たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

欝アニメってなんだかんだで、好きなのよね。

前期アニメがもう見る物多すぎて「今期アニメはそんなでもないかなー」と思ってましたが、やっぱ……面白いね!
個人的には「放浪息子」「レベルE」「魔法少女まどか☆マギカ」「お兄ちゃんのことなんか全然好きじゃないんだからね!!」はガッチリ見ております。そもそもそんなにアニメチェックするタイプの人間じゃなかった(マンガや小説に時間を注ぎたかったので)のに、こんなに見るようになるとはなー。
 
それにしても「血溜まりスケッチ」こと「魔法少女まどか☆マギカ」面白すぎだろう……。

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Togetter - 「まどか☆マギカ・シナリオ虚淵玄氏「さて、お待ちかねの被告答弁書でございます─」」(微ネタバレあり注意)

ライトサイドな作品はもちろん大好きだしどんどん追っていきたいですが、こういうどす黒いものは定期摂取しないとぼくの身体はダメみたいです。
すっごい心地いいんです「まどか☆マギカ
思わず「沙耶の唄」取り出してプレイし始めちゃいましたよ虚淵玄さん。

エロゲですが別の意味で18禁というか。
まどか☆マギカ」の話はとりあえずニコニコで解禁されるのを基本待ってから色々書いていきたいところです。ネタバレ踏むのが怖いアニメって久しぶり。
何にしても一番言えるのは「劇団イヌカレーすげえ」です。
絶望先生の時のあの技術をこう生かしたかー!
あとアクションシーン。作画に見入ってしまう。
 

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欝アニメ、と呼ばれつつもなんだかんだで「大好きなんでしょ?」「もちろん」と答えるアニメの話をします。
イデオンとかザンボット3は一部しか見てないので省略。
 
まずは挙げないわけには行かないVガンダム

あ、ちょっと貼るもの間違った気がする。
かの有名なヘルメット、「これ僕のお母さんです」はトラウマ級でした。あと美女部隊ことネネカ隊とか。
しかし、何故か何度も見てしまう中毒性にかられたものです。
なんだろう?もうVガンダム放映時には「こういうアニメ」という見方で姿勢が出来てたんでしょうか。
もちろん衝撃でしたが、良作だったなあというのは間違いないと思います。うん、残虐だからダメってことじゃないんだな。
 

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次はふしぎの海のナディア

ガイナックスを知ったのは「オネアミスの翼 王立宇宙軍」だったので、ある程度覚悟をしてはいたのですが、フェイトさんのシーンは思い出すだけでゾッとします。
そして中盤のエレクトラさんの回想シーン。
多分「NHKだから」と思って気を抜いたんでしょうかね。しかし幼心にあまりにも衝撃で、一週間くらいそのことばっかり考えていた記憶があります。
まあ、あらゆる欝もラストのマリーによるサプライズで全部吹っ飛んじゃいましたが。
 

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次に欠かせない新世紀エヴァンゲリオン
リアルタイム視聴でした。「ガイナックスだ、だまされんな!」と身構えていたのに! 25・26話のショックでポカーンでした。
そして今また、劇場版で痛い目に。

あのさー、もうさー。
こちとらアスカには10年越しの恋なんだよ! 救ってくれよ!(アスカを)
と言いつつ、映画版は陰鬱さがあんまりないんですよね。「ショック」と「欝」とは違うのですよ。
インナーに篭って延々と自らの呵責の中苦しんで行ったり、未来永劫脳ハッピーエンドを過ごすとか、そういう方面だったのがTV版。
映画版は一部で「もう『シンジ』じゃない、『シンジさん』だ」というくらい前向きに力強く戦い、その上で苦しんでいます。この差はでかい。
TV版は全キャラが庵野監督だった、という人がいるくらいですが、自分もそう思います。色々な角度から見た庵野監督。だからこそ今回マリが入ってかき乱したことでオープンになっている感じがします。
 
ちなみに自分のエヴァトラウマは「フリクリ」で昇華されました。
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ああ、これが求めていた「答え」だと。自分流なんですけどね。
とりあえず「フリクリックノイズ」は読んだほうがいいと思いますほんとに。直撃だったぼくにはたまらんかった。
 

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ぼくの魂を救ってくれた作品の一つ、serial experiments lain

BD化で「最もきれいなlain」が誕生。この尋常ならざるこだわりを見よ!(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース
この精神に巣食う少女の物語には完全にノックアウトされましたね。
第一話の最初から衝撃的で、見終わった後なんとコメントすればいいかわからんようなくらいに脳みそ引っ掻き回される作品。かろうじて「ウェザーリポート」で救われましたが、当時インターネットは普及していなかったので、モヤモヤをぶつける場所がなく、当然学校職場で話せるわけでもなく。すっごいモヤモヤしていたものです。
まあ、欝というのと違いますが……いや、人によっては十分欝ですね。
ただ、「あ、ぼくはこういう作品が大好きだ」とはっきり気付いたのも間違いないです人生において重大な転機になった作品と言っていいです。
マンガの方だとちょうど、田中ユタカ先生の「愛人[AI-REN]」に衝撃を受けたりした時期でもありました。エロマンガだと町田ひらく先生。音楽はナゴムを通過済みで、スターリンとかに逆戻りしていた時期です。
 

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ラーゼフォンエヴァのパクリかと思っていた、そんな時代が自分にもありました。

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トータルで見ると非常によく出来た作品だと思います。
思うんだけどね。
インパクト強すぎるんだよあの回が。ブルーフレンドが。
そしてそれを繰り返し「欝回だなあ」とか言いながら見ている自分は悪趣味だなあと思い始めたのもこの頃。
 

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ここらへんまでくると、今度は逆に積極的に「欝になりそうなもの」「アンダーグラウンドなもの」を求めるようになるので、ちょっとアニメから離れ気味になります。
あるいはアニメでも実験アニメや個人製作フラッシュとか、そっちを漁り始めます。
なつみSTEP!とかぴろぴとさんとか、インディーズ系のアングラバンドとか。
インターネット様様でございます。黒い栄養分を定期摂取出来るようになりました。
 
と、同時に「わー!」とお祭りになって「わー!」と消費してしまい、あのエヴァlainを見ていたときのどうしようもないモヤモヤ感が無くなった感があるんですよね。
だから「SCHOOL DAYS」なんかも、確かにモヤモヤしてむおおおーと掻きむしりたい気分にかられましたが、発散の場がすぐ目の前にあるので欝とか不安とかというより「こえー!まじこえー!」という昇華をしたような感覚が強いです。これ90年代ネットなしで夜中に一人で見ていたら……怖かったんだろうなあー。
(あと「ヤンデレ好き属性」と「ゲームの予備知識」があったせいでそんなでもなかったのかもしれませんが。ゲームの「言葉・世界ハッピーエンド」の方が個人的には欝いんだよ!)
舞-HiME」はラストぎりぎりまでそういうモヤモヤ感持って見てましたが。「ぼくらの」や「なるたる」も原作は痛かったですが、気がつけば慣れていました。
大人になって、世の中の現実が小説・マンガ・アニメよりも奇なり、というのを知ってしまったからかもしれません。加えて「ショック」系の欝は割と慣れてしまうので、あんまり摂取しすぎるとよくない。本当にチキンレースになってしまう。
もっと、もっとハードなのを!となるととても精神衛生上よろしくない。
こうして「欝いもの」と「ライトサイド」をバランスよく摂取する術を覚えましたとさ。
めでたしめでたし。
 
なので、今は「魔法少女まどか☆マギカ」と「プリキュア」を交互に見る生活です。
まあ、まどっちはどちらに向かって走りだすかわからないです。ハッピーエンドかもしれないし。「ハッピーエンドのようななにか」かもしれないし、バッドエンドかもしれないし……個人的にはループ説をイメージしてしまいますが分かりません、なんせまだはじまったばっかりだ!
 
って、さっき「お祭り的に云々」と言いながら、舌の根も乾かぬうちからなぜこんなに「まどか☆マギカいいね!」というかというと、自分の中にある「魔法少女」という概念をいい意味で分解してくれそうだから。
魔法少女、という語やジャンルに対しては特別な思い入れがありまして、「二次元美少女だいすき! vol.1ウザカワ」でも書きましたが「もう少女のままでいい」「大人にならない幼形成熟した世界」への不思議な憧れみたいなものがある気がするのです。「りるぷりっ!」みたいに正統派な作品もありますが、セーラームーン以降もう大人にならなくてよくなった。しかも男性の性的視線にさらされる少女像として定着しつつある。「魔法少女というジャンル」になっている。これってなんなのよ、ヘンリー・ダーガーが描いた「ヴィヴィアンガールズ」なの?と。
そこにきて「まどか☆マギカ」が、敵を倒しながら自らも惨殺されている美しきヴィヴィアンガールズになるのか、もっと別の日常を超越した狂気の部分に踏み込むのか、あるいは正義と勇気で乗り切ってくれるのか(……ありうるのか?)気になってならないのです。
 

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欝マンガの話は前も書きましたが、また別の機会に。
あとごめん、イチャラブ大好きなので「耳をすませば」で欝にはならない体質なんです! むしろもっとチュッチュしろよとか、天沢君まじストーカーとかばっかり考えてしまう。
怖いものが好きなんじゃなくて「欝ものが好き」というのは、もしかしたら何か自分の知らない、別の世界を垣間見てみたいというドラッグ的な感覚なのかもしれません。あと……吊り橋効果?
救われなかったときの狂気を求めてしまうことで、自分が救われていることを再確認する作業なんです、多分。