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夏フェスで最高の思い出をつくろう!「けいおん!!」第12話 その1

「けいおん!!」12話に出ていた夏フェスに、さあ行こう!
さて、こっからはちょっと「けいおん!!」12話の話に移っていきます。
まずは今回リミッターのはずれた澪の話から。
 
 
ではネタバレ有りなので収納。

ペロペロ(^ω^)
 
 
 
 

●ブルーフライデー●

夏フェスって、事前に行くことを決定してチケット買うと、すっげー楽しみになっちゃうんですよ。
もう「次何見よう、あ、ここ重なってるどうしよう、あっちも見たい、こっちも見たい!」って。
今回で言うと極めて「参加者の心理」をよく付いていたのは澪でした。
特に初フェスとなると前日こそ寝なければいけないのに、興奮して寝られなくてスケジュールチェックしちゃったりするのは、ものっすげーあるあるあるある。

あれもしたい!これもしたい!もっとしたいもっともっとしたい!
もうー、一つのステージで全部やるわけではなく、あらゆるステージで並行していっぺんにイベントが行われるわけですもの、貪欲になって当然。
澪の「瞬間移動したい!」「体が二つ欲しい!」というのはすっごいよく分かります。
あの澪が、クールで普段落ち着いている澪がわがまま言っちゃうんですよ。そう、これがフェスの魔力。
と、同時に。
テンション上がりすぎて逆にブルーになるんですよね。

始まる前の澪のこの顔。唯の「澪ちゃん大丈夫?」が澪の不安定さを物語っています。

実際に来てみると……暑いし、人多くて……

急にテンション下がるんですよね。あるあるあるある。
 
とにかく日本最大級にでかいイベントなわけです。不安は絶対いっぱいあるはずなんですよ。
リストバンドはずれないかな……財布落とさないかな……怖い人いないかな……体力持つかな……。
家で休んでいたほうがよかったかな……。
そうだった。澪は元々内気で、文芸部に申し込もうとしているような子だったんだ。
この一瞬の、謎のブルー。体験したことのある人多いんじゃないでしょうか。
 

●音の津波

そして、体験したことのある人ほど、確信しているはず。
どんなに不安だろうと、飛び込んでしまったら最高に楽しいんだということを!
どんなイベントでも、最初は不安です。しかし一度はじまったらもうそこからは急降下するのみ。ブルーになってる暇なんてない。
テンションは、一瞬で100%だ!

最初のバンドの、最初の音が爆音で鳴った瞬間のこの澪の顔。
他の子達(さわ子含む)は割とすんなり楽しんでいますが、澪は一瞬で圧倒されるんです。
音だ。
音が来た!
音が、向かってきた!!
この興奮は経験した人じゃないと分からない、しかし経験してしまえばもう一生忘れられない。

澪のリミッターが外れた瞬間です!
唯の「澪ちゃんが夏フェスデビューした!」というセリフが印象的ですね。「お前もだろ!」と突っ込みたくなるところですが、違うんですよ。普段後ろに構えて、ライブハウスでもびくびく怯えていた澪が、自ら拳を振り上げた!まさにデビュー!
 
逆に夏フェス参加したことない人こそ、澪のこの反応を見て興味が湧いたんじゃないかと確信しています。
本当に丁寧に、そして優しく澪を描き上げてくれました。
そうなんだよ。最初は不安かもしれないけど、楽しいんだよ夏フェス!
あの静かでおとなしかった澪が、爆音の渦の中でこんなにも音楽を楽しんでいる。
ならぼくらだって楽しめないわけないんだよ!

我を忘れてもいいじゃない。
音の津波に飲み込まれようよ。アーティストに見惚れようよ。
音楽は、楽しいものだ!
 

●開かれた世界●

夏フェスは原作にもあるエピソードですが、これこそがある意味「けいおん!!」の特異な部分だと思います。
というのも、学校の中で物語が終わらないんですよ。

軽音部は、音楽を通じてどこまでも広い大人数につながっているんですよ。
 
澪は一期では、いわばインナーな子でした。
才能はあるし真面目な子だけど、内にこもる人見知りさんでした。
しかし軽音部ができたことで、まずは部活の輪の中で友達ができます。
そしてクラスでぽつんと一人だった彼女も、和ちゃんなどを通じて友達が増えて行き、音楽をやることで後輩に慕われるようになりました。部→クラス→学校単位で世界が広がります。
そして番外編「ライブハウス!」では、放課後ティータイムは他のバンドメンバーという外の世界とつながりが出来ます。
唯と梓はその後、町内会にも進出。
そしてとうとう、日本全国から集まってきた恐ろしいほどの人数の輪の中に飛び込み、音楽を通じて一体になるんです。

このどっかに彼女たちいるんですよ。
なんてことのない話ではありますが、これってすごいことですよ。これだけの人数の中に、インナーにこもっていた澪がいて、全員と一緒に飛び跳ねている!
 
けいおん!」シリーズは少女たちの成長の物語。閉じない、開かれた世界に向けて飛び出していく物語です。
でも熱血はしない、インナー系ののんびりまったりストーリー。
このギャップが面白いんですよね。実際今回ものんびりまったりな唯達が存在しました。
しかし、世界は確実に開けていきます。外に向かっていきます。
 
澪は特に一歩ずつ、しっかりと前に進んでいるのが分かる重要なキャラです。
そういう意味で意外と澪を自分と重ねあわせて見ている人は多いと思うんです。
もちろん、ムギも、唯もですが、特に今回の澪の「一歩進んだ!」という実感っぷりはじわっと泣けてくるものがあります。

もっとも自分の「じわっ」は、どっちかというと、心を開けるようになった生徒・子供を見る感覚に近いかもしれません。
澪の「KAMAKIRI」Tシャツ(アーティストグッズ)を律とムギも一緒に買いに行ったのは、澪の笑顔が本当に楽しそうだったからに他なりません。ムギにいたっては「KAMAKIRI」のライブ見てすらいないですからね。
 
自分もはじめて夏フェス行ったとき、澪みたいに「途中で帰ろうかな」みたいな事考えたんですよ。
しかし曲がはじまった途端元気になっちゃって、二日間ほとんど寝ないで過ごしました。何キロも往復し、山ほどアーティストグッズ買いあさりました。
今でもそのTシャツとタオルは、かけがえの無い宝物です。
この「KAMAKIRI」Tシャツが、大人になった時彼女たちの大事な宝物になる日は、必ず来ます。必ず。
 
続けて、律を見てみたいと思います。
律の、失いたくない夏の思い出「けいおん!!」第12話 その2