たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

いつかきっとわたしにもレディになれる日がくるわ

若草物語」の4人のうち、だれが好きかで、人生がわかる気がするの。
 

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若草物語 (10歳までに読みたい世界名作)
若草物語」は小学校の時に読んで、夢中にはならなかったけど、読後ずーっと脳内をグルグルしている作品でした。ってこの表紙何だよめっちゃかわいいな。
実を言うとストーリー全然覚えてない。
南北戦争がうんたら、ってとこは覚えてる。
でもこれって、物語的起伏が重要な作品でもないでしょう。
4人がいかに過ごし平穏と親愛を抱くかがキモでしょう。
だから「エイミーがジョオの小説焼いた、めっちゃ焼いた」
とかのほうが脳みそに残ってる。
 

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4姉妹ですよ、4姉妹。
4人バラバラにキャラが立っている。
その上に、物語ができている。
 
それぞれの女の子は、色々人間として複雑な部分があって、成長しているから、ひとくくりには説明できない。そもそもモデルがオルコット姉妹本人。
……んだけど、キャラ立ちがすげえ今時のアニメっぽいのよ。
 
・メグ
長女。ザ・お姉さん気質。母性というか姉性の塊。家庭教師もしてる。
社交界の舞踏会にあこがれていて、意外とフワフワしている。
てか16歳か! そりゃフワフワもするわ。
 
・ジョオ
元気でちゃきちゃきの江戸っ子みたいな子。木登りも平気なポニーテール。15歳。イイネ。
小説家になるのが夢で、この当時としては「女性がそんな」みたいに言われてた。冒険家。
モテる。めっちゃモテる。でも気づいてない。
 
・ベス
気が弱くて優しくて気が弱くて体が弱くて気が弱い子。芯は強い。
学校にいけない。人形を大切にしている。原作は13歳。アニメで10歳。
ピアノが大好きだけど、体調不良で横になる事が多かった。死んでしまう。つらい。
 
・エイミー
ザ・末っ子気質。甘えん坊でわがままで意地っ張り。アニメだと7歳だしそりゃそうか。原作は12歳。
元気なジョオとぶつかることが多い。割りとポジティブさん。
鼻が低いのを気にして洗濯バサミつけて寝てる。レディになることを夢見る、背伸びっ子。
 
改めて書き出すと、すげえ今時のアニメっぽい、というかアニメ・ゲーム側が模範にしているのがわかる。
どのポジションも欠かせない、完全無欠ですよ。で、人気が出そうなのがジョオな。
シンデレラガールズ的には、キュート、パッション、クール、キュートでしょうか。
 

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アニメ「愛の若草物語」も大変楽しく見ていました。
愛の若草物語 ファミリーセレクションDVDボックス
これはベスは死なないところまで。1987年。
タイトルがむずがゆくてしかたない。これは前の年「愛少女ポリアンナ物語」の愛引きずってたんだと思う。
 
ジョオが好きでね。
気が強い女の子が好きというのもあって、「属性」的に好みを選んで行ったら、そりゃジョオになるわ。
新聞社のアンソニーとケンカをするのも、かわいい。隣りに住むローリーがストーキングしているのはちょっと気持ち悪かった。
気難しいマーサおばさんの元にあししげく通って、心を開かせるあたり「ほらな?」みたいな気持ちで見ていたものです。ジョオかわいいだろ?
すごい気が強いのに、雷が怖い、とか、「完璧であり欠点がキュート」なキャラ造形も完璧ですね。
 

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と、ジョオイチオシなのは、今も変わらないっちゃ変わらない。好きですよ。
ただ、「ナンとジョー先生」あたりから「エイミーめっちゃよくない?」という思いが芽生え始めました。
あ、「ナンとジョー先生」ではナンとデーズィが好きです。
 
エイミーって、とんでもなくお姉ちゃん子なのね。
単に4人仲良しだから、という以上に、特に大人びすぎてるメグや、男前なジョオを見て、負けたくない、って思いが強い(ベスのこともすごく好きだけど、外に出られない、愛を持って気を使う対象のためここには入らない)。
強いと同時に、好きすぎてしょうがなくて、「お姉ちゃんの基準」で物事を考えている。
 
それが「一人前のレディになりたい」という、「いやー子供だねまいったまいった」なセリフにあらわれます。
なんせ、16歳の長女メグが、「舞踏会にいきたいわ私!ラララ」みたいな子だから(普段おとなしい分かわいいよね)、影響は絶大だと思う。
 
ぼくは「背伸び少女」の魅力に、取り憑かれました。
 

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今となっては「幼いレディ」キャラクターはいっぱいいます。
ただ、例えば「シンデレラガールズ」の櫻井桃華ちゃまみたいな「しっかりお嬢様になっている」キャラと、「艦これ」のみたいな「背伸びしてレディにあこがれる」キャラは、根本的に違います。
ようは、本質として「お嬢様」なのか、「お嬢様になりたい」願望なのか。
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 040櫻井桃華
キューポッシュ 艦隊これくしょん -艦これ- 暁 ノンスケール PVC製 塗装済み可動フィギュア

お嬢様って本当にいいものですね。
あと、「お嬢様として生きざるをえないけど、ほんとは子供でありたい」というのも追加しておきます。
 

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エイミーは、「背伸びしてレディ」の典型も典型、むしろここ発なんじゃないのくらいの存在。
鼻を洗濯バサミでつまむ、は実によくできているなと思います。だって、努力ではあるけど、滑稽でしょう。
そう、幼い子の背伸びは、ちょっと「かわいい」のよ。
キュートじゃなくて、「めんこい」の方。
 

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エイミーはこの「めんこい」をずーっと貫いてるからすごい。
大人になると、隣に住んでいてジョオが好きだったローリーがちゃっかり彼女と結婚しちゃいます。
本当にちゃっかり野郎だぜ(経緯忘れた)。
最初はびっくりしたけど、考えてみたら「そりゃそうだわな」と納得できる程度に、エイミーは周囲からの愛され能力が高い。
おそ松さん」のトッティの腹黒さ・計算高さからのモテとは違う。
 
彼女の中の「レディ」って、もうただの概念ですよ。
7歳の子に「じゃあレディってなにさ」とか聴くのは残酷な話ですから聞きませんけどさ。
漠然とした何かに、漠然とあこがれ、一生懸命になっちゃう。
上には絶対的に甘えられる、ぶつかっても受け止めてくれるお姉ちゃんたちがいる。
ケンカ友達的にジョオがガチでぶつかって、末っ子である気持ちが発散される。
 
スーパー恵まれてるよね。
だから、超純粋培養の、純粋っ子が、純粋に育っていった。
それが功を奏して、人付き合いのうまい、なかなか類を見ない「レディ」に成長していきます。それが二部かな?
多分目指していた「レディ」概念と、実際に彼女が成長していったときの上品さは、似て非なるものなんじゃないかなあ。
優しく、ピュアで、たおやかで、相手の心を汲み取れる、でもちょっと気が強い女性。
4姉妹や、隣のローリーや、色んな要素が、少女に注ぎ込まれたと考えると……ほら、この子と周囲の環境はあまりにも魅力的。
「おしゃまさん」が愛されると、こうなる。
 

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もっとも、おしゃまさんって、愛されてる環境じゃないと成立しないけどもね。
 

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金髪巻き毛のおしゃまさん。そこまで美人じゃないおしゃまさん。
思い抱いていたレディにはなれないけど、そのまま成長して素敵な女性になったおしゃまさん。
 
少女の魅力は「消えていく一瞬であること」と「通りすぎて行く一瞬の生命力」の、相反する二つがある、って誰か言ってた。
前者は人形的魅力ですね。
エイミーは、後者の最たるものだと思います。
 

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アニメだと、主人公がジョオの、ナレーション・視点エイミーなので、どうしてもこの2人好きになるのはちかたないね。
改めてこの4人どの子が好き?とアンケートとったら、ジョオ・エイミーが抜きん出る気はする。
そして、エイミー好きはロリコンってバレる。
 
 
 
終わり。