちょっとした異世界です。

松岡さんに「正気じゃない」と言わしめる有様。まあ確かにアレを婚活サイトに送るのは正気じゃない。
 
そもそもこの子達にしてみたら「婚活サイト」というのが異世界でしょう。
自分達が小学校6年生のとき、結婚だとかお見合いだとか婚活だとか合コンとかねるとんとかって、もう異質な世界なわけですよ。「自分たちはああはならないだろう」「恋愛は興味なくはないけど、結婚ってまだ遠い未来の話」みたいな漠然とした思いをいだいている人もいたでしょう。自分は男子だからというのもありますが、結婚とか恋愛なんて遠い別世界の話だと思ってました。むしろクラスの女の子のことを好きなんだろうと指摘されたら「違うよ恋とか一生しねーよ!」って言っちゃう子でした。
その結果がこの有様だよ!
…おいといて。
 
みつどもえ」内に出てくる子達はわりと恋愛に対して冷めた目で見ている部分があります。
吉岡は常にホットですが、ポイントがずれすぎていて会話になりません。他の子は、例えばふたばとしんちゃんの様子を見て「もうこの二人は公認カップル」みたいに思っている態度を度々見せますが、特に口に出していいませんし、冷やかすでもうらやましがるでもありません。ひとはの時は「ヘーイヘーイ」と冷やかしていましたが、そのくらいでしょうか。「佐藤が好きでしょうがない隊」はこう、離れたところから見る感じで。
松岡へのガチラブレターが発覚した時の反応が、一番彼女たちらしいかもしれません。

144卵性より。
冷めた目で、遠くから「恋愛ねー」と見ながら、実際に直面するとちょっと困る。そんな距離。
 
はて、松岡の時は急に「恋愛」が身近に来て困惑した一同ですが、今回は大人である海江田先生の恋愛のシーンです。
恋愛って言っていいのかすごく迷いますが、子供から見たらそれは不可解な恋愛の形。
面白いのは海江田先生の方が虚構に迷い込んでしまっていることで、子どもたちが逆に現実を見て地に足が着いていることでしょうか。
今回は特に徹底して、海江田先生の奇行を子どもたちの視点から見る、という描き方をしています。海江田先生のなりふり構わない「必死さ」が読者側から見たらなんだかちょっとかわいいのに対し、子どもたちにとっては大いなる反面教師になっていたりします。
海江田先生、恋愛絡みじゃなければいい先生なんでしょうけどねえ…クリスマス終了のお知らせを子どもたちに言いふらす姿はちょっと子供側から見たらドン引き確定でしょうし。
 

●かわいい先生かわいい●

漫画の視点は子どもたちから描かれていますが、見ている側はあくまでも大人側であるところからブレていないのがまた面白いところ。
浦安鉄筋家族」の大人のような「完全なる知らない世界の変態」的な位置に「みつどもえ」の大人はいません。
むしろ読者とのシンクロが意図的に盛り込まれています。なんだかほっておけない、なんだか他人事に思えない、なんだか自分と被ってしまう。
そしてとってもみんなキュート。

この海江田先生を見て、誰が責められようか。
 
海江田先生、もしかしたら…必死は必死なんですが、どっちかというとみっちゃんの心理と同じなんじゃないかしら。
みっちゃんってパニックにめちゃめちゃ流される子です。自分はサディスティック、という変なアイデンティティを理解して行動しているものの、実際は他人を見捨てられない優しい子で、トラブルがあると滅法弱いです。人一倍自信家なのに、人一倍心配性なところもあります。
海江田先生も基本的には自分中心に物事を見ていて攻撃的ですけれども、実はものすごく自信のない人なのかもしれません。
今週の最後のコマの化粧の過剰っぷりもみっちゃんそっくり。雌豚精神をこじらせた結果が海江田先生なのかも。
基本的には「ちょっとこの先生に子供を任せるのはなあ」という先生ではありますが、彼女のキュートな部分や変に真面目な部分は、同列の年齢くらいになってはじめて「かわいいじゃないか!」と感じるんだと思います。
 
色々なところで書いていますが、「だらしない独身女教師」キャラの魅力って、立場的には絶対的に上(生徒から見た視線での「先生」)でありながら、視点的には自分と同じ位置か下(年齢的・立場的にこちらが大人になっている、同じ歳になっている)というところだと思っています。
エヴァミサトさんが、中学生からみたらすごい大人っぽい印象を持っていたのに、大人になってみるとすごくかわいらしく見えてしまうのと同じ。
海江田先生がかわいく見えたら、それは桜井のりお先生がこちらの「心の余裕」にうまく入り込んできている証拠なんだと思うのです。
 

                                                                                                                                          • -

 
ギャグの展開としては、それぞれの個性の連鎖の中で負のスパイラルが自然に生まれている当たりが「みつどもえ」らしくてよかったです。

杉崎がアレを作らなければ…松岡が行動にでなければ…吉岡が変な気を起こさなければ…悲劇は起きなかったのに!
でも今回は松岡が自然にチーム杉崎に溶け込んでいたので、ちょっとほっとしました。
なんか…最近松岡が気になって仕方ありません。恋的なものでしょうか。
いや、ぼくには宮下が!
 
関係ないですが、フォトショ加工を得意とする杉崎の描写がジワジワきます。
なんで加工がうまいかを考えると…ねえ。
彼女のパソコンのHDDの中に、どんなみつばの画像が入っているのか考えるとジワジワきます。色々と。
 
いい先生ってなんだろうね?「みつどもえ157卵性」
海江田先生かわいいすごくかわいい。
 

 
みつどもえ 1 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 2 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 3 (少年チャンピオン・コミックス)
みつどもえ 4 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 5 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 6 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 7 (少年チャンピオン・コミックス)
みつどもえ8巻発売中!
 
みつどもえ(アニメ公式)
「三つ子に聞け!」が面白いです。
ふたばがスパッツの下にぱんつを履いているか確認している仕草を考えるだけでご飯が三杯いけます。はきわすれたことを考えると30杯いけます。
 
Made in USSR : みつどもえ172卵性 厳冬の三十路祭り/正気じゃないわ・・・
考えてみたら最後に出てきたムフーの編集長もたいがいですね。
リンク先でも書かれていますが、最近オカルト雑誌もムーくらいしか残ってないでしょうねえ。「トワイライトゾーン」とか「ウータン」とか読んだ記憶がありますが。あとは「たま」「マヤ」でしょうか。
なんか「クォーク」とか「OMNI」とかもごっちゃになります。記憶が曖昧だけど、今は入手すら難しそうだー。
 
それはともかくとして、今回のチャンピオン、強い女の子が超素敵な新連載の「ハンザスカイ」など色々見どころ多すぎなんですが、「弱虫ペダル」の御堂筋くんが何もかもかっさらっていった感がしまくりです。ありゃタタリガミとかそういう類のもんじゃよ。