たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

神原駿河の、シュレーディンガーのスパッツの下の劇場

WEB拍手より。

化物語7話のスパッツ論にて何かコメントを。・・・とネタふりw

化物語も話数が進み、駿河モンキーも二話目。
神原駿河のカミングアウトがありましたので、その点に触れられているかなぁ、
とコチラにお邪魔しました。
いやいや、お忙しいようですし、それなら何も言えません。

百合&ノーパンスパッツ&エロ発言。
やはり、ツボを的確に痛いほど突いてくるキャラでした…。
次回以降も愉しみw

はい、やっと見ました7・8話。
いやあ。スパッツ史上に残る名シーンでしたね!
絵の描写的には「絶望先生」の藤吉さんには劣りますが、スパッツが一体何なのかを非常にしっかり考察した、そしてスパッツの重要性を描いた大切なシーンだったと思います。
 

●履いていると思えば履いている、履いていないと思えば履いていない●

なんせあらららぎ君のこの目がいいですよね。

「あれ?私がスパッツの下にパンツを穿いているかどうかという話だったか?」
「穿いてないんですか、神原さん!?」
動揺のあまり、丁寧語になってしまった。
化物語 上巻より)

男の子って繊細な生き物なんです。
ほんのちょっとのきっかけで、世の中のすべてが変わって見えてしまうのです!
 
あららららぎ君にしてみたらそもそもスパッツの下のぱんつなんて、些細な出来事なはず。
日常でそれ以上に生死を彷徨うような怪異に出会っているわけですし。今そんな話しているどころじゃないはずでしたし。
しかし!
そのスパッツの下にはぱんつを穿いていないかもしれないと視点転換をされた時、あらららららぎ君の世界はスパッツとその下に集約されました。どんなに世界が広くとも、どんなに宇宙が広大だとも、結局脳のすべてはスパッツの下のわずかな空間に飲み込まれるのです。
極めて正常な反応でありますな。
 
ここで重要なのは「スカートの下にぱんつを穿いていないかもしれない」ではなく「スパッツの下にぱんつを穿いていないかもしれない」ということです。
わかりますでしょうか。つまり丸出しじゃないんですよ。スパッツで隠してはいるんですよ。
だから普通なら「まあそれはそれで」となるわけです。
そもそも自転車のレーシングパンツは下にぱんつを穿きません。スパッツ型の水着だって穿きません。特殊な状況の衣装ではあっても、それはエロいとは思わないわけです。
ましてや今、駿河はスパッツの上にスカートを穿いています。
だから、本当はそこまで動揺することではないはず、なのです。むしろパンツよりもカバー範囲は広いわけですし。
 
しかし日本に住む1億の人は分かると思います。
スパッツの下に何も穿いていないというロマンを!
その0.1mmに満たない世界に広がる未知の空間の素晴らしさを!
 
いいですか。
スパッツは密着した衣装です。非常に体に密着しています。ぴったりくっついています。
いわば、スパッツは女性の体にほおずりをし続けていると言っていい。
加えて彼女はよく走ります。
走るということは汗をかくということです。
つまり、スパッツはほおずりをしながら、女性の体から汗を吸収し続けているのです。
そこにぱんつという緩衝材が入ると、残念なことにそちらに汗は吸収されます。
しかし、ぱんつがない状態の場合、スパッツは直にその汗も、皮膚呼吸で出る何かも、すべて受け入れるのです。
 
要するに、今このスパッツはこの少女の体の一部なのです。
それがスカートの裾から見えている。
これに興奮しないわけにいくでしょうか?
 

●無限大の可能性宇宙●


前。


横。

後ろ。
 
絶望先生の時のようなフェティッシュな描写はありませんが、やはりシャフトはスパッツが大好きな会社ですね、大事なところはきっちり抑えています。
 
さて、このスカートの下から見えるスパッツは、駿河の言葉によって、無限の可能性を広げました。

「些細じゃねえ、僕の後輩がスポーツ少女か露出狂かの分水嶺だ!」
エッチかどうかはともかく。
至極、どうでもいい話が続いている。
「そうだな。では、こう考えたらどうだろう。スポーツ少女でもありまた露出狂でもある。スポーツ少女だと思う者にはスポーツ少女であり、露出狂だと思う者には露出狂なのだ」
化物語 上巻より)

解答はありません。
解答は必要ですか?否。解答はいらない。
今この瞬間、駿河のスパッツの下は「ノーパンである」宇宙と「ぱんつを穿いている」宇宙の二つの可能性が出来たからです。
むしろその可能性が増えたことを心から喜ぶべきでしょう!
なぜなら、そのほかの可能性をも「肯定してもいい」可能性が出るからです!
 
たとえば、今「彼女のスパッツが蒸れている」と思えば蒸れている、「蒸れていない」と思えば蒸れていないのです。
しかも「ぱんつあり・蒸れている」「ぱんつあり・蒸れていない」「ぱんつなし・蒸れている」「ぱんつなし・蒸れていない」の4つの世界が産まれます。微細な属性も、解答がないことでその存在が許されるのです。
加えて「もしかしたら毛が生えていない世界」も「スパッツの下でもぞもぞするほど長い世界」も「カットしていて短い世界」も「そのカットした部分がノーパンであることでスパッツにちくちくささってくすぐったい」世界も、存在を許されるのです。
なんということでしょう。今駿河の発言によって、彼女のスパッツの下はあまりにも膨大な、無限大の宇宙と化したのです。そしてそれらはすべて否定されません。「そうである」と願えば、そうであるのです!
おお、神の慈悲がスパッツに宿った!
 

「どうせならスパッツなんて穿いていなければいいのに」という人はとても残念。残念です。
スパッツによって覆われることによって出来る宇宙は、穿いていなければ生じません。
あらららららぎ君が興奮したのは、見えないからなのです。この見えないからこそ想像をかき立てられるというのは日本独自の文化、いわば幽玄の美みたいなものです。ちょっと違うけどそんなのは些細な問題です。
まあ、代わりに短パンでもいいでしょう。自分は短パンも大好きです。あの隙間が。
しかしスパッツなのです。短パンでは密着度が足りません。スパッツのように「彼女の一部」たり得ません。今スカートの裾から見えているのは「彼女の一部」である必要があるのです。
スポーツ少女という彼女のアイデンティティを表現し、その汗を吸っており、かつノーパンでお尻に密着しているかもしれないという可能性すべてを持ち合わせて、このスパッツは彼女の一部として最大限の輝きを放つのです。
 
脱いだそのスパッツが欲しいかって?
とんでもない。
スパッツは穿いている時が至高なのです。
ぼくは無限の可能性に耳を澄ませながら、遠くから眺めていようと思います。
 

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すいません、内容について全然書いてません。いつもどおりです。
ほんとみんな西尾維新先生節というか、言い回しが独特すぎて、実際に横にいたら会話に突っ込み遅れて負けてしまいそうですが、それでも一緒にいたい、ぼろくそな目にあってでも側にいたいと感じさせるのがヒロイン達の魅力。
駿河に振り回されたいなあ。痛そうだけど。
アニメ版は新房監督風味が強いですが、自分は大好きなのでとても楽しんでみております。むしろあのセリフ量をよくテンポ良くこなしているなーと。
 
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