たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

お父さん! 娘さんと一緒に見に行って! 「スイートプリキュア」映画版はグッとくる。

こんにちは。
なぜアコちゃんは変身してから眼鏡をかけていないのかいつも真剣に考えるたまごまごです。
いや、変装とかそうじゃなくてショートカット眼鏡プリキュアが見たいんだよぼくは!
そんなわけで(どんなわけで)アコ姫大好きです。
 
映画版見てきました。
感想はもう一言これです。
お父さん、娘さんと見に行って。すぐに。
後これも毎回のことですがパンフは映画始まる前に読んじゃダメです。あらすじ全部載ってます。
 

●無力でもがんばるパパが好き。●

ここしばらく、父親と娘、あるいはそれに類似した関係(保護者と被保護者)として少女との関係を描いた作品がものっっっっっっすごく目立って増えてます。
一番わかり易いのは「うさぎドロップ」。教師なら「ロゥきゅーぶ」、プロデューサーで「アイドルマスター」などなど。恋愛ではなく被保護者としての立場です(「うさぎドロップ」は前半だと思いねえ)。
マンガは更に多いです。「高杉さん家のおべんとう」とか、「夕焼けロケットペンシル」とか。
今までより前にもたくさんありますが、「大人の男性」と「少女」の関係を、保護者・被保護者で描く作品がメキメキ増えています。
恋愛ではないのよね。
もちろん、こうなってくると一番最大のテーマになりそうなのは父親と娘。息子でもいいんですが、娘なんですよ。
なんでか。それはお父さんと娘ってコミュニケーションが非常に複雑だからです。
母と娘より微妙に距離が遠いんですよねえ、娘と父親
 
映画版はメフィストさんが改心した状態、アコちゃんがキュアミューズになった状態からのスタートなんですが、メフィストさんのセリフが非常にグッと来ます。
父親になるのは難しい、悪の幹部のほうが楽だと。
もちろんこれは「悪の幹部になりたい」ってわけじゃないです。
そのくらい難しいんです。
 
劇場内に来ているのは、主に小学生入学前の女の子と、お父さんお母さんです。
子供達が一番笑っていたのは、ハミィのシーンとメフィストさんのシーンでした。
子供のハミィ人気すげえなーというのは元から知ってましたが、まさかメフィストさんのドジでこんなに受けるとは!?
でもそれ正しく伝わってるんですよ。
だって、今回メフィストさん視点で物語進んでますもの。
アコちゃんがお父さんを見ている視点じゃなくて、メフィストがアコちゃんを見ている視点なんです。
なるほど、子供にも大人の男の滑稽な一生懸命が伝わったか。そうか。
 
ぼくは結婚してませんし子供もいませんが、だいたい来ているパパさんたちは同い年くらいでしょう。
今回のスイートの映画のターゲットは、おそらく間違いなく成人男子。(女児は別として)
メフィストさん全然かっこよくないんですよ。むしろ本当にダメなんですよ。
だから子供いるいないにかかわらず、大人でもゲラゲラとその哀愁を笑えます。そうね。ギャグではあるんだけど、お父さんの苦悩ですよ。
極めて近いのは、プリキュア5のブンビーさん。あちらは子持ちじゃないですが、頑張って空回りする男は切なく笑えます。
悩みがリアルであればあるほど愛しく見えるんだなあ。
 
多分娘さんをお持ちのお父さんなら、ちょっと照れくさくなるくらいだと思います、メフィストさんの姿。
だからこそ、是非見て欲しいのです。娘さんと一緒に。
独身のぼくが見ても、それが愛しく見えたのは、メフィストさんがなんでもできる万能選手でもなんでもなくて、ただの一人のしがない男だからです。
ほんと何の能力もないんよ。でも娘のために、必死なんだよ。しかも娘のアコちゃんには「だまってて!」って言われる。
でも最後の最後まで娘が好きで必死で、出来る限りのことをしている。たまらないですよ!
ちょっとホロっと来ました。
お父さん達はホロっとして、それを娘さんに見られて「なんでもないぞ!」って照れたらいいと思います。
 

●一人の男として●

まるでメフィストさんが主役みたいな書き方ですが、ぶっちゃけメフィストさんが主役です。
娘に対するメフィストさんの頑張りも非常に涙ぐましくステキなんですが、妻のアフロディテ様に対しても素晴らしいんですよ。
 
何度も言いますが、アフロディテ様やアコちゃんと違って、メフィスト様今なんもできません。
いや人間よりかはいろいろできますが、決してすごい力持ってて戦えるわけじゃないし、頭脳明晰でもないんです。
ほんと等身大の、どこにでもいそうなおっさんなんですよ。
 
まあ娘に対して必死なのは分かった。それが空回りするのも。
それでも十分にかっこいいんですが、やはり彼の真骨頂は「愛する人」すべてを守ろうと奮闘するところです。
つまり娘だけじゃなく妻も。
この様子は本当にかっこいいのでほんと見てください。よくぞやってくれましたという感じ。確かにこれはテレビでやるタイミングないでしょうし、映画でやるのがベストでしょうね。
一人の男の生きざまを描いた、という点でいい映画です。
ラストシーンもいいんだなー。
 

●ぶんなぐられるプリキュア

ハートキャッチプリキュア」の映画が割りと心理的描写が深く凝っていたのに対し、「スイートプリキュア」の方は話自体は複雑ではないです。
メイジャーランドに敵がやってきて、それをなんとかする、という至って単純明快なもの。
そこはシンプルにして、逆にメフィスト様の心理を丁寧に描いたことで味の出る作品になっています。
 
もちろんプリキュア達の活躍も見事なものです。アクションシーンはやはりプリキュア映画は最高に作画気持ちいいですね。
響・奏は基本セット。エレンはかなり独立して動けるようになっていて、アコちゃんは自ら選択して戦いに交わる、という感じ。
このへんハートキャッチもそうですが、TV版を見ているのが前提という映画の作りになっているのがちょっと面白いです。
TV版でアコちゃんとエレンの成長を見ていれば、味わいがグッと深まります。特にアコちゃんは。
響・奏派の人向けにも、ちゃんと敵のとある攻撃によって「あらあらうふふ」な感じのシーンがあるのでお楽しみに。あれはメガトーンGJです。あらあらうふふ
 
個人的に一番すごいなあと思ったのは、響がぶん殴られたことです。
具体的にいうと、全身をでかい拳で殴打された、というか。これ珍しいんですよね。
今までもお互いぼこぼこ殴りあうのがプリキュアではあったんですが、基本あまり痛々しい殴り方をしていない(弾き飛ばされる感じ)のを意図的にやっていたと思うんです。特にお腹と顔は殴らないですし。
でも今回は、まあお腹や顔は殴ってないですが、すんごい殴られ方しました。メメタア!って感じ。あ、ダメージすごいあるから違うや。
ガードごと吹っ飛ばすじゃなくてノーガードをグーで、というのはそこまで回数ないので、ちょっとびっくりしました。
でも演出としては結構よくできていて、応援したくなるいいシーンです。
 
他のシリーズと違って、「音楽を守る」「人の心に宿るものを守る」と、割りと抽象的で曖昧なのがスイートの特徴。
なので、このへんをどう見せるのかが難しい作品だと思いますが、映画版は「悲しくなる」というだけでなくもっと明確に描かれているのがいいと思います。
っていうかあれはTV版の「悲しい」とかのベクトルを超えてるよね。ちょっとしたホラー。
あと「ハウリング」って敵の名前の通り、プリキュアの聴覚と脳への直接攻撃は結構効くなあと痛感。敵の構造や攻撃方法はTV版にも活かされていくかも。
 
にしてもやっぱりライト振るってのはよく考えたよなあとつくづく感じます。
今回は特に振るシーンが明確なので、子供は参加しやすいです。あのタイプの敵を倒すにはほんとミラクルしかないよ!
あれ、大人だってやりたいんよ・・・ロッキー・ホラー・ショーみたいじゃないのー。
今回はパンフレットもいろいろ参加できるように趣向が凝らされているので、お子さんお持ちの方はもちろん、大人でもパンフは買って損ないです。ぬりえとか、スタンプとか、折り紙とか、とにかく面白い一冊。
 
かなり出来のいいプリキュア映画だと思いますが、わがままを言えばあるキャラとあるキャラの和解のシーンが欲しかったなー、と。
あと変身バンク、シリアスなシーンの場合は笑顔じゃないほうがいいなあとか。重箱の隅ですけど。
ただし、変身バンクの笑顔は子供的に必要なのもちょっとわかるんですよね。ほんとはキリッと覚悟を決めた顔でいてほしいけど、子供って思った以上に映画見ている時不安なので、強いヒーローは笑顔じゃないとなあ、というのは多分にありそうで。
最初メイジャーランドが荒れているの見ただけで泣いてる子供とかいたので、制作陣もバランスとるの難しそうです。
最終的に大人も子供も笑顔になれるいい映画でした。
メフィスト様的な意味で。
 

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しっかし、DXの新作、どうなるんでしょうね・・・。ナンバリングタイトルじゃない分、気になります。
それと、最後にEDのダンスが流れるんですが、アレ結構早いし複雑なのに子供達ちゃんと踊っていてビビった。
子供すごい!

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今後共このスタイルでゼヒ。