たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

私たちの、大きくて小さな修学旅行に旅立とう!「宇宙ショーへようこそ」

宇宙ショーへようこそ

 
宇宙ショーへようこそ」見てきました。
一言でまとめると「修学旅行に行って帰ってきた気分」です。
ほら、修学旅行って一気に新しい土地に行って、色んな情報がぐわーっ!と流れこんできて、気づいたら終わってるじゃないですか。
新しい世界に圧倒される気持ちと、なんだか帰るのが惜しくなるような気持ち。
ちょっと一歩大人になったあの気持ち。
大人が子供に戻って修学旅行に行ける、そんな二時間半弱です。
 
まずは見た自分のスペックから書いてみます。

・「かみちゅ!」を信奉しています。
・SF大好き。
ロリコン

こんな感じです。というわけでかなり贔屓目でダメな感じになりますが、ネタバレは避けつつ感想を書いてみます。
 
おっとその前に、もらったフィルム晒しておきますね。

うむ、悪くない、悪くないぞ。
どのシーンかは見てのお楽しみ。
 

●いいか、脚だ! 脚を見逃すな!●

真面目な感想はあとで書くので先にこれを書かせてください。
5年生の夏紀がかわいすぎて夢中です。
(しばし夏紀の話になるので本編の感想だけでいいよ!って人は飛ばしてください夏紀大好き。)
 
――――――――――――――――――(ワープゾーン)――――――――――――――――――
 
どういうかわいさかというとものすごくうざい感じの可愛さ。
ウザカワもいいところです。
ヒーローに憧れており、一月前に田舎の村に引っ越してきた子ですが、とにかく明るく図太い性格なのでさらっと村には馴染みます。まーこのへんが色々あるわけですが、それでも最初の段階からしてほんと適当っぷりが素晴らしい。
なんといっても夏紀の部屋がすごくいい。

無茶苦茶汚いんですよ。
何だこの部屋は。ぼくの部屋か。
しかも靴は脱いでも揃えない、マナーのマの字もないタイプの超絶マイペースっ子です。
ガチでヒーローに憧れているので部屋の中にもヒーローグッズ。
そしてかっこつけたがりな故に、余計なところで余計なことばっかりするとかもうね。
最高だね!!!
まーとにかく良く動きますし、割とおっとりさんが多いメンバーのムードメーカーになっているあたり本当によくできたキャラです。

従姉妹の小学二年生の少女、周(あまね)と一緒にわいわいやったり、喧嘩したりばかり。
このへんが本作の軸になっていきます。
他にも三年生の宇宙や科学大好きブログも作ってる少年康二、四年生のおしゃれ好きでケータイで写真撮るのが好きなおしゃまな倫子、六年生の真面目でしっかりもののお兄さん清の5人が主人公になりますが、中でも夏紀とあまねが別格扱い。
……に見えたのは自分がそこばっかり見てたからですすいません。全員に見せ場あります。でも夏紀とあまねがかわいすぎてこの映画見たら明日から生きて行けるよ!

デザイン画より。
とあることがきっかけでとにかーく仲悪いんですよ。仲がすごくいいんですが、悪いんですよ。絶妙ですよねこの子供らしさ。同学年だったらもっと喧嘩になるだろうし、異性だったら異性としての意識が邪魔するかもしれないけど、二年生と五年生の喧嘩は本人達が解決するしかありませんもん。
そしてぶっちゃけ、夏紀が「やっちまった」ことが多いんですが、自分が悪いことに気づいていないあたりが子どもっぽい。ああもう愛しいな!
 
で、はい。
見てください。
夏紀の脚を!
隠すことをしようとしない、自分をまだ女性だと意識していない脚のさらけっぷり!
走りまわるため割と筋肉質で贅肉のついていないしなやかな脚!
多分この子、一日中走ってろっていったら走れますよこの脚なら。あと欲しいものとかあったらずーっと走ってられる脚ですね。
少女脚ソムリエとしては☆5つをつけたい脚です。少年の脚と違う細く軽やかでいて、それでいてしっかり筋肉のついた素晴らしい脚です。
これが画面狭しと走りまわるんだよ、それだけでも観る価値ありすぎですよ!
スタッフさんも彼女の脚がいかに魅力的で画面を華やかにするかよーーーーくわかっているようでして。

なんとすばらしいひかがみでしょう。
汗でしっとり濡れていてもいいですね。
動きの快活さも五人の中でダントツ一位。行き当たりばったりの行動っぷりも、失敗の多さもダントツ一位。
やっぱりねー、よく動く子は脚がしなやかじゃないとだめなんですよ!
いやはや、小学五年生の脚にしかありえない美しさがきっちり凝縮されていました。
観に行く前にみんなが「太もも!太もも見てね!」と勧めてくれたのですが、まったくもって少女太もも好きな人にはたまらないアニメだと思います。「マイマイ新子と千年の魔法」がふくらはぎアニメなら、「宇宙ショーへようこそ」は太ももアニメ。「電脳コイル」に並んで、少女脚殿堂入りです。

またベッドでの男前っぷりがすばらしい。四年生の倫子は異性として見られたら「きゃっ!」とかいいそうですが、この子多分この状態で男子入ってきても「よっ!」とか言いそう。
 
……すんません、もうちょい夏紀の話していいですか。
 

●夏紀さんマジうざかわいい●

うちのサイトを見ておられる方なら分かってもらえると思いますが、「うざかわいい」は褒め言葉です。
ある意味空気を読んで、その上でマイペースに行動しちゃえる子。思いつきで突っ走って「あちゃー」と痛い目にあう子。こういう子こそがムードメーカーとなり、みんなに愛される!
周囲の子(あまねを除く)がいい子なので夏紀はとても受け入れられていますが、やることなすこと適当なので地味にかなり脚引っ張ってます。

設定画なんですが、もうこういう子なんですよ!
いちいちリアクションでかい。いちいち余計なこと言っちゃう。いちいち意地を張ってしまう。
六年生の清が生真面目で責任感が強いため何もかも背負ってしまおうとしてしまうんですが、夏紀がてきとーなので相当救われているんですよね。感情の温度も異常に高い子なので、ぐっと常識とか冷静さを超越して、必死になれる、いわば空気を変える力をも持っています。
「うざかわいい」ということは、逆を返せば物語を大きく動かせるということ。感情で動ける偉大なるエンジン。

学校にいるときも、宇宙旅行で色々問題を抱えている最中も、彼女がいれば明るくなります。あまねと対等に、一緒になってはしゃぎまわれます。
なんと素敵な少女なんだろうもう!
「レディ」とは程遠い位置にいる子ですが、彼女のいるところに笑顔あり。彼女は「受け入れられた」のではなくて「飛び込んだ」少女です。
確かに問題がないわけじゃない。しかし全身全霊で問題を解決しようと(後先考えずとも)前に突っ走れるのも夏紀なんですよ。
終始彼女の行動のハチャメチャさにドキドキさせられますが、クライマックスで彼女が魅せてくれる最高の感情の叫びは絶大なカタルシスをもたらしてくれます、子供にも、大人にも。
あ、そうか。
夏紀は「ぼくたち・わたしたち」なんだ。
かつて子供だった大人も。今小学生の子達も。
あふれるパワーを夏紀に重ねあわせて、ドジっぷりやダメっぷりもあわせて、等身大の小学生なんだ。
じゃあ、夏紀になって思いっきり飛び出そうか!
 

●大きい修学旅行の思い出●

――――――――――――――――――(ワープゾーン終わり)――――――――――――――――――
 
はい、ここからは夏紀の話ばっかりじゃなくてきちんと内容の感想書きますすいません。夏紀大好き。
 
宇宙ショーへようこそ」は題名のとおり、宇宙に行く話です。
もーとにかくスケールでかいでかい。スタッフの暴走っぷりすごいすごい。どんどん遠くへ遠くへと離れていきます。2100万光年くらい。
そもそも突然「じゃあ月まで行きましょう」という展開が突拍子も無いんですが、このへんこそが子供の感覚なんですよね。修学旅行で東北や九州に行くのと同じなんですよ、宇宙に行くのも。
新しい世界のとてつもない量の情報が一気にどっぽどっぽ流れこんできて、しっかり一つ一つ見ている暇ありません。しかし何もかもが新しいから新鮮だしワクワクするし大変です。
 
大人になっちゃうと、どうしても「ああ、ここはもう知ってるや」と知識が先行してしまい、感動が薄れてしまうことがあります。これは避けられない事態。どうしようもないことです。
だけど宇宙で全然知らない異星人だらけのところなんて想像できますか!? 
知らん形状のどういう仕組みか分からない生き物や機械があふれる世界を想像できますか!?

それらが、ずーーーっと画面の中を動いているんですよ。
手描きの異星人達は所狭しとびちびちに詰まっていますが、彼ら(?)は常に動いています。そりゃそうですよね、生きているんですもの。しかし人間と違う生態で個々に動いている。これだけで驚くしかありません。
 
だから画面を見ていると、情報量に脳がパンクするんですよ。
強制的に、修学旅行に行った小学生の気持ちにさせてくれます。
うわ、知らない世界だ! なにこれ知らないのがいっぺんに動いていて、え、何、わかんない! すげえ! っていうあの気持ち。
加えて画面いっぱいに広がる広大な宇宙の交流場の様子の背景が恐ろしいほどに緻密。ここでまた脳みそパンクします。
友人と話していたんですがウォーリーをさがせ」が全部異星人で一斉に動いていると説明すればいいでしょうか。
ぶっちゃけそんな動画ふられたら、自分がアニメーターだったら泣くレベル。
 
ところが、「特別」だけじゃないんです。
序盤、人間の少年少女の「普通の日常」が描かれます。

普通ですねえ。わさび食べまくってる夏紀とあまねかわいいまじかわいい。
 
アニメで「日常」を描くのは、非常に難しいと言われます。
日常的であればあるほど、密度をどんどん高めないといけないからです。日常を過ごすためには必然が描かれなければいけません。必然じゃないものもキャラクターの性格を考えたときにそこになければいけないアイテムとして必要になります。キャラクターの性格一つ一つが日常の仕草にもろに現れます。日常だからこそ出る脱力感など、力のベクトルを描かなければいけません。そのくらい難しい。
OPの日常パートは5人の主人公においてそれをクリアしているのがすごいんですよ。5人と言っても目立つのはあまねと夏紀(かわいい)なんですが、他の三人もちょっとした仕草からこの子の達の性格がにじみ出します。倫子なんかはちょっとしか日常シーンないんですが、それだけで十分「この子はおませでおしゃまでだけど子供っぽい」というのが伝わってくるのが見事。
 
あわせて、宇宙でのシーンは彼女たちには十二分に「特別」なんですが、そこの住人にしてみたら「日常」なんですよね。
つまりこの作品で描かれているめちゃくちゃ不思議な世界は、宇宙人たちの日常のリアルとして計算されています。
だから彼らは別段驚きもしませんし、いつもどおりそうやってきた、と言わんばかりに動きます。これを多種多様な生物がいっぺんに行うんだから恐ろしい。
 
宇宙人のデザインは、「かみちゅ!」を見ている人なら分かると思いますが、想像を絶するものばかり。まーよくあんなに様々なデザイン思いつくもんだ。okama先生はじめデザインスタッフの脳みそは一つか二つ何か飛び抜けまくっています。
脚本の倉田さん曰く「暴走」とはまったくもってそのとおり。
上の夏紀(かわいい)のもっているコーラのカップなんかを見てもわかりますが、当然小物も全く未知の物ばかり。カルチャーショックを通り越して何が起きているかわからんからとりあえずやっとけ状態。
それでいてきちんとそれぞれのめちゃくちゃっぽいアイテムも、ちゃんと考えれば納得出来る理由付けがされているからさらにすごい。だよね、そこに生きている彼らは、それが「普通」なんでもんね。
 
大人から見たら、きっと小学校時代の修学旅行の時に感じた不思議さ・新鮮さがふつふつと湧き上がると思います。壮大なドラマチックな展開もあるけれども、大事なのは「行ってきます」と「ただいま」の間に感じたワクワク感と、ほんのりした寂しさ。
子供から見たら、二時間半の突然の修学旅行に同行した気持ちを味わえるでしょう。異世界に迷い込んで、情報の海に流されながらあっという間に終わってしまう展開に圧倒されつつ、帰宅することができます。一回修学旅行を多く行けるなんて幸せじゃないかしら。
 

●小さい修学旅行の思い出●

さて、この作品のもう一つのすごいところは宇宙規模なのに村の小学校規模の問題が並列であることです。
作品の作りはものすごくSF的です。突拍子も無い出来事が連続で続きはしますが、実は終わってから冷静に考えるとそれぞれ全部きちんと整合性取れているんですよ。映画観終わったばかりの時「ねーよ!」とか思っていたんですが、友人とあれやこれや話しているうちに「やべえ、全部つながってる」とわかったときはちょっとゾワっとしました。
まあこのへんの整合性は大人が考えればいいことなので、何も考えず頭空っぽに「うわーすげー宇宙すげー!」で十分ではあるんですが。
そんな緻密でかつダイナミックな(特に列車には素でびびった!)、カッコイイとはちょっと別次元の奇妙奇天烈ながらも想像を絶する世界の物語だというのに、子供たちの視野はあくまでもやはり子供たち同士の世界に向いているんですよ。
PVを見ると確かにえらいこっちゃな冒険劇と、大迫力のアクションで構成されているかのようですが、並行して夏紀(かわいい)が見ている子供の世界の枠を脱しません。
 
むしろ、いきなり大人になんてなれないじゃない。
いきなり宇宙規模の視点で物事なんて考えられないじゃない。
それよりもあまねとか、他の3人とか、自分のこととか、そっちの方が大事なんですよ。
もちろんものすごく大変なことが起きているんだろうなっていうのも理解しつつ、性格上インナーにもならず、だけど視野は自分たちにとって一番大切なものに向いている。そこから絶対離れない。
 
強烈な量の情報と、計算されたSF的要素、5人それぞれの思惑をきっちり描きながら、夏紀の解決するべき問題が芯を通して作品中に描かれます。
「ヒーローになりたい」
ヒーローとはなんだ?
夏紀にとって一番大切な物は、なんだ?

修学旅行は楽しいだけではありません。
新しい体験が怒涛のように押し寄せることで、一つ成長する瞬間でもあります。
まあ実感はその時はないんですけどね。大人になってから「ああそういえばこんなことが」みたいなものです。
夏紀たちの修学旅行は派手で強烈なものだったけれども、きちんと家に帰ります。
得も言われぬ、寂しさを伴いながら。
もっと一緒にいられたらいいのにな。もっとこの時間が続けばいいのにな。
でも「帰る」ことが子供たちにとって一番大事な成長の瞬間でもあることを、この作品は描きます。
「帰るまでが遠足です」なんて言うけれど、あれは安全確保のためだけじゃない。
非日常から日常に戻るときに、様々なものに対して別れを告げる儀式でもあるんだ。
 

●アニメーション技術の濃度●

アニメ映画としてみた場合の質について、自分のほっそい知識で書いてみようと思います。
本作は今までにあったどの作品にも似ていないタイプの、ハイテンションなのかローテンションなのか分からない状態が続く不思議な作品です。これがベサメムーチョ倉田英之舛成孝二・落越友則のユニット名。いわゆる「かみちゅ!」スタッフ)味。5人の中には未知の世界に向かうワクワク感と、帰れないかもしれないという不安が同居しているんですよ。それがうまく夏紀(かわいい)のテンションで緩和されている感じです。
この5人がばらばらな仕草で動き続けている、というのが何よりもすごいところ。当たり前のことですが「動くアニメはすごい」んですよ。止まっているシーンほとんどなし。
加えて背景のモブ宇宙人たちもそれぞれ勝手な動きをし続けているもんだから、そりゃ情報量もパンクします。一回見て全シーン記憶出来る人はほぼいないはず。
これらが、ほぼすべて手描きです。もちろん一部CGも使われていますが、キャラやエフェクトはほとんど手描き。ぬめぬめ感はここから来ています。日本の技術の粋を集めた……と言ったら言いすぎかしら。でも手描きすげえよほんとすげえ。
特にエフェクトが手描きで徹底しているって、日本の大事な財産だと思うんです。
 
斬新な作りではありますが、同時にかっこよくてメカメカしいジャパニメーションっぽさは控えめです。むしろ有機的でぬめぬめした物の方が多いです。おそらく意図的でしょう。直線が少ないんですよ。画面全体が意図的に生物っぽくされています。
グロテスクに感じる瞬間も多いのですが、それでもぎりぎり「かわいい」のラインを貫いている。このデザインと動きは本当に拍手を贈りたいです。ぬるぬる動く手書きアニメーション技術は見て損ありません。
特に三年生の科学少年康二と仲良くなる水棲生物系宇宙人インクのかわいさが半端ではありません。このデザインバランスと動きと表情は見事の一言。詳しくはここで書いてはいけないと思うので、是非見てください。(「かみちゅ!」の宇宙人がかわいかったのを知っている方ならだいたい予想はつくかも。)
そんなわけでデザイン的に、クールなジャパニメーションとも、ジブリ的展開とも別の全く新しい不思議世界を作り出した、と言えます。
あえて言えば。あえて。
「劇場版ドラえもん」が好きだった大人がもう一度旅行に出かけられるという感覚に近く、この点ではとても日本的アニメの手触りが強いです。
 
またパンフに書いてあったのですが、画面の効果に独特のこり方をしています。簡単にいえばものっすごい奥行きがありまくるんですよ。人(?)が密集してようがなんだろうが、特徴があるためえらいだだっ広い世界に飛び降りたような描き方になっています。
夏紀たちにしてみたら、今自分たちのいる世界はえらい新しくて不思議な世界なんですもの、細かいディティールは眼に入るかもしれないけど、それよりもやたら広大な異世界の方に目が行くのを表現した描写方法です。
多分アニメが「動く」ことを心から愛してやまない人なら、キャラの動きで一回、背景のモブの動きで一回、エフェクトアニメーションで一回、背景美術で一回……それでもまだ物足りない把握しきれないくらいの情報量が盛り込まれつつ、一番視点を向けたい子供たちの見ている世界に焦点が定まっていくのではないかと思います。
 
映画見る前にこれを読んだ人はゲップでそうかもしれませんが、アニメの情報の波に飲まれてゲップ出るってそうそうない幸せな体験だと思うんですよ。
 
声優さんですが、子供たち以外はプロの声優陣で固められていますが、主役級の5人は本物の子供を起用しています。
(かわいい)夏紀ちゃん役の黒沢ともよさんは、1996年生まれ。実にまだ14歳。あまね役の生月歩花さんに至っては「アフレコをしたときは一番年少の2年生だった」と語っています。
なんだと、二年生の役をリアル二年生が演じていただと!
死ぬほどうまかったんですが。絶叫のシーンとか怒りの感情とか、あんなに表現出来るのか!
二年生から六年生まで一学年ずつ違う5人、全員演技は一級品なんですが、子供にしかでない声ってあるんですよ。大人の声優が演じたほうが演技的にはうまいかもしれないけど、子供の瞬間にしか出ない声。それが特に二年生のあまね役の生月歩花さん、三年生の康二役の吉永拓斗くんからびしびし伝わってきました。
多分今同じ子が収録しても同じ声は出ないんだよ。「マイマイ新子と千年の魔法」もそうでしたが、子供達の子供にしか出ない声を捕らえて作品として記録されている、それがすごいよ。
子供たちによる、子供たちの世界の目線から見た、子供たちの物語。でかいスケールの中を駆け抜ける子供たちを是非とも見ていただきたいのです。
 

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余談。
パンフレットにはかなり裏設定が掲載されているので、映画をより一層楽しみたい人は買うのおすすめします。
またアニメ評論家の氷川さんの解説が非常に面白いので、読む価値ありです。
 

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この作品が楽しめた方で未視聴の方には是非見ていただきたいのが「かみちゅ!」という作品。テイストは非常に似ています。
全く未見の方ならこのBD-BOXがとにかく格安なのでオススメ。
ですが! DVD全部持っている人なら無理に買わなくてもいいかもしれないレベル。というのも画質のアップコンバートが微妙なんですよね。HD画質ではないのでご注意ください。オーディオコメンタリー新録と付属の冊子は素晴らしいので価値はありますが……うーん、もちろん買いましたが、絶賛出来るような画質にしてほしかったな!
内容は絶賛します。