たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「けいおん!!」に色気は感じないといえば感じないけど、感じるといえば感じる。

すっげーどうでもいい話をします。
 
ブルーレイ一巻の特典書き下ろし等身大布ポスター、唯がすごすぎる件
いきなりすごいなおい!
スク水+黒タイツ(これは本編では履いてないのにあえて!)+スカート+脚クロス。
わけがわかりません。色っぽいのかそうじゃないのか意味がわかりません。なんてすばらしい「けいおん!!」イズム。
唯だから仕方ない。
 

これの等身大ででかいのついてくるのか・・・すごいな・・・。
 
にしても、「けいおん!!」はあれだけ女の子たちかわいいのに、あんまりサービスシーンを欲しないで楽しめるのが面白い。
エロを感じないかといえば、そりゃぼくも男の子ですから律のふくらはぎやムギのふとももやあずにゃんの肩やetcに劣情を抱きますが、お風呂シーンとかはなくてもいいなー的な感じ。
一期のお風呂シーンでも、普段のアニメなら「湯気さん邪魔!リストラ!」とか思うんですが、あずにゃんと唯のまわりを覆っている湯気がそのままでも「けいおん!」に関しては全然違和感ありませんでした。むしろそのままでいいよと。
なんだこの感覚。
 

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長月みそか先生の「少女素数」という作品があります。

「少女素数」で徹底して描かれる少女像 〜少女を構成する「なにもかも」ってなに?〜

「エロティシズムをまるで感じないかといえばそうでもない」
このセリフものっすごく適確だと思うんですよね。妹たちに対して主人公が言っているセリフです。
「エロティシズム」なんて言われたら顔をしかめる女性も多いかもしれませんが、逆です、褒め言葉です。
例え妹であろうと、少女たちが健康的にはしゃぐ姿には、「少女の性」としてのエロティシズム、独特の美があるのは感じる、ということです。作品を読めばわかりますが、それにハァハァ興奮するんじゃないんですよ。
 
「少女」という存在を最高の憧れとして見ている。
だからこそ生まれるエロティシズムは、不思議と劣情と離れた位置にあります。
 

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けいおん!」本編から離れて、例えば二次創作とかで彼女たちの水着絵や裸絵を見たら、そりゃーもうワクワクですよ。無論、人によっては「いやだ!」という人もいると思いますが。でもそれはやっぱり「本編ではない」から楽しめる、密かな二次創作としての楽しみ。
しかし「けいおん!」シリーズの本編にはあまりその点を深く求めない自分がいます。
いや、むしろ。

この色気のなさこそが色っぽいというか。
 
ようは、彼女たちそのものをテレビの画面で見ているときは、もんのすごい憧憬の視線だったり、さわ子先生視点だったりと、見守る視線になる場合が多いんじゃないかと思うんです。あるいは誰かのキャラに感情移入して見ていたりとか。以前も書きましたが「『けいおん!』が面白い」と感じるかどうかの差はそこにあるとも思います。心のフックに引っかからない場合は、面白みを感じない人がいて当然だろうなと。
「けいおん!!」には「スイッチ」がいっぱいある
スイッチが入るか入らないかは視聴者に委ねられる。
無理やり解説的になっていないのが興味深いところです。
 
そのためもあって、この軽音部に女性達として見る目線が入りづらい。
あるいは極論で言えば自分がこの輪には入れない。
むしろオレが澪だ!くらいの感覚でみている人、いると思います。ぼくとか。
 
オキマン。:第433話「けいおんになりたい男たち」の巻

「今のけいおん!ファンの男たちは「俺の嫁」的
意識ではなく、けいおん!になりたいんじゃないかなあ」

全くもってこれです。
 

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ところがどっこい、一旦作品から離れるとけいおん!」に対してエロティシズムを感じるのもまたしかり。
たとえばこんなアイテムとかね。
日焼けver.あずにゃんフィギュアであのときめきを体験しよう。

正直、肩紐ずらすときすげードキドキした
 
さっきの「スイッチ」理論、「心のフック」理論でこれも説明出来る気がします。
作品本体で描かれているのは、少女たちの普通の日常です。
だから作品を見ていて、そこにある物語や成長については、見守る視線で描写されています。
しかし少女たちの持ち合わせている、自然故のエロティシズムもまた、あるのです。先程の「少女素数」の話と同じで、褒め言葉としてのエロティシズムです。健康的エロスというか。
 
例えば本編で律のふくらはぎを見て、ゾクッとするわけじゃないですか。ぼくが。
でも本編はそれだけなんです。そこがいやらしいよ、エロいよ、とは決して言わない。だから非常ーーに安心して見られます。
ところがテレビのスイッチを一旦切ったあと、脳裏にその律のふくらはぎが蘇るわけですよ。
ここから、見ている人それぞれの妄想と混じり合います。
スイッチ、オン!
さわったらふにふにするのかな、意外とドラムやってるし筋肉質かな、夏だと汗ばんで靴下脱いだりするのかな、結構気を使って肌の手入れとかしてすべすべそうだな、裸足になったら真っ白かな……等々。余計な想像がジューサーミキサーです。
律のふくらはぎエロいマジエロかった!と。
脳内でミキサーにかかったからこそ、初めてその発想が生まれるわけで。
本編はあくまでもその種をたくさんばらまいているだけに留まっているだけ。逆に言えば寸止めでばらまきまくっている。
それが素晴らしい。
 
カップリング妄想もそうですね。
けいおん!」シリーズは別に無理やり恋愛関係を作ったりしない、友情の域ですよー、で済む描写です。
が。
たとえば律と澪とか、唯と憂とか、見ていてスイッチ入る人は入るだけの要素、あるんですよ。
けーっこうこのへん、アニメスタッフ側が意図して寸止めしている気もしないでもないです。
ちょ、おま、それこっちのスイッチはいるよ!というほのめかし。
まあ律澪は原作からしてそうですものね。
あと、フラットな立ち位置にいるムギが妄想家だというのも大きな引き金になっていると思います。
つまり「おれはムギだ」でいいんじゃないかと。
女の子同士の仲良しを見て「イイデスワー!」と興奮してもよし。よいのだ。
 

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だらだら書きましたが、無理なサービスカットがなくても安心して見られる上に、妄想させてくれるだけの要因は散りばめられているという、いわば素材の準備の仕方と料理の散りばめ方が絶妙な作品なんじゃないかなーということです、「けいおん!」シリーズが。
けいおんの良さがわからない:アルファルファモザイク
自分は割と信者じみていると自覚ありますが、こういう意見が出るのもわかります。人それぞれ。
なので評価や点数は、見た人によって両極端にバラバラになるという点ですごく面白い作品。
ただし、「感動スイッチ」や「青春スイッチ」、加えて「エロティシズムスイッチ」入った時のハイパーっぷりは半端じゃないよ、とだけ。
特に「エロス」面で言えば、限りなくリアルな日常に近い分、自分の中にある記憶や体験と重なりあった瞬間にバチコーン!とスイッチが入るのではないかと思います。生々しいがゆえに、視聴者の脳にスイッチを入れたり入れなかったり。
けいおん!」って体温とか汗臭さすらも感じるのがいいところだと思っています。ムギとか絶対汗かきだと思うよ……!唯とか体温高いよ!(公式で)
そんなリアリティもまた、好みの分かれるところなんでしょうね。
 
で、上記のようなあらゆるスイッチ入っちゃった自分はどうかと問われれば。
すっげー楽しいよ!
 

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超絶蛇足。
女の子だらけの高校生活もの、というくくりで「けいおん!」シリーズを仮に中間にするとしたら、大雑把な押し出している作品イメージで捉えるならば「アニメ柄キャラ特化」が「らき☆すた」、「神聖少女世界」が「マリみて」、「リアリティ特化」が「女子高生」になるんかな。「あずまんが大王」はゆかりちゃん先生の最後のシーンのおかげで、割とフラットな「けいおん!」に近い中間に近いイメージ。
で、全部好きです。「女子高生」続き描いてくれないかなー。

鈴木由真がすっげーーー好きでした。あと香田。「セレ部」のぐだぐだ感もよかったなあ。毛とか。
あーもうちっくしょう、高校時代の女の子ってまぶしすぎだろ!