松岡がかわいくなったのか、こちらが松岡に慣れたのか、そこが問題だ「みつどもえ２０６卵性」

松岡が好きです。
いや、一番好きなのは宮なんとかさんなんですが、最近自分の中での松岡のかわいさ株が急上昇というか、潜在的に好きだったことに気づいてしまったというか。
いや、きっと、これは推測ですが、隠れ松岡派多いと思うのです。
そりゃもちろんみつごのかわいさの魅力や宮エルシャダイさんや杉崎吉岡しょうが隊などなどたくさん魅力的なキャラ多いので選びきれないかもですが、「好きになってきた」「案外かわいいじゃん！」という人が増えている、と信じたいところ。
あ、最初から松岡派の方。素晴らしいと思います。
　

●コミュニティの中の松岡●

松岡は「みつどもえ」内でもトップレベルにおかしい子です。作者公認。
だから、孤立すること多かったんですよね。
一応ぎりぎり「チーム杉崎」なのですが、あれチーム杉崎に今もいるの？どうなの？という首の皮一枚ぎりぎりのラインでふらふらしていました。それは彼女が単独行動が多いためでもありますし、会話が成立しないためみんなが離れていくからでもありました。
ようは「霊のことしか考えてないから面倒くさい子」でした。
……というのは、あくまでも三つ子視点から見た（あるいは宮下など一歩引いた視点から見た）松岡像。
本当のところはどうだったのかわかりません。
少なくとも「松岡の話の相手はしない」というのがクラスの子達の共通の思考でした。
　
それでも吉岡や杉崎は優しい＋素直なので松岡の相手をちゃんとしていました。
初期よりもう少し最近になってからのだと、人恋しさに寂しがったりする一面見せ、泣いたりしていました。「霊だけいればいいもん」じゃなくなってきていました。
そこでまさかの告白。男の子にちゃんと告白されたのは松岡だけという快挙。
しんちゃんとふたばは別格ですがー。
　
しかし、この夏休み中、ずっと丸井家に松岡がいるというとんでもない大事件が起きて、状況は一変しました。

吉岡と松岡は元々結構仲が良いので、面と向かって話をしていてもおかしくない。以前も恋愛ドラマの話をしてましたしね、食い違ってましたけど。ですが、松岡の周りに輪が出来るってのはすごい珍しい。
どうせ松岡の話だから、といってみんな集まらなかったはずなのに人の輪ができてる！
なんだかんだで確かに「面倒くさい子」ではあるんですが、仲間意識自体はみんなの中にはありました。仲間はずれにまではしていません。
しかしどうでしょう、それどころかみんなに背中を押されているよ。チーム杉崎は幼なじみだから分からんでもないとして、やはり丸井家との距離が強烈に縮まったのはでかいです。
松岡は単なるひとはのストーカーから、丸井家の友達にランクアップ。一月も過ごしたらそうなりますよね。
みつばがこうやって松岡に積極的に絡むだけでもなんだか嬉しくなります。
　

まあ、こうなるところまで含めて松岡。ダヨネー。
杉崎の「解散」はもう慣れているけど付き合っているよ感もありますね。吉岡は「また」と言っていますから、幾度となく松岡の「怪談っぽいなにか」に勘違いしているようです。食いつきすぎ。
宮下はちょっと距離ありそうですね。こうやって聞くのは初めてのような反応なのが面白いです。
　

●杉崎・宮下・松岡●

もうちょっと杉崎・宮下あたりとの関係を見てみましょう。
まず杉崎と松岡、そしてみつば。

いいコマです。何がいいって、「私にはそれしか話題ないのに！！」とものすごく困惑している松岡が真ん中にいるところ。
それしかない、だから話さなくていい、じゃないんですよ。松岡、人と話したいんですよ！
人間に興味がなかった松岡から大きな進化を遂げました。
それに対して、ざくっと「向いてないわよ」と言える杉ちゃん。
杉崎はわりと誰に対しても話しかけられる子＝コミュニケーションが好きな子なので、松岡にも自然に話しかけられます。時折「私をもっとかまってよ！」みたいに寂しがりにもなりますが、こうやって松岡にはっきり言えるのは杉崎と松岡の関係がかなり前から成立して、揺るぎないものになっているからだろうとは思います。失礼なことを仲よくない人に言うほどではないんですよね。松岡なら大丈夫、という積み重ねでしょうか。
松岡の「実話１００本ノック」も杉崎は多分経験しているんでしょう、３時間とか把握してますし。
その上でなお松岡の側にいるんだから……いい子じゃないか。
それに対してみつばが茶々をいれているのが、ね！　松岡なんて話し相手ですらなかったと思われるみつばなのに、一緒の釜の飯を食って距離が近くなった、というのは間違いない！
トラブルをややこしくした松岡に対して「あんたがなんとかするのよ」とみつばが言っているのも、仲が良くなったからゆえ、でしょうか。
　
一方宮下。

宮下はツッコミ役に徹していた今回ですが、松岡の行動一つ一つに非常に冷静に対処しています。
しかしこのコマ見ていると松岡・宮下ともに、初めてそれぞれの反応を見るようなリアクションを取っています。宮下はおっかながって「ひゃっ」という松岡を初めて見てつっこんでいますし、松岡はそれを見られて非常に照れています。こんなに焦ってるの珍しい。霊が好きなのに人体模型が怖い松岡さん、という新鮮さ。単にびっくり系のネタに弱いだけかもですが。
何にしても「慣れ親しんでいる」感の強くなったみつば・杉崎とくらべて、微妙な距離感を感じますし、それは継続中。
お互い単にあんまり興味がないだけかもしれないですね。仲が悪いわけではないです。
そういえば吉岡が松岡と二人で話していたとき、ひそかな嫉妬をしていた宮下のことを思い出します、ああ、あれはかわいかった！
　
宮下の視点は時折、「全体を眺める冷静な視線」＝「読者の視線」でもあります。
であれば、今後ももしかしたら宮下は松岡とは微妙な距離を保ちつつ接し続けるかもしれません。
だって、その位置が一番楽しいもん。
　

●松岡の正常な反応●

「オンリーロンリー」から、人間関係が出来つつある松岡さん。
そこが魅力であると同時に、もう一つ彼女の魅力を深めている部分があります。

それは恥じらいを見せるようになったことです。
恥も外聞もない、命知らずとも言える松岡さん。でした。過去形。
今は失敗したら照れるし、太ったとわかったらダイエットするし、エッチな言葉を見たらこうして赤面します。
松岡赤面率、死ぬほど高くなってます。
霊の暴走超特急だった松岡が、それだけじゃなくなってきている！！
　
いや違いますかね。
松岡というキャラは元々人間味のあるいい子だった、それがきちんと表に出てくるようになった、というところでしょうか。
作品の視野自体も「三つ子かやべっち視線」から「クラスメイトの色々な子視点」「クラス全体を眺める視線」と広がっています。成長した子どもが家庭から学校、そして社会と出るように。
同じように松岡のキャラも、「ちょっと頭のネジがとんだ子」という印象から、親しくなったことで「彼女の中の様々な感情」が見えるようになったんだと思います。
松岡が変わったのか、ぼくらが松岡の色々な部分を見られるようになったのか、両方なのか。
　

●そしてうざ下さん●

まあここまで松岡を持ち上げておいてなんですが、宮下のウザさが炸裂していた回でもあったので触れないわけには行きません。ふたばの怖がるかわいさも、ひとはのしたたかさも面白かったけれども、どうにもぼくには「みつどもえ」の軸の部分に宮下がいるように思えてならないのです。なんででしょう。愛？

ふたばの怖がりを笑いの話題のネタにして引き金を引く宮下さんまじウザい（褒め言葉・・・か？）。
このコマだけ知らない人に見せたら、どう見ても宮下悪役状態ですよね。
吉岡の「意外」ってのは素でしょうし、「よく同居できたわね」という杉崎はうまく話しに乗りながら気遣っている感がありますが、宮下が、ふたばの弱点を見つけて笑っているあたりは素で何も考えてなさそうなのがウザい。ああウザい。ウザ…かわいい。
　
宮下がウザいで止まらないのも秘訣がありまして

ふたばにすくい船をだす宮下。
反省とかしているわけではないんですが（ふたばも悪いことされたと思ってないし）、こうやってフォローを入れられるのが宮下のいいところなわけですよ！
不器用だけど！
むちゃくちゃ心配してなんとかしてあげよう、というのと違って、これもまた微妙な自分の位置を踏まえて言っているのがいいですね。しかもわりと口から出任せっぽいノリで。
最後のコマなんて閃いたかのように松岡にまでフォローを！
多分何も考えてないよねこの子。本能的に自分の距離感を知っていて（対ひとは意外）、適切に歩みを進めているんだと思います。そしてその本能的感覚は極めて安定しているんだけど、時折脱線してすげーウザくなる。
ウザいウザい言われているのに彼女が嫌われない、むしろそこが愛らしいのは、彼女に裏表がないからだと思うんだなー。
宮下かわいいなあ。
本当にかわいいなあ。
　
Made in USSR : みつどもえ206卵性それしか話題ないのに！！/全て浄化されていくっス･･･
おっぱい経のボーナストラック、自分も希望します。
　