たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

お米は、どろんこからできてるんだ。LO6月号表紙の、懐かしくて新しい世界

新しいLOの表紙来ましたね!
これ、ものすごくいい。いや、毎回いいんですが。
ブルマではなく短パンなのがまったくもってたかみち先生らしい。
 
個人的になにがグッときたかって、少女が稲を育てているということです。
育てているんです。新しい命を。
自分の記憶をたどって、植物を育てていた表紙は今まで無かったと思います。
花屋さんとかはありましたが、自らの手で新しい命を生み出して行く、というのはおそらくこの表紙が初めて。
生き物といえばうさぎがやたらでかい回もありましたが、あれはうさぎ視点だったのでこれとは別。
あくまでも、少女が、泥の中に稲を植えています。
 
またなんとも、LOらしいというか、尖った……いやちがうな、あったかいキャッチコピー。

まっ白いお米は、どろんこからできます。

字面通りに取るも良し。
意味深にかまえるもよし。
ただ間違いないのは、少女は殺されない、失われない。新しい命を泥の中に植えている、という事実だけです。
正直、「何かを作る」というカットに自分めちゃくちゃ弱いです。だからこれが少年であっても全然OKです。が、まあ女の子のほうがいいですよね。ですよ。そのくらい、何か新しいもの・命を育もうとしている姿は輝いているっていうことです。
 
その新しいものとはなんなのか。これもまた人によって考え方の変わる部分だとは思います。
LO ( エルオー ) 2010年 04月号 [雑誌]
時に死との戦いを行ったり。
LO (エルオー) 2009年 09月号 [雑誌]
遺影のように陰鬱な表紙だったり。
LOの表紙のギャップは上下幅が激しくて、見る度にハラハラするんですが、今回の安心感、半端じゃありません。
「生き残る」「闘う」「死なない」ではない。
「生産する」んです。新しく!
それもまた、泥の中から、人間に欠かせない食物を。
ここにあるのは「性」ではなく「生」の感覚。
生きることを楽しみ、そして少女達には満面の笑顔が、どろんこのなかから産まれる!
それについて、色々10人いれば10通りの解釈が出そうなのが、面白い表紙です。
もちろんそんなこと考えずとも、「たかみち先生の描く田舎少女は本当にキレイだ!」で十二分でお釣りのくる素晴らしい表紙だと思っています。
 
なにげにデザインも今回これまた非常に凝っていて、作家名が稲のように並んでいたり、いつものLOの女の子マークがあぜ道を歩いていたりします。
芸が細かい! 楽しんで作ってるんだろうなあー。
 

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良く見えないですが、LOのカレンダーがついてるみたいですね?
 
作家陣見てみると、はっきりは見えないですがバー・ぴぃちぴっと先生久しぶりの復帰ですね。

こちらももう発売のはず。
収録されている「巫女島」シリーズは、ロリコンユートピアを作るためにいかにディストピア化しなければいけないかを描いた強烈な作品。笑いながらフックとアッパーを撃って来るような恐ろしい作品ですが、「ロリコン」という言葉に漠然とした不安を感じる人には是非読んでもらいたい熱い作品です。