たまごまごごはん

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全員が輝く! 「プリキュアオールスターズDX3」は明日の元気のために見ておこうよ!

 
ちょいと遅れましたが(原因・風邪のため)「プリキュアオールスターズDX3」見に行きました。
今回でDXシリーズはいったん終わりとのことですが(ほんとかな?)、それにふさわしい出来ばえだったと思います。
え、前口上はいいから感想を書けって?
 
感想。
うららマジフリーダム。
 

●まずは懸念事項をとっぱらわせていただく●

今回のDX3は、「津波を連想させるシーンがあるため一部カット」というケチがついてしまいました。正直話題としてはあんまり嬉しくない話題です。
ですが、この点に関してははっきり言っておきます。
全くそんなの気にしないで見られます。
編集がうまいんでしょうね。無理やり勘ぐれば「あそこらへんかなあ?」くらいです。なので見るときは、サクっと忘れて楽しめることを保証します。
 
とはいえ、そのカットを描いたクリエイターさんたちの気持ちや、完成像としての作品は見たいので、BD・DVDには収録してほしいですね。
だとしたら「今回楽しめた上に、未収録カットも楽しめる!」とまた楽しみが増えるじゃーん!
 

●分断の妙技●

今までは割とモブキャラも出番がちょいちょいあったりしたのですが、今回はその点はざっくり切り捨てられています。満と薫やブンビーさんは出番ありますが、セリフなし。残念。
とはいえ残念なんだけではなく、その分のリソースを徹底してプリキュア達の性格描写に割いているという点で僕は高得点をつけたいです。
ブンビーさんの大ファンのぼくがつけるんですから間違いないです。YES!(ブンビーさん分を脳内で補完しながら)
 
ストーリー自体は、今までのDXシリーズ同様、ほぼないです。
みんなが集まった → 敵が来る → みんなでなんとかする。
極めて単純明快。
しかしDXシリーズさすがに3作目なだけあって、キャラの魅せ方が公平なんです。
全員がいっぺんに同じところで戦うとどうしても目立つ作品、目立たない作品の比重のバランスが保てなくなります。これはもうどうしようもないんですよね。
しかし今回はいったん三つに分断し、その後合流というシステムを起用することで作品ごとで出番の差異が出る、というのを避けました。

赤チーム・なぎさ、咲、のぞみ、ラブ、つぼみ、響
青チーム・ほのか、舞、かれん、こまち、ミキたん、えりか、奏
黄色チーム・ひかり、うらら、りんちゃんさん、ブッキー、せつな、いつき、ゆりさん

作品全部ばらしたんですよね。理由は作中できちんと語られています。
これがうまく功を奏しています。
赤は見ての通り「メインヒロインチーム」。全員まっすぐに戦うタイプなので、超直線型の戦闘シーンを堪能できます。
青はいわゆる「補佐役チーム」。賢い子(えりか除く)が多いので、みんなが戦いづらい海を活用しつつ、メインヒロインのことを思いながら戦います。ってーか一部の君ら、ホントメインヒロインと結婚してしまえよ。
黄色チームは「チート能力持ち」+「お笑い担当」チーム。正直ゆりさんとせつなだけでなんとかなるんじゃないの?ってなくらい強力なチームなんですがうららがフリーダムなのでひっちゃかめっちゃかです。
キュアレモネードさん。いくらレモンでもはじけすぎです。
ひかり、うらら、ブッキーがわりとはちゃめちゃなので、りんちゃんさんのツッコミが追いつかないの何の。りんちゃんさんが赤チームではなく黄色チームなのは、ツッコミが彼女しかいないからにほかならないと思います。お疲れ様です。あとこのチーム、他のチームが割とガチで戦ってるのに、終始真面目に戦ってません。このカオスっぷりは見る価値アリ。
 
比重はそんなわけで、分断によって全キャラが何かしらやることが「個人として」ある状態が保たれます。作品としてではないのがいいですね。
フリーダムうららさんと、ムードメーカーえりかさんがちょっと他より一回り目立つかな、という印象ですが、この二人はプリキュア史上でも特異例なのでOK。
改めて今思い返すと、黄色チームはうららがはっちゃけなければもっとスムーズにすんだんじゃなかろうか。まあでもかわいいからよし!
 

●全員に光が当たる!●

合流後は全員対敵との戦いになりますが、ここも作品ごとの特徴を最大限まで活かしています。
必殺技のバンクはこの映画オリジナルなので必見。テンポも同じなので贔屓とかがあんまりなく、「全員が全力だ!」感がビンビン伝わってくるのがいいですね。
映画版のボスが集結していますが、これはちゃんと理由があるので確かめてみてください。それぞれが各キャラによってちゃんと倒されます。
 
っていうかね。
とある瞬間に涙出て仕方なかったんですよ。
どこかってーとですね、どこかってーとですね。
なぎさとほのかがすっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっげえ力溜めまくってマーブルスクリュー撃つ瞬間。
もうね、超溜めまくるんです。一回分断されたあとに合流しているので、なぎさとほのかががっちり手を握って!
マーブルスクリュー自体は最近のプリキュアの攻撃力に比べたらそれほど強くはありません。少なくとも「ハートキャッチプリキュア」のオーケストラさんよりは。
しかし、テーマでもある「絆」を手に感じ取りながら、渾身の力で撃ち出す二人の姿を見たらさ!
しかもですよ、そこで「ふたりはプリキュアMAX HEART」のOPがかかるとかさ!
全力全開全身全霊だった彼女たちのことを思い出して、ぶわー!て。
その次には咲と舞が、5の面々が、フレッシュの面々が、ハトプリの面々が、そしてスイートの二人が敵を固有必殺技で倒し、それぞれのOPソングが流れていく演出はずるい。にしても、やっぱり初代への思い入れみたいなのがどうしてもありましたし、力の入れ加減がなぎほのは特別中の特別だったので、キました。初代のオーラ半端ないです。
あのなぎほののマーブルスクリューを見るためだけでも映画館に行く価値マジであります。
 
終戦闘でも全キャラが再び「合体必殺技」を披露しますが、こちらも映画のための描きおろしあり。フレッシュチームがかっこよかったです。
オーケストラさんも出番あります。やったね。
 
さて、戦闘シーンのみならず、個々の活動のシーンでも全員が何かしら動いているので、「自分のお気に入りのキャラ」が一番活躍しているように見える画面作りに感服しました。
さすがに毎回1画面に全員が入るわけじゃないんですが、極力1画面に複数人入るようにカット組されてるんですよ。群像劇になってるんです。目標は一つだけど、リアクションが違うんです。
DX2のときはつぼみとえりかに特に光が当たっていましたが、今回は響と奏を中心にしつつも、ほぼ全員に明確なキャラ性が出されています。ようは響を描いていても、他のキャラもまた動いている状態。これってすごいめんどくさいことなんですが、よくやっているなーと。
もちろん、トリガーになるキャラ(例・つぼみ、のぞみ)と、エンジンのように原動力駆り立てるキャラ(例・えりか。というかえりか。)の描き分けはあるのですが、それも複数人の中の一人として描かれています。
 
これどういうことかというと、上記にも書いた「自分のお気に入りのキャラが一番に見える」効果だけじゃなく、自分がプリキュアの一人になって、みんなの輪の中にいるように見える効果があります。
もちろんミラクルライトを振るので、観客の子供たちは応援する側ではあるんですよ。
しかし次々繰り出される必殺技と、周りを見渡したらみんながいるように見えるアングルによって、自分もまた戦っているかのような錯覚を受けます。これはすごくいい。
 
ここから先はテーマの核心に触れるので書きません。
ただ、「私たちみんなが諦め無い限り、必ず勝つ」というものすごい確信を劇場中にビンビンに伝えるんですよ、音声から、演出から、演技から何から何まで。
ほんとこれ、被災地で上映してくれないかしら。子供たちに与える勇気と、希望を忘れない力の与えっぷりが半端じゃないと思うのですよ。だって大人のぼくらが、彼女たちの渾身の叫びで勇気出るんだぜ。子どもはこんなん見せられたら勇気100倍ですよ。
 
プリキュアが「絶対助けてくれる」というのをもう経て、映画版は「わたしたちも戦えるんだ」という方向にシフトしています。
どちらかというと初代・SSとフレッシュの映画は「自分たちのための戦い」でしたし、5は「敵をも引き込むプリキュアの強い意志」でした。ハートキャッチは「成長したプリキュアを見る第三者の目線」。
そして、DXは「私たちもプリキュアの仲間なんだ」です。
 

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結論。
えりかマジ天使。
全員がかっこつけてポーズとっているのに、ひとりだけガニ股とか最高じゃないの。

ファンアートですが、まさにこんな感じ。えりかのムードメーカーっぷり半端じゃないです。
だからえりかが泣いた瞬間はちょっとやばかったね。
 
もう今回の映画のMVPは僕の中では「うらら・えりか」の2トップです。
こういうタイプのヒロイン今後は出てこないだろうからなあー。ああ、愛しい。
 
余談を2つだけ。
かれん×くるみファンは這ってでも観に行くべき。
あと、プリキュアの見せ場だったED部分は、今回OPに回っているので、いきなりテンションマックスになるので覚悟しておいたほうがいいです。
 
とりあえずマーブルスクリューのためにもう一度観に行こうかと思います。
 

つばさ文庫すげー! これは買っておこうかしら。
えりかの行動が文章化されるって考えると結構わくわくします。
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